第4章 三角関数

扇形の弧長と面積
─ 弧度法が生む美しい公式

「半径 $r$、中心角 $\theta$ の扇形の弧長と面積は?」── 弧度法を用いれば、答えは驚くほどシンプルです。
度数法の煩雑な公式から解放され、$l = r\theta$、$S = \dfrac{1}{2}r^2\theta$ という美しい形を手に入れましょう。

1扇形の基本

三角関数の公式を学ぶ前に、扇形の基本的な構成要素を整理しておきましょう。

扇形の定義

円の2本の半径と、その間の弧で囲まれた図形を扇形(sector)といいます。ピザの1切れやケーキの1ピースをイメージすると分かりやすいでしょう。

扇形の構成要素

  • 中心角 $\theta$:2本の半径がなす角。弧度法(ラジアン)で表すのが基本です。
  • 半径 $r$:円の中心から弧上の点までの距離。
  • 弧(arc):2本の半径の端点を結ぶ円周の一部。長さを $l$ で表します。
  • 弦(chord):弧の両端を直線で結んだ線分。弧とは異なるので注意しましょう。
💡 ここが本質:弧度法を使えば扇形の公式は極めてシンプル

弧度法を使えば扇形の公式は「$l = r\theta$, $S = \dfrac{1}{2}r^2\theta$」と極めてシンプルになります。

これこそが弧度法が考案された最大の理由です。度数法の公式には $\pi$ や $180$ が入り込みますが、弧度法では「角度 = 弧長 / 半径」という定義そのものが公式を簡潔にします。

弧度法の復習

半径 $r$ の円において、長さ $r$ の弧に対する中心角を $1$ ラジアン($1$ rad)と定義します。円周の長さは $2\pi r$ なので、1周は $2\pi$ ラジアンです。

$$360° = 2\pi \text{ rad}, \quad 180° = \pi \text{ rad}, \quad 1° = \frac{\pi}{180} \text{ rad}$$

度数法 $30°$ $45°$ $60°$ $90°$ $120°$ $180°$ $360°$
弧度法 $\dfrac{\pi}{6}$ $\dfrac{\pi}{4}$ $\dfrac{\pi}{3}$ $\dfrac{\pi}{2}$ $\dfrac{2\pi}{3}$ $\pi$ $2\pi$

2弧長の公式

「円周の何分の一か」という考え方

半径 $r$ の円の円周の長さは $2\pi r$ です。中心角 $\theta$(ラジアン)の扇形の弧は、1周($2\pi$ ラジアン)のうち $\dfrac{\theta}{2\pi}$ の割合に当たります。

したがって、弧長 $l$ は次のようになります。

$$l = 2\pi r \times \frac{\theta}{2\pi} = r\theta$$

📐 扇形の弧長の公式

半径 $r$、中心角 $\theta$(ラジアン)の扇形の弧の長さ $l$ は

$$l = r\theta$$

$\theta$ はラジアンで代入すること。この公式は弧度法の定義「$\theta = \dfrac{l}{r}$」を変形しただけです。

度数法版との比較

中心角を度数法で $\alpha°$ と表す場合、$\theta = \dfrac{\pi \alpha}{180}$ を代入すると、

$$l = r \cdot \frac{\pi \alpha}{180} = \frac{\pi r \alpha}{180}$$

弧度法($\theta$ rad) 度数法($\alpha°$)
弧長 $l = r\theta$ $l = \dfrac{\pi r \alpha}{180}$

弧度法のほうが格段にシンプルであることが一目瞭然です。これが三角関数で弧度法を使う最大の利点です。

⚠️ 落とし穴:度数法のまま公式に代入するミス

$l = r\theta$ の公式で最も多いミスは、$\theta$ に度数法の値をそのまま代入することです。

✗ 誤り:半径 $3$、中心角 $60°$ の弧長 → $l = 3 \times 60 = 180$

✓ 正しい:$60° = \dfrac{\pi}{3}$ rad なので $l = 3 \times \dfrac{\pi}{3} = \pi$

$\theta$ には必ずラジアンを使うこと。度数法で与えられたら、まずラジアンに変換しましょう。

具体例

例題:半径 $6$ cm、中心角 $\dfrac{2\pi}{3}$ の扇形の弧の長さを求めよ。

解:$l = r\theta = 6 \times \dfrac{2\pi}{3} = 4\pi$ cm

3面積の公式

円の面積の比率から導く

半径 $r$ の円の面積は $\pi r^2$ です。中心角 $\theta$(ラジアン)の扇形は、円全体($2\pi$ ラジアン)の $\dfrac{\theta}{2\pi}$ の割合なので、

