第3章 図形と方程式

直線の方程式(基本)
─ 直線を方程式で表す4つの方法

座標平面上の直線は、方程式によって表すことができます。
傾きと切片、2点の座標、一般形──目的に応じて使い分ける4つの表現を身につけましょう。

1直線の方程式の基本形

中学校で学んだ一次関数 $y = ax + b$ は、座標平面上の直線を表していました。ここでは、その考え方を一般化して、直線の方程式の基本的な表し方を整理します。

傾きと $y$ 切片による表現(斜截式)

傾き $m$、$y$ 切片 $b$ の直線は、次の方程式で表されます。

$$y = mx + b$$

ここで、傾き $m$ は「$x$ が1増えたとき $y$ がどれだけ変化するか」を表し、$y$ 切片 $b$ は「直線が $y$ 軸と交わる点の $y$ 座標」を表します。

1点と傾きによる表現(点斜式)

点 $(x_1, y_1)$ を通り、傾き $m$ の直線は、次の方程式で表されます。

$$y - y_1 = m(x - x_1)$$

なぜこの式が成り立つのでしょうか。直線上の任意の点 $(x, y)$ と通過点 $(x_1, y_1)$ について、傾きの定義から

$$m = \frac{y - y_1}{x - x_1}$$

が成り立ちます。両辺に $(x - x_1)$ をかければ、点斜式が得られます。

💡 ここが本質:直線の方程式の意味

直線の方程式とは、「その方程式を満たすすべての点 $(x, y)$ の集合」が直線そのものであることを意味します。

例えば $y = 2x + 1$ を満たす点を座標平面上にプロットすると、それらはすべて1本の直線上に並びます。逆に、その直線上の任意の点の座標は必ずこの方程式を満たします。

つまり、方程式は幾何学的な図形(直線)を代数的に表現したものなのです。この「図形 = 方程式を満たす点の集合」という考え方が、図形と方程式の章全体を貫く核心です。

📐 直線の方程式の基本形

斜截式(傾きと $y$ 切片):

$$y = mx + b$$

点斜式(1点と傾き):

$$y - y_1 = m(x - x_1)$$

斜截式は点斜式で $(x_1, y_1) = (0, b)$ とした特別な場合です。

⚠️ 落とし穴:$y$ 軸に平行な直線(垂直線)

$y = mx + b$ や $y - y_1 = m(x - x_1)$ の形では、$y$ 軸に平行な直線(垂直線)を表すことができません

垂直線は $x = k$($k$ は定数)の形で表されます。この直線は傾きが定義できない(「無限大」)ため、$m$ に値を代入できないのです。

✗ 誤り:すべての直線は $y = mx + b$ で表せる

✓ 正しい:垂直線 $x = k$ は斜截式・点斜式では表せない

直線の問題を解くときは、常に垂直線の場合を別途確認する習慣をつけましょう。

具体例

例題:点 $(3, -1)$ を通り、傾き $2$ の直線の方程式を求めよ。

解:点斜式に代入すると、

$$y - (-1) = 2(x - 3)$$

$$y + 1 = 2x - 6$$

$$y = 2x - 7$$

22点を通る直線の方程式

2点が与えられた場合

異なる2点 $(x_1, y_1)$、$(x_2, y_2)$ を通る直線の方程式を求めるには、まず傾きを計算し、点斜式に代入します。

$x_1 \neq x_2$ のとき、傾きは

$$m = \frac{y_2 - y_1}{x_2 - x_1}$$

これを点斜式に代入して整理すると、次の公式が得られます。

▷ 2点を通る直線の方程式の導出

2点 $(x_1, y_1)$、$(x_2, y_2)$($x_1 \neq x_2$)を通る直線を求めます。

傾き $m = \dfrac{y_2 - y_1}{x_2 - x_1}$ を点斜式に代入すると、

$$y - y_1 = \frac{y_2 - y_1}{x_2 - x_1}(x - x_1)$$

両辺に $(x_2 - x_1)$ をかけて整理すると、

$$(y - y_1)(x_2 - x_1) = (y_2 - y_1)(x - x_1)$$

この式は、直線上の任意の点 $(x, y)$ と2つの通過点を結ぶ線分の傾きが等しいことを表しています。

なお、$x_1 = x_2$ のときは垂直線 $x = x_1$ となります。

📐 2点を通る直線の方程式

異なる2点 $(x_1, y_1)$、$(x_2, y_2)$ を通る直線の方程式:

