第5章 積分法

不定積分の基本公式
─ 微分の「逆再生」を体系化する

微分法を学んだ皆さんは、「この関数を微分すると何になるか」を求める技術を身につけました。積分法は、その逆を問います。「微分したらこの関数になるものは何か」──この問いに答えるのが不定積分です。第5章では、微分法で培った知識を土台に、積分法の世界を築いていきます。まずは基本公式を一つひとつ確認し、積分計算の出発点を固めましょう。

1不定積分とは何か ─ 微分の逆操作

関数 $f(x)$ に対して、微分すると $f(x)$ になる関数を $f(x)$ の原始関数(不定積分)といいます。記号では次のように表します。

$$\int f(x)\,dx$$

これは「$f(x)$ を積分変数 $x$ について積分する」と読みます。たとえば $f(x) = 2x$ のとき、微分すると $2x$ になる関数は $x^2$ ですから、$\int 2x\,dx = x^2 + C$ となります。

💡 不定積分の本質:微分の「逆引き辞書」

不定積分とは、「微分したら $f(x)$ になる関数を見つけること」にほかなりません。

微分が「関数 → 導関数」の対応だとすれば、積分は「導関数 → 元の関数」を復元する操作です。ただし、定数項は微分すると消えるため、元の関数は一意には定まりません。これが積分定数 $C$ の正体です。

なぜ原始関数は一意に定まらないのか

$F'(x) = f(x)$ を満たす関数 $F(x)$ が一つ見つかったとします。このとき、任意の定数 $C$ に対して $(F(x) + C)' = F'(x) = f(x)$ ですから、$F(x) + C$ もまた原始関数です。逆に、$G'(x) = f(x)$ を満たす別の関数 $G(x)$ があれば、$(G(x) - F(x))' = 0$ より $G(x) - F(x)$ は定数です。

▷ 原始関数の一意性(定数の差)の証明

$F'(x) = f(x)$、$G'(x) = f(x)$ とする。$H(x) = G(x) - F(x)$ とおくと、

$$H'(x) = G'(x) - F'(x) = f(x) - f(x) = 0$$

区間上で $H'(x) = 0$ ならば、平均値の定理より $H(x)$ は定数関数です(第4章で学んだ定理)。よって $G(x) = F(x) + C$($C$ は定数)となり、$f(x)$ の原始関数は $F(x) + C$ の形ですべて尽くされます。

このことから、$f(x)$ の不定積分は次のように書けます。

📐 不定積分の定義

$F'(x) = f(x)$ のとき、

$$\int f(x)\,dx = F(x) + C \quad \text{($C$ は積分定数)}$$

※ $f(x)$ を被積分関数、$x$ を積分変数、$C$ を積分定数といいます。

⚠️ 積分定数 $C$ を書き忘れる

✗ $\int 2x\,dx = x^2$

○ $\int 2x\,dx = x^2 + C$

不定積分を求めたら、必ず $+C$($C$ は積分定数)を付けるのが鉄則です。入試では $C$ の書き忘れで減点されることが少なくありません。

🔗 積分記号 $\int$ の由来

積分記号 $\int$ はラテン語の summa(和)の頭文字 S を縦に引き延ばしたものです。後に学ぶ定積分では、微小量の「総和」を求める操作が積分であることがわかります。ライプニッツがこの記号を考案し、$dx$ は「$x$ の微小な増分」を意味します。

2べき関数の積分公式 ─ なぜ $n+1$ で割るのか

微分の基本公式 $(x^{n+1})' = (n+1)x^n$ を逆に読めば、$x^n$ の積分公式が得られます。両辺を $n+1$ で割ると、

$$\left(\frac{x^{n+1}}{n+1}\right)' = x^n$$

したがって、$x^n$ の原始関数の一つは $\dfrac{x^{n+1}}{n+1}$ です。

📐 べき関数の積分公式

$\alpha$ が実数で $\alpha \neq -1$ のとき、

$$\int x^{\alpha}\,dx = \frac{x^{\alpha+1}}{\alpha+1} + C$$

$\alpha = -1$(つまり $\dfrac{1}{x}$ の積分)のとき、

$$\int \frac{1}{x}\,dx = \log|x| + C$$

※ $\alpha$ は整数に限らず、$\dfrac{1}{2}$(つまり $\sqrt{x}$)や $-2$ などの実数でも成り立ちます。

💡 なぜ $n = -1$ だけ別扱いなのか

$\dfrac{x^{n+1}}{n+1}$ の公式で $n = -1$ を代入すると、分母が $0$ になり意味をなしません。$\dfrac{1}{x}$ の原始関数は $x$ のべき乗では表せず、まったく別の関数 $\log|x|$ が必要になります。これは $(\log|x|)' = \dfrac{1}{x}$ という対数関数の微分公式の逆です。