$$S = \pi r^2 \times \frac{\theta}{2\pi} = \frac{1}{2}r^2\theta$$

▷ 面積公式 $S = \frac{1}{2}r^2\theta$ の導出

半径 $r$ の円の面積は $\pi r^2$ であり、1周の角度は $2\pi$ ラジアンである。

中心角 $\theta$ の扇形は、円全体の $\dfrac{\theta}{2\pi}$ に相当するので、

$$S = \pi r^2 \times \frac{\theta}{2\pi} = \frac{\pi r^2 \theta}{2\pi} = \frac{1}{2}r^2\theta$$

これが扇形の面積の公式である。■

📐 扇形の弧長・面積の公式まとめ

半径 $r$、中心角 $\theta$(ラジアン)、弧長 $l$ の扇形について

$$l = r\theta$$

$$S = \frac{1}{2}r^2\theta = \frac{1}{2}rl$$

第2の表現 $S = \dfrac{1}{2}rl$ は、$\theta = \dfrac{l}{r}$ を代入して得られます。「底辺 $l$、高さ $r$ の三角形の面積 $\dfrac{1}{2} \times$ 底辺 $\times$ 高さ」と形が同じです。

$S = \dfrac{1}{2}rl$ の別表現

$S = \dfrac{1}{2}r^2\theta$ で $\theta = \dfrac{l}{r}$ を代入すると、

$$S = \frac{1}{2}r^2 \cdot \frac{l}{r} = \frac{1}{2}rl$$

この形は、三角形の面積公式 $S = \dfrac{1}{2} \times \text{底辺} \times \text{高さ}$ と全く同じ構造をしています。扇形の弧を「底辺」、半径を「高さ」と見ると覚えやすいでしょう。

度数法版との比較

弧度法($\theta$ rad) 度数法($\alpha°$)
面積 $S = \dfrac{1}{2}r^2\theta$ $S = \dfrac{\pi r^2 \alpha}{360}$

具体例

例題:半径 $4$ cm、中心角 $\dfrac{\pi}{3}$ の扇形の面積を求めよ。

解:$S = \dfrac{1}{2}r^2\theta = \dfrac{1}{2} \times 4^2 \times \dfrac{\pi}{3} = \dfrac{1}{2} \times 16 \times \dfrac{\pi}{3} = \dfrac{8\pi}{3}$ cm$^2$

4扇形の応用問題

弧長・面積から半径や中心角を逆算

公式 $l = r\theta$、$S = \dfrac{1}{2}r^2\theta$ を連立すれば、弧長や面積から未知の量を逆算できます。

例題1:弧長 $l = 3\pi$、面積 $S = 6\pi$ の扇形の半径 $r$ と中心角 $\theta$ を求めよ。

解:$S = \dfrac{1}{2}rl$ より

$$6\pi = \frac{1}{2} \cdot r \cdot 3\pi$$

$$6\pi = \frac{3\pi r}{2} \quad \Longrightarrow \quad r = 4$$

$l = r\theta$ より

$$3\pi = 4\theta \quad \Longrightarrow \quad \theta = \frac{3\pi}{4}$$

例題2:半径 $r$、中心角 $\theta$ の扇形の面積が $S = 12$ で、弧長が $l = 8$ のとき、$r$ と $\theta$ を求めよ。

解:$S = \dfrac{1}{2}rl$ より $12 = \dfrac{1}{2} \cdot r \cdot 8 = 4r$ なので $r = 3$。

$l = r\theta$ より $8 = 3\theta$ なので $\theta = \dfrac{8}{3}$。

扇形を展開した円錐の計算

円錐の側面を切り開くと扇形になります。この関係は入試でもよく出題されます。

底面の半径が $r_0$、母線の長さが $l_0$ の円錐を考えます。側面を展開すると、半径 $l_0$(母線)、弧長 $2\pi r_0$(底面の円周)の扇形になります。

