第6章 積分法の応用

積分法の応用の総合問題(1)
─ 面積・体積の計算の融合

第6章の前半で学んだ面積・体積の計算を融合した総合問題に取り組みます。回転体の体積、媒介変数表示の面積、2曲線で囲まれた面積、断面積法 ── これらを単独で使うだけでなく、複数の技法を組み合わせて解く力が入試では問われます。「どの公式を使うか」の判断力を養いましょう。

12曲線の面積 ─ 交点と上下関係の判断

2曲線 $y = f(x)$ と $y = g(x)$ で囲まれた面積は、まず交点を求め、区間ごとに上下関係を確認してから積分します。この「準備段階」が面積計算の本質です。

📐 2曲線で囲まれた面積の公式

区間 $[a, b]$ で $f(x) \ge g(x)$ のとき:

$$S = \int_a^b \{f(x) - g(x)\}\,dx$$

上下関係が区間内で入れ替わる場合は、交点で分割して各区間の絶対値を取ります:

$$S = \int_a^b |f(x) - g(x)|\,dx$$

※ 実際の計算では $|f(x) - g(x)|$ を直接積分するのではなく、交点で区間を分けてそれぞれ符号を確認します。

交点の計算と因数分解の活用

$f(x) - g(x) = 0$ を解いて交点を求めますが、ここで因数分解が重要な役割を果たします。$f(x) - g(x)$ が $n$ 次式なら、交点は最大 $n$ 個。因数分解の形から各区間での符号が直接読み取れます。

たとえば $f(x) - g(x) = -(x - \alpha)(x - \beta)$($\alpha < \beta$)なら、$\alpha < x < \beta$ で $f(x) - g(x) > 0$、つまり $f(x)$ が上側です。このとき面積は:

$$S = \int_\alpha^\beta \{f(x) - g(x)\}\,dx = -\int_\alpha^\beta (x-\alpha)(x-\beta)\,dx = \frac{(\beta - \alpha)^3}{6}$$

💡 $\dfrac{1}{6}$ 公式の本質

放物線と直線で囲まれた面積が $\dfrac{(\beta - \alpha)^3}{6}$ となる$\dfrac{1}{6}$ 公式は、被積分関数が $(x - \alpha)(x - \beta)$ の形をしていることから来ています。

より一般に、$f(x) - g(x) = a(x - \alpha)(x - \beta)$ のとき $S = \dfrac{|a|(\beta - \alpha)^3}{6}$ です。この公式が使えるかどうかは、差が2次式になるかどうかで判断します。

⚠️ 面積計算で「上下」を間違える

✗ 「$y = x^2$ と $y = x$ の交点間で $\int_0^1 (x^2 - x)\,dx$ を計算」→ 負の値が出て面積が負になる

✓ $0 \le x \le 1$ で $x \ge x^2$ なので $\int_0^1 (x - x^2)\,dx = \dfrac{1}{6}$ が正解

区間内で具体的な値(たとえば $x = \dfrac{1}{2}$)を代入して、どちらが上か確認する癖をつけましょう。

3次関数と直線で囲まれた面積

$y = x^3 - 3x$ と $y = x$ で囲まれた面積を考えます。差は $x^3 - 3x - x = x^3 - 4x = x(x-2)(x+2)$ です。交点は $x = -2, 0, 2$ であり、$-2 \le x \le 0$ では $x(x-2)(x+2) \ge 0$、$0 \le x \le 2$ では $x(x-2)(x+2) \le 0$ です。

面積 $S$ は:

$$S = \int_{-2}^{0} x(x-2)(x+2)\,dx + \int_0^{2} \{-x(x-2)(x+2)\}\,dx$$

対称性(被積分関数が奇関数の絶対値)から2つの積分は等しく:

$$S = 2\int_0^2 (4x - x^3)\,dx = 2\left[2x^2 - \frac{x^4}{4}\right]_0^2 = 2(8 - 4) = 8$$

