第7章 積分法

面積(2曲線で囲まれた部分)
─ 上の関数から下の関数を引く

前回は曲線と $x$ 軸で囲まれた面積を求めました。今回は、2つの曲線 $y = f(x)$ と $y = g(x)$ で囲まれた部分の面積を求めます。基本原則は「上の関数から下の関数を引いて積分する」というシンプルなものです。交点の求め方と上下関係の見極めがポイントになります。

12曲線間の面積の基本公式

2つの曲線 $y = f(x)$ と $y = g(x)$ で囲まれた部分の面積を考えましょう。区間 $[a, b]$ で常に $f(x) \geq g(x)$ が成り立つとき、2曲線間の面積は次のように表されます。

📐 2曲線間の面積公式

$[a, b]$ で $f(x) \geq g(x)$ のとき:

$$S = \int_a^b \{f(x) - g(x)\}\, dx$$

一般の場合(上下が入れ替わる場合を含む):

$$S = \int_a^b |f(x) - g(x)|\, dx$$

※ $f(x) - g(x)$ は「上の関数 $-$ 下の関数」に対応します。$g(x) = 0$ とすると、前回の「曲線と $x$ 軸」の公式と一致します。

📌 「上 $-$ 下」の原則

2曲線間の面積を求めるときは、常に「上にある関数」から「下にある関数」を引いて積分します。

この差 $f(x) - g(x)$ は、各 $x$ における2曲線間の「縦の長さ」(高さ)を表しています。これを $x$ 方向に積分すると面積になるのです。

上下関係を確認するには、具体的な $x$ の値を1つ代入して $f(x)$ と $g(x)$ の大小を調べるのが確実です。

前回の公式との関係

前回学んだ「曲線と $x$ 軸の面積」は、$g(x) = 0$($x$ 軸)の特殊な場合です。

$f(x) \geq 0$ のとき $S = \int_a^b f(x)\, dx = \int_a^b \{f(x) - 0\}\, dx$ ですから、「上の関数 $f(x)$ から下の関数 $0$($x$ 軸)を引く」という構造と完全に一致しています。

⚠️ 上下を逆にすると符号が変わる

✗ $y = x$ が上で $y = x^2$ が下なのに $\int_0^1 (x^2 - x)\, dx = -\frac{1}{6}$(負の値!)

✓ $\int_0^1 (x - x^2)\, dx = \frac{1}{6}$(上 $-$ 下で正の値)

上下を取り違えると面積が負になってしまいます。必ず上下関係を確認しましょう。

2交点の求め方と区間の決定

2曲線で「囲まれた」部分の面積を求めるには、まず2曲線の交点を求めて積分区間を確定させます。

手順

  1. 交点を求める:$f(x) = g(x)$ を解く。解 $x = \alpha, \beta$($\alpha < \beta$)が積分区間の端点になる。
  2. 上下関係を調べる:$\alpha < x < \beta$ の範囲で $f(x) \geq g(x)$ か $f(x) \leq g(x)$ かを確認する。
  3. 積分する:$S = \int_\alpha^\beta \{(\text{上}) - (\text{下})\}\, dx$ を計算する。
📝 交点の求め方:具体例

例:$y = x^2$ と $y = 2x$ の交点

$x^2 = 2x$ より $x^2 - 2x = 0$、すなわち $x(x-2) = 0$

$x = 0, 2$ が交点の $x$ 座標。積分区間は $[0, 2]$。

上下関係:$x = 1$ を代入すると $f(1) = 1$, $g(1) = 2$ より $g(x) = 2x$ が上。

上下が入れ替わる場合

交点が3つ以上あるとき、隣り合う交点の間で上下関係が入れ替わることがあります。この場合は区間を分割して計算します。

📐 区間を分割する場合

交点の $x$ 座標が $\alpha < \gamma < \beta$ で、$[\alpha, \gamma]$ では $f(x) \geq g(x)$、$[\gamma, \beta]$ では $g(x) \geq f(x)$ のとき:

$$S = \int_\alpha^\gamma \{f(x) - g(x)\}\, dx + \int_\gamma^\beta \{g(x) - f(x)\}\, dx$$