具体例で確認する

公式の使い方を具体例で見てみましょう。

$$\int x^3\,dx = \frac{x^4}{4} + C, \quad \int x^{-2}\,dx = \frac{x^{-1}}{-1} + C = -\frac{1}{x} + C$$

$$\int \sqrt{x}\,dx = \int x^{1/2}\,dx = \frac{x^{3/2}}{3/2} + C = \frac{2}{3}x\sqrt{x} + C$$

⚠️ $\sqrt{x}$ の積分で指数を間違える

✗ $\int \sqrt{x}\,dx = \dfrac{(\sqrt{x})^2}{2} + C = \dfrac{x}{2} + C$

○ $\int \sqrt{x}\,dx = \int x^{1/2}\,dx = \dfrac{x^{3/2}}{3/2} + C = \dfrac{2}{3}x^{3/2} + C$

$\sqrt{x} = x^{1/2}$ と書き換えてから公式を適用します。「$\sqrt{x}$ の $2$ 乗が $x$ だから $2$ で割る」という誤りが多いので注意しましょう。

$\dfrac{1}{x}$ の積分で絶対値が付く理由

$(\log x)' = \dfrac{1}{x}$ は $x > 0$ でしか定義されません。$x < 0$ のときは $\log(-x)$ を考えると、合成関数の微分法により $(\log(-x))' = \dfrac{1}{-x} \cdot (-1) = \dfrac{1}{x}$ となります。これらをまとめて $(\log|x|)' = \dfrac{1}{x}$($x \neq 0$)と書けるため、絶対値が必要になるのです。

⚠️ $\log|x|$ の絶対値を忘れる

✗ $\int \dfrac{1}{x}\,dx = \log x + C$

○ $\int \dfrac{1}{x}\,dx = \log|x| + C$

$\log x$ は $x > 0$ でしか定義されませんが、$\dfrac{1}{x}$ は $x \neq 0$ で定義されます。$x < 0$ の領域にも対応するために $\log|x|$ と書く必要があります。

3三角関数・指数関数の積分 ─ 導関数の逆引き

第3章で学んだ導関数の公式を「逆に読む」と、三角関数や指数関数の積分公式が得られます。微分の公式と積分の公式は表裏一体の関係です。

📐 三角関数の基本積分公式

$$\int \sin x\,dx = -\cos x + C$$

$$\int \cos x\,dx = \sin x + C$$

$$\int \frac{1}{\cos^2 x}\,dx = \tan x + C$$

※ それぞれ $(-\cos x)' = \sin x$、$(\sin x)' = \cos x$、$(\tan x)' = \dfrac{1}{\cos^2 x}$ の逆です。

📐 指数関数の基本積分公式

$$\int e^x\,dx = e^x + C$$

$$\int a^x\,dx = \frac{a^x}{\log a} + C \quad (a > 0,\; a \neq 1)$$

※ $(e^x)' = e^x$、$(a^x)' = a^x \log a$ の逆です。$a^x$ の積分では $\log a$ で割ることを忘れないようにしましょう。

$e^x$ は「微分しても積分しても自分自身」という特別な関数です。この性質は数学のあらゆる場面で重要な役割を果たします。

💡 積分公式は「微分の逆引き表」

積分公式を丸暗記する必要はありません。「微分したら何になるか」を知っていれば、それを逆にたどるだけです。

たとえば $\sin x$ の積分を忘れたら、「何を微分したら $\sin x$ になるか」を考えます。$(\cos x)' = -\sin x$ ですから、$(-\cos x)' = \sin x$ です。よって $\int \sin x\,dx = -\cos x + C$ です。