🔗 $\dfrac{1}{12}$ 公式への拡張

3次関数と接線で囲まれた面積には $\dfrac{1}{12}$ 公式、3次関数の変曲点における接線で切り取られる面積には $\dfrac{1}{4}$ 公式があります。これらはすべて $\int_\alpha^\beta (x - \alpha)^m (x - \beta)^n\,dx$ の形に帰着し、ベータ関数と関連しています。

2媒介変数表示の面積 ─ 置換の本質

曲線が $x = x(t),\; y = y(t)$ と媒介変数表示されているとき、面積公式は置換積分の自然な帰結です。

📐 媒介変数表示の面積公式

曲線 $x = x(t),\; y = y(t)$ と $x$ 軸で囲まれた面積:

$$S = \left|\int_{t_1}^{t_2} y(t)\,x'(t)\,dt\right|$$

※ $S = \int_a^b y\,dx$ で $x = x(t)$ と置換しただけです。$dx = x'(t)\,dt$ による変数変換が本質です。

サイクロイドの面積

サイクロイド $x = a(\theta - \sin\theta),\; y = a(1 - \cos\theta)$($0 \le \theta \le 2\pi$)の1アーチと $x$ 軸で囲まれた面積を求めます。

$\dfrac{dx}{d\theta} = a(1 - \cos\theta)$ なので:

$$S = \int_0^{2\pi} y(\theta) \cdot x'(\theta)\,d\theta = \int_0^{2\pi} a(1-\cos\theta) \cdot a(1-\cos\theta)\,d\theta = a^2\int_0^{2\pi}(1-\cos\theta)^2\,d\theta$$

$(1-\cos\theta)^2 = 1 - 2\cos\theta + \cos^2\theta = 1 - 2\cos\theta + \dfrac{1+\cos 2\theta}{2} = \dfrac{3}{2} - 2\cos\theta + \dfrac{\cos 2\theta}{2}$

$$S = a^2\left[\frac{3}{2}\theta - 2\sin\theta + \frac{\sin 2\theta}{4}\right]_0^{2\pi} = a^2 \cdot 3\pi = 3\pi a^2$$

💡 サイクロイドの面積が円の3倍になる理由

半径 $a$ の円の面積は $\pi a^2$ であり、サイクロイド1アーチの面積 $3\pi a^2$ はちょうど3倍です。これは偶然ではなく、サイクロイドの対称性と$(1-\cos\theta)^2$ の積分構造から自然に導かれます。

この美しい結果はアルキメデスが幾何的方法で示したものでもあります。

⚠️ 媒介変数の積分範囲に注意

✗ $x$ の範囲 $[0, 2\pi a]$ をそのまま $\theta$ の範囲 $[0, 2\pi a]$ にする

✓ $x = 0$ のとき $\theta = 0$、$x = 2\pi a$ のとき $\theta = 2\pi$ なので、$\theta$ の範囲は $[0, 2\pi]$

置換積分では積分範囲も変換することを忘れないでください。

楕円の面積

楕円 $\dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2} = 1$ は $x = a\cos\theta,\; y = b\sin\theta$ と媒介変数表示できます。第1象限の面積を4倍する方法で計算すると:

$$S = 4\int_0^a y\,dx = 4\int_{\pi/2}^{0} b\sin\theta \cdot (-a\sin\theta)\,d\theta = 4ab\int_0^{\pi/2}\sin^2\theta\,d\theta = 4ab \cdot \frac{\pi}{4} = \pi ab$$

$a = b = r$ のとき $S = \pi r^2$ となり、円の面積公式に一致します。

3回転体の体積 ─ $x$ 軸・$y$ 軸の使い分け

回転体の体積計算では、回転軸の選択が計算量を大きく左右します。同じ図形でも、$x$ 軸回りと $y$ 軸回りで計算の難易度が全く異なることがあります。

📐 回転体の体積公式

$x$ 軸回り:

$$V_x = \pi\int_a^b \{f(x)\}^2\,dx$$

$y$ 軸回り(バウムクーヘン分割):

$$V_y = 2\pi\int_a^b x\,f(x)\,dx \quad (f(x) \ge 0,\; a \ge 0)$$

※ $y$ 軸回りの体積は、$x = g(y)$ として $V_y = \pi\int_c^d \{g(y)\}^2\,dy$ とする方法もあります。

2曲線の回転体

$y = \sqrt{x}$ と $y = x$ で囲まれた部分を $x$ 軸の周りに回転させた回転体の体積を求めます。交点は $(0, 0)$ と $(1, 1)$ で、$0 \le x \le 1$ では $\sqrt{x} \ge x$ です。