展開した扇形の中心角 $\theta$ :

$$2\pi r_0 = l_0 \theta \quad \Longrightarrow \quad \theta = \frac{2\pi r_0}{l_0}$$

円錐の側面積:

$$S = \frac{1}{2} \cdot l_0 \cdot 2\pi r_0 = \pi r_0 l_0$$

🔬 深掘りTips:円錐の展開図と扇形の関係

円錐の側面積 $= \pi r_0 l_0$($r_0$:底面の半径、$l_0$:母線の長さ)は、扇形の面積公式 $S = \dfrac{1}{2}rl$ から直ちに導けます。

展開図の扇形では「半径 = 母線 $l_0$」「弧長 = 底面の円周 $2\pi r_0$」なので、$S = \dfrac{1}{2} \times l_0 \times 2\pi r_0 = \pi r_0 l_0$ となります。

円錐の全表面積は「側面積 $+$ 底面積 $= \pi r_0 l_0 + \pi r_0^2 = \pi r_0(l_0 + r_0)$」です。

例題3:底面の半径が $3$ cm、母線の長さが $5$ cm の円錐がある。側面の展開図となる扇形の中心角と側面積を求めよ。

解:

展開図の扇形は、半径 $5$、弧長 $2\pi \times 3 = 6\pi$ です。

中心角:$\theta = \dfrac{6\pi}{5}$

側面積:$S = \dfrac{1}{2} \times 5 \times 6\pi = 15\pi$ cm$^2$

(または $S = \pi r_0 l_0 = \pi \times 3 \times 5 = 15\pi$ cm$^2$)

5弓形と複合図形

弓形の面積

円の弦と弧で囲まれた図形を弓形(segment)といいます。弓形の面積は「扇形の面積 $-$ 三角形の面積」で求められます。

半径 $r$、中心角 $\theta$ の扇形から、2本の半径と弦で作られる二等辺三角形を引きます。この三角形の面積は $\dfrac{1}{2}r^2 \sin\theta$ なので、

📐 弓形の面積

半径 $r$、中心角 $\theta$ の弓形の面積は

$$S_{\text{弓形}} = \frac{1}{2}r^2\theta - \frac{1}{2}r^2\sin\theta = \frac{1}{2}r^2(\theta - \sin\theta)$$

$\theta$ はラジアン。三角形の面積 $\dfrac{1}{2}r^2\sin\theta$ は「2辺とその間の角の公式」から得られます。

例題1:半径 $6$、中心角 $\dfrac{\pi}{3}$ の弓形の面積を求めよ。

解:

$$S = \frac{1}{2} \times 6^2 \times \left(\frac{\pi}{3} - \sin\frac{\pi}{3}\right) = 18\left(\frac{\pi}{3} - \frac{\sqrt{3}}{2}\right) = 6\pi - 9\sqrt{3}$$

複合図形への応用

扇形を含む図形の面積は、「足し引き」の考え方が基本です。

  • レンズ形(2つの弓形の和):2つの円の交わる部分。それぞれの弓形の面積を足します。
  • 扇形と三角形の組み合わせ:扇形から三角形を引いたり、逆に足したりして求めます。
  • 花びら形:対称性を利用して、1つの部分の面積を求めてから全体に拡張します。

例題2:半径 $2$ の2つの円が、互いの中心を通るように交わっている。重なった部分(レンズ形)の面積を求めよ。

解:

2つの円の中心間の距離は $2$(半径に等しい)です。各円について、交点と中心を結ぶと正三角形(1辺 $2$)ができるので、中心角は $\dfrac{2\pi}{3}$($= 120°$)です。