💡 上下関係の確認方法

交点間の区間で上下関係を調べるには、その区間内の任意の1点(例えば中点)を代入するのが最も簡単です。

例:交点が $x = 1$ と $x = 3$ なら、$x = 2$ を代入して $f(2)$ と $g(2)$ を比較すればOKです。

3放物線と直線で囲まれた面積

入試で最も出題される基本パターンが放物線と直線で囲まれた面積です。

📝 計算例1:$y = x^2$ と $y = x$ で囲まれた面積

Step 1:交点を求める

$x^2 = x$ より $x^2 - x = 0$、$x(x-1) = 0$。交点は $x = 0, 1$。

Step 2:上下関係を確認

$x = \frac{1}{2}$ で $x^2 = \frac{1}{4}$、$x = \frac{1}{2}$。よって $[0, 1]$ で $x \geq x^2$(直線が上)。

Step 3:積分

$$S = \int_0^1 (x - x^2)\, dx = \left[\frac{x^2}{2} - \frac{x^3}{3}\right]_0^1 = \frac{1}{2} - \frac{1}{3} = \frac{1}{6}$$

📝 計算例2:$y = -x^2 + 4$ と $y = x + 2$ で囲まれた面積

Step 1:交点を求める

$-x^2 + 4 = x + 2$ より $x^2 + x - 2 = 0$、$(x+2)(x-1) = 0$。交点は $x = -2, 1$。

Step 2:上下関係を確認

$x = 0$ で $-x^2 + 4 = 4$、$x + 2 = 2$。よって $[-2, 1]$ で放物線が上。

Step 3:積分

$$S = \int_{-2}^1 \{(-x^2+4)-(x+2)\}\, dx = \int_{-2}^1 (-x^2-x+2)\, dx$$

$$= \left[-\frac{x^3}{3} - \frac{x^2}{2} + 2x\right]_{-2}^1 = \left(-\frac{1}{3} - \frac{1}{2} + 2\right) - \left(\frac{8}{3} - 2 - 4\right)$$

$$= \frac{7}{6} - \left(-\frac{10}{3}\right) = \frac{7}{6} + \frac{10}{3} = \frac{7}{6} + \frac{20}{6} = \frac{27}{6} = \frac{9}{2}$$

📌 放物線と直線の面積は $\frac{1}{6}$ 公式へ

上の例で $S = \frac{1}{6}$ や $S = \frac{9}{2}$ という値が出ました。実は放物線と直線の交点を $\alpha, \beta$ とすると、差の関数は $a(x - \alpha)(x - \beta)$ の形になり、常に $\frac{1}{6}$ 公式が適用できます。

この強力な公式については次の記事(II-7-10)で詳しく学びます。

42つの放物線で囲まれた面積

2次関数同士で囲まれた面積も、基本的な考え方は同じです。差の関数がどうなるかに注目しましょう。

📝 計算例:$y = x^2$ と $y = -x^2 + 2$ で囲まれた面積

Step 1:交点を求める

$x^2 = -x^2 + 2$ より $2x^2 = 2$、$x^2 = 1$。交点は $x = -1, 1$。

Step 2:上下関係を確認

$x = 0$ で $x^2 = 0$、$-x^2+2 = 2$。よって $[-1, 1]$ で $-x^2+2$ が上。

Step 3:積分

$$S = \int_{-1}^1 \{(-x^2+2) - x^2\}\, dx = \int_{-1}^1 (-2x^2+2)\, dx$$

被積分関数は偶関数なので:

$$= 2\int_0^1 (-2x^2+2)\, dx = 2\left[-\frac{2x^3}{3}+2x\right]_0^1 = 2\left(-\frac{2}{3}+2\right) = 2 \cdot \frac{4}{3} = \frac{8}{3}$$

差の関数の構造

2つの2次関数 $f(x) = a_1 x^2 + b_1 x + c_1$ と $g(x) = a_2 x^2 + b_2 x + c_2$ の差は:

$$f(x) - g(x) = (a_1 - a_2)x^2 + (b_1 - b_2)x + (c_1 - c_2)$$

$a_1 \neq a_2$ のとき、差の関数は2次関数になります。交点 $\alpha, \beta$ を使うと:

$$f(x) - g(x) = (a_1 - a_2)(x - \alpha)(x - \beta)$$

💡 $\frac{1}{6}$ 公式の予告

差の関数が2次関数 $a(x - \alpha)(x - \beta)$ の形になるので、面積は $\frac{|a|}{6}(\beta - \alpha)^3$ で求まります。