外側の曲線 $y = \sqrt{x}$ が作る円盤から、内側の曲線 $y = x$ が作る円盤を引きます(ワッシャー法):

$$V = \pi\int_0^1 \left\{(\sqrt{x})^2 - x^2\right\}\,dx = \pi\int_0^1(x - x^2)\,dx = \pi\left[\frac{x^2}{2} - \frac{x^3}{3}\right]_0^1 = \frac{\pi}{6}$$

💡 ワッシャー法とバウムクーヘン分割の使い分け

ワッシャー法(ディスク法の拡張)は回転軸に垂直な断面の面積を積分します。2曲線の場合は「外側の半径の2乗 $-$ 内側の半径の2乗」です。

バウムクーヘン分割(円筒殻法)は回転軸に平行な薄い円筒の体積を積分します。$y$ 軸回りの回転で、$x$ での積分が簡単な場合に有効です。

どちらを使うかは「被積分関数がどちらで簡単になるか」で判断します。

⚠️ 2曲線の回転体で「差の2乗」にしてしまう

✗ $V = \pi\int_a^b \{f(x) - g(x)\}^2\,dx$

✓ $V = \pi\int_a^b \left[\{f(x)\}^2 - \{g(x)\}^2\right]\,dx$

$(f-g)^2 \neq f^2 - g^2$ です。ワッシャー法では2乗の差であり、差の2乗ではありません。これは最もよくある計算ミスの一つです。

$y$ 軸回りの回転体

$y = x - x^2$($0 \le x \le 1$)を $y$ 軸の周りに回転させた体積をバウムクーヘン分割で求めます。

$$V = 2\pi\int_0^1 x(x - x^2)\,dx = 2\pi\int_0^1 (x^2 - x^3)\,dx = 2\pi\left[\frac{x^3}{3} - \frac{x^4}{4}\right]_0^1 = 2\pi \cdot \frac{1}{12} = \frac{\pi}{6}$$

この問題を $y$ の関数として $x$ 軸回りの公式に帰着させることもできますが、2次方程式を解いて $x$ を $y$ で表す手間が発生します。バウムクーヘン分割のほうが格段に楽です。

4断面積法 ─ 回転体に頼らない体積計算

回転体ではない立体の体積を求めるとき、断面積法(カヴァリエリの原理の応用)が威力を発揮します。立体を1つの軸に垂直な断面で切り、その断面積を積分するという基本的な考え方です。

📐 断面積法による体積

$x$ 軸に垂直な平面で切った断面積が $A(x)$ のとき:

$$V = \int_a^b A(x)\,dx$$

※ 断面の形は正方形・三角形・円など、問題ごとに異なります。断面の形を正しく特定することが最初のステップです。

正方形断面の立体

$xy$ 平面上の楕円 $\dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2} = 1$ を底面とし、$x$ 軸に垂直な各断面が正方形である立体の体積を考えます。

座標 $x$($-a \le x \le a$)における断面は、$y$ 方向の幅が $2b\sqrt{1 - \dfrac{x^2}{a^2}}$ の正方形です。断面積は:

$$A(x) = \left(2b\sqrt{1 - \frac{x^2}{a^2}}\right)^2 = 4b^2\left(1 - \frac{x^2}{a^2}\right)$$

$$V = \int_{-a}^{a} 4b^2\left(1 - \frac{x^2}{a^2}\right)\,dx = 4b^2\left[x - \frac{x^3}{3a^2}\right]_{-a}^{a} = 4b^2 \cdot \frac{4a}{3} = \frac{16ab^2}{3}$$

⚠️ 断面の「幅」を直径と間違える

✗ 断面が正方形なのに、幅を $b\sqrt{1 - x^2/a^2}$ として計算(片側だけ)