1つの弓形の面積は

$$\frac{1}{2} \times 2^2 \times \left(\frac{2\pi}{3} - \sin\frac{2\pi}{3}\right) = 2\left(\frac{2\pi}{3} - \frac{\sqrt{3}}{2}\right) = \frac{4\pi}{3} - \sqrt{3}$$

レンズ形は弓形が2つ合わさったものなので、

$$S = 2\left(\frac{4\pi}{3} - \sqrt{3}\right) = \frac{8\pi}{3} - 2\sqrt{3}$$

📋まとめ

  • 扇形の基本:扇形は円の2本の半径と弧で囲まれた図形。中心角 $\theta$、半径 $r$、弧長 $l$ が基本要素。弧度法を使うことで公式が簡潔になる。
  • 弧長の公式:$l = r\theta$($\theta$ はラジアン)。弧度法の定義そのものから導かれる。度数法では $l = \dfrac{\pi r \alpha}{180}$ と煩雑になる。
  • 面積の公式:$S = \dfrac{1}{2}r^2\theta = \dfrac{1}{2}rl$。円の面積の比率から導出。三角形の面積公式 $\dfrac{1}{2} \times$ 底辺 $\times$ 高さと同じ構造。
  • 円錐の展開図:円錐の側面は半径=母線、弧長=底面の円周の扇形に展開される。側面積 $= \pi r_0 l_0$。
  • 弓形と複合図形:弓形の面積 $= \dfrac{1}{2}r^2(\theta - \sin\theta)$。扇形から三角形を引く。複合図形は「足し引き」の考え方で求める。

✅ 確認テスト

Q1. 半径 $5$、中心角 $\dfrac{2\pi}{5}$ の扇形の弧の長さを求めよ。

▶ クリックして解答を表示 $l = r\theta = 5 \times \dfrac{2\pi}{5} = 2\pi$

Q2. 半径 $3$、中心角 $\dfrac{\pi}{6}$ の扇形の面積を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 $S = \dfrac{1}{2}r^2\theta = \dfrac{1}{2} \times 9 \times \dfrac{\pi}{6} = \dfrac{3\pi}{4}$

Q3. 弧長 $4\pi$、半径 $6$ の扇形の中心角(ラジアン)を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 $l = r\theta$ より $4\pi = 6\theta$、$\theta = \dfrac{2\pi}{3}$

Q4. 半径 $r = 4$、弧長 $l = 6$ の扇形の面積を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 $S = \dfrac{1}{2}rl = \dfrac{1}{2} \times 4 \times 6 = 12$

Q5. 底面の半径 $2$、母線の長さ $5$ の円錐の側面積を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 $S = \pi r_0 l_0 = \pi \times 2 \times 5 = 10\pi$

📝入試問題演習

問題 1 A 基礎

半径 $r$、中心角 $\theta$ の扇形について、次の各問に答えよ。

(1) $r = 6$、$\theta = \dfrac{3\pi}{4}$ のとき、弧長 $l$ と面積 $S$ を求めよ。

(2) $r = 10$、$l = 4\pi$ のとき、中心角 $\theta$ と面積 $S$ を求めよ。

(3) $\theta = \dfrac{\pi}{3}$、$S = 6\pi$ のとき、半径 $r$ と弧長 $l$ を求めよ。

▶ クリックして解答を表示
解答

(1) $l = r\theta = 6 \times \dfrac{3\pi}{4} = \dfrac{9\pi}{2}$

$S = \dfrac{1}{2}r^2\theta = \dfrac{1}{2} \times 36 \times \dfrac{3\pi}{4} = \dfrac{27\pi}{2}$

(2) $l = r\theta$ より $4\pi = 10\theta$、$\theta = \dfrac{2\pi}{5}$

$S = \dfrac{1}{2}rl = \dfrac{1}{2} \times 10 \times 4\pi = 20\pi$

(3) $S = \dfrac{1}{2}r^2\theta$ より $6\pi = \dfrac{1}{2} \times r^2 \times \dfrac{\pi}{3} = \dfrac{\pi r^2}{6}$

$r^2 = 36$ よって $r = 6$($r > 0$)