上の例では $f(x) - g(x) = -2(x+1)(x-1)$ で $a = -2$、$\alpha = -1$、$\beta = 1$:

$S = \frac{|-2|}{6}(1-(-1))^3 = \frac{2}{6} \cdot 8 = \frac{8}{3}$ ✓(同じ結果!)

⚠️ 2次の係数が同じ場合

✗ $y = x^2 + 1$ と $y = x^2 + 3$ で囲まれた面積を求める

差の関数は $f(x) - g(x) = -2$(定数)で、$f(x) = g(x)$ の解がない。

✓ 2次の係数が同じ2つの放物線は交わらない(平行移動の関係)ので、囲まれた部分は存在しない。

5面積計算の実践テクニック

面積計算を正確かつ効率よく行うための実践的なテクニックを紹介します。

テクニック1:対称性の利用

2曲線で囲まれた領域が、ある直線に関して対称であれば計算を半分にできます。

📝 対称性の活用例

例:$y = x^2 - 1$ と $y = -x^2 + 1$ で囲まれた面積

交点:$x^2 - 1 = -x^2 + 1$ より $2x^2 = 2$、$x = \pm 1$。

差の関数 $(-x^2+1)-(x^2-1) = -2x^2+2$ は偶関数なので $y$ 軸対称。

$$S = 2\int_0^1 (-2x^2+2)\, dx = 2\left[-\frac{2x^3}{3}+2x\right]_0^1 = 2 \cdot \frac{4}{3} = \frac{8}{3}$$

テクニック2:計算の途中での符号チェック

面積は必ず正ですから、最終結果が負になったら間違いです。次のチェックポイントを意識しましょう。

  • 「上 $-$ 下」の順番を確認する
  • 積分区間の上端・下端を取り違えていないか
  • 不定積分の計算に間違いがないか(微分して確認)
  • 代入計算の符号ミスがないか

テクニック3:差の関数をまとめてから積分

📌 差をまとめてから積分しよう

$f(x)$ と $g(x)$ をそれぞれ別々に積分してから引くのは非効率的で間違いやすい方法です。

$$\text{推奨:} \int_a^b \{f(x) - g(x)\}\, dx \quad \text{(差を先に計算してから積分)}$$

$$\text{非推奨:} \int_a^b f(x)\, dx - \int_a^b g(x)\, dx \quad \text{(別々に積分してから引く)}$$

差をまとめると式が簡単になり、計算ミスが減ります。

テクニック4:因数分解の活用

差の関数 $f(x) - g(x)$ が因数分解できる場合、交点の情報や $\frac{1}{6}$ 公式に直結します。

📝 因数分解の活用例

例:$y = x^2 + 2x$ と $y = -x^2 + 4$ の差

$(x^2+2x) - (-x^2+4) = 2x^2+2x-4 = 2(x^2+x-2) = 2(x+2)(x-1)$

交点が $x = -2, 1$ で、差の関数の形も一目で分かります。

$[-2, 1]$ では $2(x+2)(x-1) \leq 0$ なので $-x^2+4$ が上。

$S = \int_{-2}^1 \{(-x^2+4)-(x^2+2x)\}\, dx = \int_{-2}^1 (-2x^2-2x+4)\, dx$

$\frac{1}{6}$ 公式:$S = \frac{2}{6}(1-(-2))^3 = \frac{2}{6} \cdot 27 = 9$

まとめ

  • 基本公式 ─ $S = \int_a^b \{f(x) - g(x)\}\, dx$(上の関数 $-$ 下の関数)
  • 交点と区間 ─ $f(x) = g(x)$ を解いて交点を求め、積分区間を確定させる
  • 上下関係 ─ 区間内の1点を代入して大小を比較する。上下が入れ替わるなら区間を分割
  • 放物線と直線 ─ 差の関数が2次式になり、$\frac{1}{6}$ 公式が適用可能
  • 計算の工夫 ─ 差をまとめてから積分、対称性の活用、因数分解で見通しよく