✓ $y$ は $\pm b\sqrt{1 - x^2/a^2}$ の範囲をとるので、幅は $2b\sqrt{1 - x^2/a^2}$

断面を切ったとき、上下(または左右)の両方を考慮して幅を出すことを忘れないでください。

斜めに切った円柱の体積

底面が半径 $r$ の円で、高さが一方で $0$、反対側で $h$ となるように斜めに切った円柱の体積は、断面積法で求められます。底面の中心を原点に、直径方向に $x$ 軸をとると、座標 $x$ での高さは $\dfrac{h}{2}\left(1 + \dfrac{x}{r}\right)$、$y$ 方向の幅は $2\sqrt{r^2 - x^2}$ です。

$$V = \int_{-r}^{r} \frac{h}{2}\left(1 + \frac{x}{r}\right) \cdot 2\sqrt{r^2 - x^2}\,dx = h\int_{-r}^{r}\sqrt{r^2 - x^2}\,dx + \frac{h}{r}\int_{-r}^{r} x\sqrt{r^2 - x^2}\,dx$$

第1項は半円の面積 $\dfrac{\pi r^2}{2}$ に $h$ を掛けたもの、第2項は奇関数の積分で $0$ です。よって $V = \dfrac{\pi r^2 h}{2}$ となり、「底面積 $\times$ 平均の高さ」に一致します。

🔗 カヴァリエリの原理と重積分

断面積法は、大学数学では重積分の逐次積分(フビニの定理)として一般化されます。$V = \int_a^b A(x)\,dx = \int_a^b \left(\int_{c(x)}^{d(x)} f(x,y)\,dy\right)dx$ の形です。高校で断面積法の考え方を身に付けておくと、重積分への移行がスムーズになります。

5面積と体積の融合問題

入試では、面積の計算と体積の計算が1つの大問の中で融合して出題されることがあります。「面積を求めてから、その図形を回転して体積を求める」パターンが典型的です。ここでは、そうした融合問題の考え方を整理します。

パラメータを含む面積・体積の融合

$y = xe^{-ax}$($a > 0$)と $x$ 軸で囲まれた部分の面積 $S(a)$ と、その部分を $x$ 軸の周りに回転してできる回転体の体積 $V(a)$ を考えます。

$y = xe^{-ax} = 0$ より $x = 0$ が $x$ 軸との交点で、$x > 0$ では $y > 0$ です。$x \to \infty$ で $y \to 0$ なので、面積は広義積分で定義されます:

$$S(a) = \int_0^{\infty} xe^{-ax}\,dx$$

部分積分を用いると $S(a) = \left[-\dfrac{x}{a}e^{-ax}\right]_0^\infty + \dfrac{1}{a}\int_0^\infty e^{-ax}\,dx = 0 + \dfrac{1}{a} \cdot \dfrac{1}{a} = \dfrac{1}{a^2}$ です。

体積は:

$$V(a) = \pi\int_0^{\infty} x^2 e^{-2ax}\,dx$$

部分積分を2回行うと $V(a) = \dfrac{\pi}{4a^3}$ と求まります。面積と体積のパラメータ $a$ に関する関係式 $V(a) = \dfrac{\pi}{4a} \cdot S(a)$ も確認できます。

💡 広義積分の収束判定

$\int_0^\infty xe^{-ax}\,dx$ が収束するのは $a > 0$ のときです。指数関数の減衰が多項式の増大に勝つためです。一般に $\int_0^\infty x^n e^{-ax}\,dx = \dfrac{n!}{a^{n+1}}$($a > 0$)が成り立ちます。

この結果はガンマ関数 $\Gamma(n+1) = n!$ と深く関わっています。

面積の最小値と体積の関係

2つの放物線 $y = x^2 + a$ と $y = -x^2 + b$($a, b$ はパラメータ)が2つの交点をもつ条件のもとで囲まれた面積の最小値を求め、さらにその図形を回転させた体積を計算する ── このような問題は、微分法(最小値問題)と積分法(面積・体積)の融合です。