$x_1 \neq x_2$ のとき:

$$\frac{y - y_1}{y_2 - y_1} = \frac{x - x_1}{x_2 - x_1}$$

$x_1 = x_2$ のとき:

$$x = x_1$$

最初の式は $(y - y_1)(x_2 - x_1) = (y_2 - y_1)(x - x_1)$ と同値です。

具体例

例題1:2点 $(1, 3)$、$(4, 9)$ を通る直線の方程式を求めよ。

解:傾き $m = \dfrac{9 - 3}{4 - 1} = \dfrac{6}{3} = 2$ なので、点斜式より

$$y - 3 = 2(x - 1) \quad \Longrightarrow \quad y = 2x + 1$$

例題2:2点 $(3, -2)$、$(3, 5)$ を通る直線の方程式を求めよ。

解:$x_1 = x_2 = 3$ なので、これは垂直線であり $x = 3$ です。

3直線の一般形

一般形とは

座標平面上のすべての直線は、次の形の方程式で表すことができます。

$$ax + by + c = 0 \quad (a, b \text{ は同時に } 0 \text{ でない})$$

この形を直線の方程式の一般形といいます。

なぜ一般形がすべての直線を表せるのか

斜截式 $y = mx + b$ は垂直線を表せませんでした。しかし一般形なら、

  • $b \neq 0$ のとき:$y = -\dfrac{a}{b}x - \dfrac{c}{b}$ と変形でき、傾き $-\dfrac{a}{b}$、$y$ 切片 $-\dfrac{c}{b}$ の直線
  • $b = 0$ のとき:$ax + c = 0$、すなわち $x = -\dfrac{c}{a}$ となり、垂直線を表す

このように、一般形は垂直線を含むすべての直線を統一的に表現できます。

📐 直線の一般形

$$ax + by + c = 0 \quad (a \neq 0 \text{ または } b \neq 0)$$

$a$、$b$、$c$ に0でない定数 $k$ をかけた $kax + kby + kc = 0$ も同じ直線を表します。つまり、一般形の係数は定数倍の自由度があります。

各形式間の変換

直線の方程式を目的に応じて変換できることが重要です。

変換元 変換先 方法
斜截式 $y = mx + b$ 一般形 $mx - y + b = 0$
一般形 $ax + by + c = 0$($b \neq 0$) 斜截式 $y = -\dfrac{a}{b}x - \dfrac{c}{b}$
点斜式 $y - y_1 = m(x - x_1)$ 一般形 展開して $mx - y + (y_1 - mx_1) = 0$

具体例

例題:直線 $3x - 2y + 6 = 0$ を斜截式に変換せよ。

解:$y$ について解くと、

$$-2y = -3x - 6 \quad \Longrightarrow \quad y = \frac{3}{2}x + 3$$

したがって、傾き $\dfrac{3}{2}$、$y$ 切片 $3$ の直線です。

4切片形

$x$ 切片と $y$ 切片

直線が $x$ 軸と交わる点の $x$ 座標を$x$ 切片、$y$ 軸と交わる点の $y$ 座標を$y$ 切片といいます。

$x$ 切片が $a$($a \neq 0$)、$y$ 切片が $b$($b \neq 0$)の直線は、点 $(a, 0)$ と点 $(0, b)$ を通ります。2点を通る直線の公式を使って整理すると、次の簡潔な形が得られます。