確認テスト

Q1. $y = x^2$ と $y = 4$ で囲まれた部分の面積を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 交点:$x^2 = 4$ より $x = \pm 2$。$[-2, 2]$ で $4 \geq x^2$ なので $S = \int_{-2}^2 (4-x^2)\, dx = 2\int_0^2 (4-x^2)\, dx = 2\left[4x-\frac{x^3}{3}\right]_0^2 = 2\left(8-\frac{8}{3}\right) = 2 \cdot \frac{16}{3} = \frac{32}{3}$

Q2. $y = x^2$ と $y = 2x$ で囲まれた部分の面積を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 交点:$x^2 = 2x$ より $x(x-2) = 0$、$x = 0, 2$。$[0, 2]$ で $2x \geq x^2$ なので $S = \int_0^2 (2x-x^2)\, dx = \left[x^2-\frac{x^3}{3}\right]_0^2 = 4-\frac{8}{3} = \frac{4}{3}$

Q3. $y = x^2 - 2x$ と $y = -x^2 + 4x$ で囲まれた部分の面積を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 交点:$x^2-2x = -x^2+4x$ より $2x^2-6x = 0$、$2x(x-3) = 0$、$x = 0, 3$。$x=1$ で $f(1)=-1$、$g(1)=3$ より $g$ が上。$S = \int_0^3 \{(-x^2+4x)-(x^2-2x)\}\, dx = \int_0^3 (-2x^2+6x)\, dx = \left[-\frac{2x^3}{3}+3x^2\right]_0^3 = -18+27 = 9$

Q4. $y = x^2$ と $y = x + 2$ で囲まれた部分の面積を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 交点:$x^2 = x+2$ より $x^2-x-2 = 0$、$(x-2)(x+1) = 0$、$x = -1, 2$。$[-1,2]$ で $x+2 \geq x^2$ なので $S = \int_{-1}^2 (x+2-x^2)\, dx = \left[\frac{x^2}{2}+2x-\frac{x^3}{3}\right]_{-1}^2 = (2+4-\frac{8}{3})-(\frac{1}{2}-2+\frac{1}{3}) = \frac{10}{3}-(-\frac{7}{6}) = \frac{10}{3}+\frac{7}{6} = \frac{27}{6} = \frac{9}{2}$

Q5. 2曲線間の面積を求める手順を3ステップで述べよ。

▶ クリックして解答を表示 Step 1:$f(x) = g(x)$ を解いて交点を求める。Step 2:交点間の区間で上下関係を確認する(区間内の1点を代入)。Step 3:$\int_\alpha^\beta \{(\text{上})-(\text{下})\}\, dx$ を計算する。上下が入れ替わる場合は区間を分割する。

入試問題演習

問題 1 A 基礎 放物線と直線

次の2つの曲線(または直線)で囲まれた部分の面積を求めよ。

(1) $y = x^2$, $y = 3x - 2$

(2) $y = -x^2 + 6x$, $y = 2x$

解答

(1) $x^2 = 3x-2$ より $x^2-3x+2 = 0$、$(x-1)(x-2) = 0$。交点 $x=1, 2$。

$[1,2]$ で $3x-2 \geq x^2$ なので $S = \int_1^2 (3x-2-x^2)\, dx = \left[\frac{3x^2}{2}-2x-\frac{x^3}{3}\right]_1^2$

$= (6-4-\frac{8}{3})-(\frac{3}{2}-2-\frac{1}{3}) = \frac{-2}{3}-(-\frac{5}{6}) = -\frac{2}{3}+\frac{5}{6} = \frac{1}{6}$

(2) $-x^2+6x = 2x$ より $x^2-4x = 0$、$x(x-4) = 0$。交点 $x=0, 4$。

$[0,4]$ で $-x^2+6x \geq 2x$ なので $S = \int_0^4 (-x^2+4x)\, dx = \left[-\frac{x^3}{3}+2x^2\right]_0^4 = -\frac{64}{3}+32 = \frac{32}{3}$