$l = r\theta = 6 \times \dfrac{\pi}{3} = 2\pi$

問題 2 B 標準

扇形の弧長と面積がそれぞれ $l = 10$、$S = 15$ であるとき、この扇形の半径 $r$ と中心角 $\theta$ を求めよ。

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解答

$S = \dfrac{1}{2}rl$ より $15 = \dfrac{1}{2} \times r \times 10 = 5r$

よって $r = 3$。

$l = r\theta$ より $10 = 3\theta$、$\theta = \dfrac{10}{3}$。

解説

$S = \dfrac{1}{2}rl$ を使えば、$r$ と $\theta$ を個別に求められます。弧長と面積の2つの条件から2つの未知数を決定する問題は頻出です。$\theta = \dfrac{10}{3} \approx 3.33$ rad $\approx 191°$ なので、中心角が $\pi$($180°$)を超える扇形であることに注意しましょう。

問題 3 B 標準

底面の半径が $4$ cm、母線の長さが $10$ cm の円錐がある。

(1) この円錐の側面を展開してできる扇形の中心角を求めよ。

(2) この円錐の側面積を求めよ。

(3) この円錐の全表面積を求めよ。

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解答

(1) 展開図の扇形は、半径 $10$(母線)、弧長 $2\pi \times 4 = 8\pi$(底面の円周)。

$l = r\theta$ より $8\pi = 10\theta$、$\theta = \dfrac{4\pi}{5}$

(2) $S = \dfrac{1}{2}rl = \dfrac{1}{2} \times 10 \times 8\pi = 40\pi$ cm$^2$

(または $S = \pi r_0 l_0 = \pi \times 4 \times 10 = 40\pi$ cm$^2$)

(3) 底面積 $= \pi \times 4^2 = 16\pi$ cm$^2$

全表面積 $= 40\pi + 16\pi = 56\pi$ cm$^2$

解説

円錐の側面の展開図は扇形になります。「扇形の半径 = 母線」「扇形の弧長 = 底面の円周」という対応を押さえましょう。側面積の公式 $\pi r_0 l_0$ は、扇形の面積公式 $\dfrac{1}{2}rl$ から直接導けます。

問題 4 C 発展

半径 $r$ の扇形の周の長さ(弧 $+$ 2本の半径)が一定値 $L$ であるとき、この扇形の面積 $S$ を最大にする中心角 $\theta$ と、そのときの最大面積を求めよ。

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解答

扇形の周の長さは $l + 2r = L$ なので、$l = L - 2r$。

$r > 0$ かつ $l > 0$ より $0 < r < \dfrac{L}{2}$ が必要。

面積は

$$S = \frac{1}{2}rl = \frac{1}{2}r(L - 2r) = \frac{1}{2}(Lr - 2r^2)$$

$S$ は $r$ の2次関数(上に凸)なので、$r = \dfrac{L}{4}$ のとき最大値をとる。

$$\frac{dS}{dr} = \frac{1}{2}(L - 4r) = 0 \quad \Longrightarrow \quad r = \frac{L}{4}$$

このとき $l = L - 2 \times \dfrac{L}{4} = \dfrac{L}{2}$。

中心角 $\theta = \dfrac{l}{r} = \dfrac{L/2}{L/4} = 2$(ラジアン)。

最大面積は

$$S = \frac{1}{2} \times \frac{L}{4} \times \frac{L}{2} = \frac{L^2}{16}$$

解説

「周の長さが一定」という条件のもとで面積を最大化する典型的な最適化問題です。$S = \dfrac{1}{2}rl$ を使い、制約条件 $l = L - 2r$ を代入して $r$ の2次関数に帰着させます。面積が最大になるのは中心角 $\theta = 2$ rad $\approx 114.6°$ のときで、直感に反して $180°$ ではない点が面白い結果です。

採点のポイント
  • 周の長さの条件から $l = L - 2r$ を正しく立式する
  • $S$ を $r$ の2次関数として表す
  • $r$ の変域 $0 < r < \dfrac{L}{2}$ を確認する
  • 最大値を与える $r$、$\theta$、$S$ をすべて正しく求める