基本公式一覧表

被積分関数 $f(x)$ 不定積分 $\int f(x)\,dx$ 確認(微分)
$x^{\alpha}$($\alpha \neq -1$) $\dfrac{x^{\alpha+1}}{\alpha+1} + C$ $\left(\dfrac{x^{\alpha+1}}{\alpha+1}\right)' = x^{\alpha}$
$\dfrac{1}{x}$ $\log|x| + C$ $(\log|x|)' = \dfrac{1}{x}$
$\sin x$ $-\cos x + C$ $(-\cos x)' = \sin x$
$\cos x$ $\sin x + C$ $(\sin x)' = \cos x$
$\dfrac{1}{\cos^2 x}$ $\tan x + C$ $(\tan x)' = \dfrac{1}{\cos^2 x}$
$e^x$ $e^x + C$ $(e^x)' = e^x$
$a^x$($a > 0, a \neq 1$) $\dfrac{a^x}{\log a} + C$ $\left(\dfrac{a^x}{\log a}\right)' = a^x$
🔗 $\dfrac{1}{\sin^2 x}$ の積分

$\left(\dfrac{1}{\tan x}\right)' = -\dfrac{1}{\sin^2 x}$ より、$\displaystyle\int \dfrac{1}{\sin^2 x}\,dx = -\dfrac{1}{\tan x} + C$ も成り立ちます。これは三角関数の積分(次の記事)で詳しく扱います。

4不定積分の線形性 ─ 和と定数倍の扱い

不定積分には、微分と同じく線形性が成り立ちます。これは計算において非常に強力な性質です。

📐 不定積分の線形性

$k$ を定数とするとき、

$$\int kf(x)\,dx = k\int f(x)\,dx$$

$$\int \{f(x) + g(x)\}\,dx = \int f(x)\,dx + \int g(x)\,dx$$

これらを組み合わせると、

$$\int \{af(x) + bg(x)\}\,dx = a\int f(x)\,dx + b\int g(x)\,dx$$

※ 定数倍は $\int$ の外に出せる。和の積分は積分の和。

▷ 線形性の証明

$F'(x) = f(x)$、$G'(x) = g(x)$ とする。

$(kF(x))' = kF'(x) = kf(x)$ より、$\int kf(x)\,dx = kF(x) + C = k\int f(x)\,dx$

$(F(x) + G(x))' = F'(x) + G'(x) = f(x) + g(x)$ より、

$\int \{f(x) + g(x)\}\,dx = F(x) + G(x) + C = \int f(x)\,dx + \int g(x)\,dx$

微分の線形性がそのまま積分の線形性を導くのです。

具体例:多項式の積分

線形性を使えば、多項式の積分は各項を個別に積分するだけです。

$$\int (3x^2 - 4x + 5)\,dx = 3 \cdot \frac{x^3}{3} - 4 \cdot \frac{x^2}{2} + 5x + C = x^3 - 2x^2 + 5x + C$$

展開してから各項を積分する、という流れが基本戦略です。

$$\int (x+1)(x-2)\,dx = \int (x^2 - x - 2)\,dx = \frac{x^3}{3} - \frac{x^2}{2} - 2x + C$$

⚠️ 積の積分は「各因数の積分の積」ではない

✗ $\int f(x)g(x)\,dx = \left(\int f(x)\,dx\right)\left(\int g(x)\,dx\right)$

○ 積の形は展開してから各項を積分する。または置換積分・部分積分を使う

微分には積の法則 $(fg)' = f'g + fg'$ がありますが、これは「積の積分 = 積分の積」を意味しません。積の積分を直接求める一般公式はなく、展開や特殊な技法(後の記事で学ぶ置換積分・部分積分)が必要です。

分数式の積分への応用

分数式も、割り算や部分分数分解で整理すれば基本公式で積分できます。

$$\int \frac{x^2 + 1}{x}\,dx = \int \left(x + \frac{1}{x}\right)\,dx = \frac{x^2}{2} + \log|x| + C$$

🔗 線形性と「線形空間」

大学数学では、「定数倍と和を保存する操作」を線形写像と呼びます。微分も積分も線形写像であり、この性質が微分方程式の理論(重ね合わせの原理)や関数解析の基盤となります。高校で学ぶ線形性は、実は非常に深い数学的構造の入口なのです。