📐 切片形

$x$ 切片 $a \neq 0$、$y$ 切片 $b \neq 0$ の直線の方程式:

$$\frac{x}{a} + \frac{y}{b} = 1$$

「$x$ を $x$ 切片で割り、$y$ を $y$ 切片で割り、足すと $1$」と覚えましょう。$x = a, y = 0$ と $x = 0, y = b$ を代入すると確かに $1$ になります。

切片形の導出

2点 $(a, 0)$ と $(0, b)$ を通る直線の方程式を求めます。傾きは $m = \dfrac{b - 0}{0 - a} = -\dfrac{b}{a}$ なので、

$$y - 0 = -\frac{b}{a}(x - a) = -\frac{b}{a}x + b$$

$$y = -\frac{b}{a}x + b$$

両辺を $b$ で割ると、

$$\frac{y}{b} = -\frac{x}{a} + 1 \quad \Longrightarrow \quad \frac{x}{a} + \frac{y}{b} = 1$$

切片形の制限

切片形には重要な制限があります。

  • 原点を通る直線($a = 0$ かつ $b = 0$)は表せない
  • $x$ 軸に平行な直線($x$ 切片なし)は表せない($y = b$ の形を使う)
  • $y$ 軸に平行な直線($y$ 切片なし)は表せない($x = a$ の形を使う)

したがって、切片形は「原点を通らず、座標軸に平行でない直線」に使える表現です。

具体例

例題:$x$ 切片が $4$、$y$ 切片が $-3$ の直線の方程式を求めよ。

解:切片形に代入すると、

$$\frac{x}{4} + \frac{y}{-3} = 1 \quad \Longrightarrow \quad \frac{x}{4} - \frac{y}{3} = 1$$

一般形に直すと、両辺に $12$ をかけて

$$3x - 4y = 12 \quad \Longrightarrow \quad 3x - 4y - 12 = 0$$

5直線の方程式の決定

直線を決定する条件

座標平面上の1本の直線は、次のいずれかの条件で一意に決まります。

  • 2点が与えられたとき(異なる2点を通る直線は1本だけ)
  • 1点と傾きが与えられたとき
  • 傾きと $y$ 切片が与えられたとき
  • $x$ 切片と $y$ 切片が与えられたとき

どの条件が与えられているかを見極め、適切な形の方程式を選ぶことが重要です。

パターン別の解法

パターン1:2点が与えられた場合

例題:2点 $(-1, 4)$、$(2, -2)$ を通る直線の方程式を求めよ。

解:傾き $m = \dfrac{-2 - 4}{2 - (-1)} = \dfrac{-6}{3} = -2$

点斜式より $y - 4 = -2(x - (-1)) = -2(x + 1)$

$$y - 4 = -2x - 2 \quad \Longrightarrow \quad y = -2x + 2$$

パターン2:1点と傾きが与えられた場合

例題:点 $(2, 5)$ を通り、傾き $3$ の直線の方程式を求めよ。

解:点斜式に直接代入すると、

$$y - 5 = 3(x - 2) \quad \Longrightarrow \quad y = 3x - 1$$

パターン3:傾きと $y$ 切片が与えられた場合

例題:傾き $-\dfrac{1}{2}$、$y$ 切片 $4$ の直線の方程式を求めよ。

解:斜截式に直接代入すると、

$$y = -\frac{1}{2}x + 4$$

一般形に直すと $x + 2y - 8 = 0$ です。

🔬 深掘りTips:一次関数とパラメータ表示

直線の方程式 $y = mx + b$ は「$y$ が $x$ の一次関数である」ことを表しています。中学で学んだ一次関数のグラフは、まさに直線でした。

一方、大学の線形代数では直線をパラメータ表示(媒介変数表示)で表すことが多くなります。通過点 $(x_1, y_1)$ と方向ベクトル $(d_1, d_2)$ を使って

$$\begin{cases} x = x_1 + d_1 t \\ y = y_1 + d_2 t \end{cases} \quad (t \text{ は実数})$$