2曲線が交点をもつ条件は $b > a$ であり、交点は $x = \pm\sqrt{\dfrac{b-a}{2}}$ です。$\dfrac{1}{6}$ 公式の拡張を用いると、面積は $b - a$ のみの関数として表され、パラメータの関係から最小値が定まります。

⚠️ 広義積分で部分積分の極限処理を忘れる

✗ $\int_0^\infty xe^{-ax}\,dx$ を $\left[-\dfrac{x}{a}e^{-ax}\right]_0^\infty$ だけで終わらせる

✓ 極限 $\lim_{t \to \infty} \dfrac{t}{a}e^{-at} = 0$ の確認と、残りの積分の計算が必要

広義積分では、上端 $\to \infty$ の極限が存在することを必ず確認しましょう。ロピタルの定理が有効です。

🔗 パップス-ギュルダンの定理

平面図形をある軸の周りに回転させた回転体の体積は、「図形の面積 $\times$ 重心が描く円周の長さ」で求まるというパップス-ギュルダンの定理があります。面積と体積の関係を別の角度から理解できる美しい定理です。大学の解析学で正式に学びます。

まとめ

✅ 確認テスト

Q1. $y = x^2$ と $y = 2x$ で囲まれた面積を $\dfrac{1}{6}$ 公式を用いて求めよ。

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交点は $x = 0, 2$。差は $2x - x^2 = -(x-0)(x-2)$ なので、$S = \dfrac{(2-0)^3}{6} = \dfrac{4}{3}$

Q2. サイクロイド1アーチの面積が $3\pi a^2$ であるとき、$a = 1$ のときの面積は?

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$3\pi \cdot 1^2 = 3\pi$

Q3. $y = \sqrt{x}$ と $y = x$ で囲まれた部分を $x$ 軸回りに回転した体積の被積分関数は?

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$\pi\{(\sqrt{x})^2 - x^2\} = \pi(x - x^2)$。「2乗の差」であり「差の2乗」ではない。

Q4. 断面積法で体積を求めるとき、最初にすべきことは?

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積分変数を決め、その変数に垂直な断面の形と面積 $A(x)$ を特定すること。

Q5. $\int_0^{\infty} xe^{-2x}\,dx$ の値は?

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$\dfrac{1!}{2^2} = \dfrac{1}{4}$。部分積分で計算するか、$\int_0^\infty xe^{-ax}\,dx = \dfrac{1}{a^2}$ に $a = 2$ を代入する。

E入試問題演習

問題 1 LEVEL A 面積×公式

放物線 $y = x^2 - 4x + 3$ と $x$ 軸で囲まれた部分の面積 $S$ を求めよ。

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解答

$y = x^2 - 4x + 3 = (x-1)(x-3)$ より、$x$ 軸との交点は $x = 1, 3$。

$1 \le x \le 3$ で $y \le 0$ なので、$x$ 軸が上、放物線が下です。

$$S = \int_1^3 \{0 - (x^2 - 4x + 3)\}\,dx = -\int_1^3 (x-1)(x-3)\,dx = \frac{(3-1)^3}{6} = \frac{8}{6} = \frac{4}{3}$$

採点ポイント
  • 交点の計算 … 2点
  • 上下関係の判断 … 2点
  • $\dfrac{1}{6}$ 公式の適用と最終値 … 3点
問題 2 LEVEL B 回転体×媒介変数

楕円 $\dfrac{x^2}{4} + y^2 = 1$ を $x$ 軸の周りに回転してできる回転楕円体の体積 $V$ を求めよ。

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解答

$y^2 = 1 - \dfrac{x^2}{4}$ より:

$$V = \pi\int_{-2}^{2} y^2\,dx = \pi\int_{-2}^{2}\left(1 - \frac{x^2}{4}\right)\,dx$$

被積分関数は偶関数なので:

$$V = 2\pi\int_0^{2}\left(1 - \frac{x^2}{4}\right)\,dx = 2\pi\left[x - \frac{x^3}{12}\right]_0^{2} = 2\pi\left(2 - \frac{8}{12}\right) = 2\pi \cdot \frac{4}{3} = \frac{8\pi}{3}$$