5積分定数の意味と注意点

不定積分を求めるたびに付ける積分定数 $C$ は、一見すると形式的な約束事に思えるかもしれません。しかし、$C$ には明確な数学的意味があります。

積分定数は「原始関数の族」を表す

$\int 2x\,dx = x^2 + C$ という式は、$C = 0$ なら $y = x^2$、$C = 1$ なら $y = x^2 + 1$、$C = -3$ なら $y = x^2 - 3$ という無数の放物線をまとめて表しています。これらはすべて $y$ 軸方向に平行移動した同じ形のグラフであり、すべて $y' = 2x$ を満たします。

💡 積分定数 $C$ の幾何学的意味

$\int f(x)\,dx = F(x) + C$ の各 $C$ に対応するグラフ $y = F(x) + C$ は、互いに$y$ 軸方向の平行移動の関係にあります。積分定数を決めるとは、この無数の曲線の中から1本を選ぶことです。初期条件(たとえば $F(0) = 1$)が与えられれば $C$ が定まります。

複数項の積分で $C$ はまとめる

$\int (f(x) + g(x))\,dx$ を計算するとき、各項にそれぞれ $C_1$, $C_2$ が出ますが、$C_1 + C_2$ もまた任意の定数ですから、最終的には$C$ を一つだけ書けば十分です。

⚠️ 積分定数を各項に付けてしまう

✗ $\int (2x + 3)\,dx = x^2 + C_1 + 3x + C_2$

○ $\int (2x + 3)\,dx = x^2 + 3x + C$

最終結果には積分定数を1個だけ付けます。途中計算で $C_1$, $C_2$ が現れても、最後にまとめて $C$ と書きましょう。

不定積分の検算 ─ 微分して確かめる

不定積分の結果が正しいかどうかは、微分して元の被積分関数に戻るかを確認することで検算できます。これは積分が微分の逆操作であることの直接的な帰結です。

たとえば $\int (6x^2 - 2x + 1)\,dx = 2x^3 - x^2 + x + C$ の検算は:

$$(2x^3 - x^2 + x + C)' = 6x^2 - 2x + 1 \quad \checkmark$$

🔗 微分方程式と初期条件

$F'(x) = f(x)$ は最も単純な微分方程式です。この方程式の一般解が $F(x) + C$ であり、初期条件 $F(a) = b$ を与えると $C$ が決まって特殊解が得られます。この考え方は物理学(運動方程式)や工学で広く使われます。

まとめ

✅ 確認テスト

Q1. $\int x^5\,dx$ を求めよ。

▶ 答えを見る
$\dfrac{x^6}{6} + C$

Q2. $\int \dfrac{1}{x^3}\,dx$ を求めよ。

▶ 答えを見る
$\int x^{-3}\,dx = \dfrac{x^{-2}}{-2} + C = -\dfrac{1}{2x^2} + C$

Q3. $\int (3\sin x + 2e^x)\,dx$ を求めよ。

▶ 答えを見る
$-3\cos x + 2e^x + C$(線形性を使い、各項を個別に積分)

Q4. $\int (x+1)^2\,dx$ を求めよ。

▶ 答えを見る
展開して $\int (x^2 + 2x + 1)\,dx = \dfrac{x^3}{3} + x^2 + x + C$

Q5. $\int 2^x\,dx$ を求めよ。

▶ 答えを見る
$\dfrac{2^x}{\log 2} + C$

入試問題演習

問題 1 LEVEL A 基本計算

次の不定積分を求めよ。

(1) $\displaystyle\int (3x^2 - 4x + 7)\,dx$

(2) $\displaystyle\int \left(\sqrt{x} + \frac{1}{\sqrt{x}}\right)\,dx$

(3) $\displaystyle\int \left(2\cos x - \frac{3}{\cos^2 x}\right)\,dx$

▶ 解答を表示
解答

(1) $\displaystyle\int (3x^2 - 4x + 7)\,dx = x^3 - 2x^2 + 7x + C$

(2) $\sqrt{x} = x^{1/2}$、$\dfrac{1}{\sqrt{x}} = x^{-1/2}$ と書き換えて、

$\displaystyle\int (x^{1/2} + x^{-1/2})\,dx = \frac{x^{3/2}}{3/2} + \frac{x^{1/2}}{1/2} + C = \frac{2}{3}x\sqrt{x} + 2\sqrt{x} + C$