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問題 2 B 標準 2つの放物線

2つの放物線 $y = x^2 - 4x + 5$ と $y = -x^2 + 2x + 1$ で囲まれた部分の面積を求めよ。

解答

交点:$x^2-4x+5 = -x^2+2x+1$ より $2x^2-6x+4 = 0$、$x^2-3x+2 = 0$、$(x-1)(x-2) = 0$。

$x = 1, 2$。$x = \frac{3}{2}$ で $f = \frac{5}{4}$, $g = \frac{7}{4}$ より $g$ が上。

差の関数:$(-x^2+2x+1)-(x^2-4x+5) = -2x^2+6x-4 = -2(x-1)(x-2)$

$$S = \int_1^2 (-2x^2+6x-4)\, dx = \left[-\frac{2x^3}{3}+3x^2-4x\right]_1^2$$

$= \left(-\frac{16}{3}+12-8\right) - \left(-\frac{2}{3}+3-4\right) = \frac{-4}{3} - \left(-\frac{5}{3}\right) = \frac{1}{3}$

検算($\frac{1}{6}$ 公式):$\frac{|-2|}{6}(2-1)^3 = \frac{2}{6} = \frac{1}{3}$ ✓

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問題 3 B 標準 区間分割

$y = x^2 - 3x$ と $y = x$ で囲まれた2つの部分の面積の和を求めよ。

解答

交点:$x^2-3x = x$ より $x^2-4x = 0$、$x(x-4) = 0$。$x = 0, 4$。

しかし「2つの部分」とあるので、もう1つの交点を確認。問題文の意図は $y = x^2-3x$ と $y = x$ が $x$ 軸を挟んで2つの領域を作ることです。

$[0, 4]$ で $x \geq x^2-3x$ なので:

$$S = \int_0^4 \{x-(x^2-3x)\}\, dx = \int_0^4 (4x-x^2)\, dx = \left[2x^2-\frac{x^3}{3}\right]_0^4 = 32-\frac{64}{3} = \frac{32}{3}$$

解説

$[0, 4]$ の全区間で $x \geq x^2-3x$ が成り立つため、区間分割は不要です。差の関数 $4x-x^2 = -1 \cdot x(x-4)$ に $\frac{1}{6}$ 公式を適用すると $S = \frac{1}{6}(4-0)^3 = \frac{64}{6} = \frac{32}{3}$ と一致します。

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問題 4 C 発展 パラメータと面積

放物線 $y = x^2$ と直線 $y = a(x - 1) + 1$($a$ は定数)で囲まれた部分の面積 $S$ を $a$ を用いて表せ。ただし、2つのグラフは異なる2点で交わるとする。

解答

直線は $y = ax - a + 1$。交点は $x^2 = ax - a + 1$ より

$$x^2 - ax + a - 1 = 0$$

判別式 $D = a^2 - 4(a-1) = a^2 - 4a + 4 = (a-2)^2 > 0$ より $a \neq 2$ で異なる2点で交わる。

交点の $x$ 座標を $\alpha, \beta$($\alpha < \beta$)とすると、解と係数の関係から

$\alpha + \beta = a$, $\alpha\beta = a-1$

$(\beta - \alpha)^2 = (\alpha+\beta)^2 - 4\alpha\beta = a^2 - 4(a-1) = (a-2)^2$

$\beta - \alpha = |a-2|$

差の関数は $x^2 - ax + a - 1 = (x-\alpha)(x-\beta)$(2次の係数 $a = 1$)

$\frac{1}{6}$ 公式より:

$$S = \frac{1}{6}(\beta - \alpha)^3 = \frac{1}{6}|a-2|^3$$

解説

直線が点 $(1, 1)$ を通ることから、$a$ は直線の傾きを表すパラメータです。$a = 2$ のとき直線は放物線に接するため面積 $0$ となります。$|a - 2|$ が大きくなるほど面積も大きくなります。$(\beta-\alpha)^2$ を解と係数の関係で処理するテクニックは頻出です。

採点のポイント
  • 交点の方程式を正しく立式できている
  • $(\beta-\alpha)^2$ を解と係数の関係で求めている
  • $\frac{1}{6}$ 公式を正しく適用している
  • $a \neq 2$ の条件に言及している
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