解説

一般の楕円 $\dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2} = 1$ を $x$ 軸回りに回転した体積は $\dfrac{4\pi ab^2}{3}$ です。$a = 2, b = 1$ を代入すると $\dfrac{8\pi}{3}$ となります。$a = b = r$ のとき $\dfrac{4}{3}\pi r^3$ で球の体積に一致します。

採点ポイント
  • $y^2$ の表示 … 2点
  • 偶関数の利用 … 2点
  • 積分計算と最終値 … 3点
問題 3 LEVEL B 断面積法

$xy$ 平面上の円 $x^2 + y^2 \le r^2$ を底面とし、$x$ 軸に垂直な各断面が正三角形である立体の体積 $V$ を求めよ。

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解答

座標 $x$($-r \le x \le r$)における断面を考える。

$y$ 方向の幅は $2\sqrt{r^2 - x^2}$ であり、これが正三角形の1辺の長さ $s$ である。

正三角形の面積は $A(x) = \dfrac{\sqrt{3}}{4}s^2 = \dfrac{\sqrt{3}}{4} \cdot 4(r^2 - x^2) = \sqrt{3}(r^2 - x^2)$

$$V = \int_{-r}^{r} \sqrt{3}(r^2 - x^2)\,dx = 2\sqrt{3}\int_0^{r}(r^2 - x^2)\,dx = 2\sqrt{3}\left[r^2 x - \frac{x^3}{3}\right]_0^{r}$$

$$= 2\sqrt{3} \cdot \frac{2r^3}{3} = \frac{4\sqrt{3}\,r^3}{3}$$

採点ポイント
  • 断面の1辺 $s = 2\sqrt{r^2 - x^2}$ の特定 … 3点
  • 正三角形の面積 $A(x)$ … 2点
  • 偶関数利用と積分計算 … 3点
  • 最終値 … 2点
問題 4 LEVEL C 面積×体積×媒介変数

サイクロイド $x = a(\theta - \sin\theta),\; y = a(1 - \cos\theta)$($0 \le \theta \le 2\pi,\; a > 0$)の1アーチと $x$ 軸で囲まれた部分を $x$ 軸の周りに回転してできる回転体の体積 $V$ を求めよ。

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解答

$\dfrac{dx}{d\theta} = a(1 - \cos\theta)$ より:

$$V = \pi\int_0^{2\pi a} y^2\,dx = \pi\int_0^{2\pi} \{a(1-\cos\theta)\}^2 \cdot a(1-\cos\theta)\,d\theta = \pi a^3\int_0^{2\pi}(1-\cos\theta)^3\,d\theta$$

$(1-\cos\theta)^3 = 1 - 3\cos\theta + 3\cos^2\theta - \cos^3\theta$ を展開する。

$\int_0^{2\pi} 1\,d\theta = 2\pi$、$\int_0^{2\pi}\cos\theta\,d\theta = 0$

$\int_0^{2\pi}\cos^2\theta\,d\theta = \pi$、$\int_0^{2\pi}\cos^3\theta\,d\theta = 0$

よって $\int_0^{2\pi}(1-\cos\theta)^3\,d\theta = 2\pi - 0 + 3\pi - 0 = 5\pi$

$$V = \pi a^3 \cdot 5\pi = 5\pi^2 a^3$$

解説

サイクロイドの面積が $3\pi a^2$(円の面積の3倍)であったのに対し、回転体の体積 $5\pi^2 a^3$ は球の体積 $\dfrac{4}{3}\pi a^3$ の $\dfrac{15\pi}{4}$ 倍です。$(1-\cos\theta)^n$ の積分をスムーズに処理するために、三角関数の直交性($\int_0^{2\pi}\cos^k\theta\,d\theta$ の値)を活用しています。

採点ポイント
  • 媒介変数への変換($dx = a(1-\cos\theta)\,d\theta$) … 3点
  • $(1-\cos\theta)^3$ の展開 … 2点
  • 各項の積分計算 … 3点
  • 最終値 $5\pi^2 a^3$ … 2点