(3) $\displaystyle\int \left(2\cos x - \frac{3}{\cos^2 x}\right)\,dx = 2\sin x - 3\tan x + C$

採点ポイント
  • 各項の積分が正しい … 各2点
  • 指数の書き換え((2))… 2点
  • 積分定数 $C$ の記述 … 各1点
問題 2 LEVEL B 式変形×積分

次の不定積分を求めよ。

(1) $\displaystyle\int \frac{x^3 + 2x - 1}{x^2}\,dx$

(2) $\displaystyle\int \frac{(1 + \sqrt{x})^2}{\sqrt{x}}\,dx$

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解答

(1) 各項を $x^2$ で割って、

$\displaystyle\int \left(x + 2x^{-1} - x^{-2}\right)\,dx = \frac{x^2}{2} + 2\log|x| + \frac{1}{x} + C$

(2) 分子を展開して $\sqrt{x}$ で割ると、

$\dfrac{(1+\sqrt{x})^2}{\sqrt{x}} = \dfrac{1 + 2\sqrt{x} + x}{\sqrt{x}} = x^{-1/2} + 2 + x^{1/2}$

$\displaystyle\int (x^{-1/2} + 2 + x^{1/2})\,dx = 2\sqrt{x} + 2x + \frac{2}{3}x\sqrt{x} + C$

採点ポイント
  • 分数の各項への分解 … 3点
  • $\log|x|$ の絶対値 … 2点
  • $x^{-1/2}$ の積分 $= 2\sqrt{x}$ … 2点
  • 積分定数 $C$ … 1点
問題 3 LEVEL B 原始関数の決定

$f'(x) = 6x^2 - 4x + 1$ を満たす関数 $f(x)$ のうち、$f(1) = 3$ となるものを求めよ。

▶ 解答を表示
解答

$f(x) = \int (6x^2 - 4x + 1)\,dx = 2x^3 - 2x^2 + x + C$

$f(1) = 3$ より $2 - 2 + 1 + C = 3$、よって $C = 2$

$$f(x) = 2x^3 - 2x^2 + x + 2$$

採点ポイント
  • 不定積分の計算 … 4点
  • 初期条件 $f(1)=3$ からの $C$ の決定 … 4点
  • 最終答の明記 … 2点
問題 4 LEVEL C 関数決定×微分方程式

$f''(x) = 12x - 6$ を満たす関数 $f(x)$ のうち、$f(0) = 1$、$f'(0) = -2$ となるものを求めよ。また、$f(x)$ の極値をすべて求めよ。

▶ 解答を表示
解答

$f'(x) = \int (12x - 6)\,dx = 6x^2 - 6x + C_1$

$f'(0) = -2$ より $C_1 = -2$。よって $f'(x) = 6x^2 - 6x - 2$

$f(x) = \int (6x^2 - 6x - 2)\,dx = 2x^3 - 3x^2 - 2x + C_2$

$f(0) = 1$ より $C_2 = 1$。よって $f(x) = 2x^3 - 3x^2 - 2x + 1$

極値の計算:$f'(x) = 6x^2 - 6x - 2 = 0$ より $x = \dfrac{6 \pm \sqrt{36 + 48}}{12} = \dfrac{6 \pm \sqrt{84}}{12} = \dfrac{3 \pm \sqrt{21}}{6}$

$f'(x)$ の最高次係数が正より、$x = \dfrac{3 - \sqrt{21}}{6}$ で極大、$x = \dfrac{3 + \sqrt{21}}{6}$ で極小。

極大値:$f\!\left(\dfrac{3-\sqrt{21}}{6}\right)$、極小値:$f\!\left(\dfrac{3+\sqrt{21}}{6}\right)$ を代入して求める。

解説

$f''(x)$ から2回積分して $f(x)$ を求める問題です。積分のたびに積分定数が現れ、それを初期条件で決定します。これは2階微分方程式の初期値問題であり、2つの条件($f(0)$ と $f'(0)$)で関数が一意に定まります。

採点ポイント
  • $f'(x)$ の計算と $C_1$ の決定 … 3点
  • $f(x)$ の計算と $C_2$ の決定 … 3点
  • $f'(x) = 0$ の解 … 2点
  • 極値の判定(極大・極小の区別)… 2点