と表現します。パラメータ $t$ を動かすと直線上のすべての点が得られます。この表現は垂直線も含め、すべての直線を統一的に扱えるという利点があります。

条件の翻訳が鍵

入試問題では、直線の条件が直接的に与えられるとは限りません。例えば「ある点で接する」「ある直線に平行」「ある直線に垂直」といった条件から、傾きや通過点を読み取る力が必要です。

このような幾何学的条件を代数的条件に翻訳することが、直線の方程式の決定問題の本質です。

📋まとめ

  • 斜截式と点斜式:傾き $m$・$y$ 切片 $b$ なら $y = mx + b$。通過点 $(x_1, y_1)$ と傾き $m$ なら $y - y_1 = m(x - x_1)$。ただし垂直線は表せない。
  • 2点を通る直線:2点 $(x_1, y_1)$、$(x_2, y_2)$ から傾きを求めて点斜式に代入。$x_1 = x_2$ のときは $x = x_1$(垂直線)。
  • 一般形:$ax + by + c = 0$ は垂直線を含むすべての直線を表せる万能な形。係数には定数倍の自由度がある。
  • 切片形:$\dfrac{x}{a} + \dfrac{y}{b} = 1$ は $x$ 切片 $a$、$y$ 切片 $b$ の直線を簡潔に表す。ただし原点を通る直線や座標軸に平行な直線は表せない。
  • 直線の決定:直線は「2点」「1点+傾き」「傾き+切片」「2つの切片」などの条件で一意に定まる。条件に応じて適切な形式を使い分けることが重要。

✅ 確認テスト

Q1. 点 $(2, -3)$ を通り、傾き $4$ の直線の方程式を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 $y - (-3) = 4(x - 2)$ より $y + 3 = 4x - 8$。よって $y = 4x - 11$。

Q2. 2点 $(0, 5)$、$(3, -1)$ を通る直線の方程式を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 傾き $m = \dfrac{-1 - 5}{3 - 0} = -2$。$y$ 切片が $5$ なので $y = -2x + 5$。

Q3. 直線 $2x - 3y + 12 = 0$ の傾きと $y$ 切片を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 $y$ について解くと $y = \dfrac{2}{3}x + 4$。傾き $\dfrac{2}{3}$、$y$ 切片 $4$。

Q4. $x$ 切片が $6$、$y$ 切片が $-2$ の直線の方程式を切片形と一般形で表せ。

▶ クリックして解答を表示 切片形:$\dfrac{x}{6} + \dfrac{y}{-2} = 1$、すなわち $\dfrac{x}{6} - \dfrac{y}{2} = 1$。一般形:両辺に $6$ をかけて $x - 3y - 6 = 0$。

Q5. 2点 $(-4, 3)$、$(-4, -7)$ を通る直線の方程式を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 $x$ 座標が等しい($x_1 = x_2 = -4$)ので、垂直線 $x = -4$。

📝入試問題演習

問題 1 A 基礎

次の条件を満たす直線の方程式を求めよ。

(1) 点 $(1, 2)$ を通り、傾き $-3$ の直線

(2) 2点 $(2, 1)$、$(5, 7)$ を通る直線

(3) 傾き $\dfrac{1}{2}$、$y$ 切片 $-3$ の直線

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解答

(1) $y - 2 = -3(x - 1)$ より $y = -3x + 5$

(2) 傾き $m = \dfrac{7 - 1}{5 - 2} = 2$。$y - 1 = 2(x - 2)$ より $y = 2x - 3$

(3) $y = \dfrac{1}{2}x - 3$

問題 2 B 標準

3点 $\mathrm{A}(1, 3)$、$\mathrm{B}(4, -3)$、$\mathrm{C}(-2, 1)$ について、次の問いに答えよ。

(1) 直線 $\mathrm{AB}$ の方程式を一般形で求めよ。

(2) 直線 $\mathrm{AB}$ の $x$ 切片と $y$ 切片を求めよ。

(3) 点 $\mathrm{C}$ は直線 $\mathrm{AB}$ 上にあるかどうか判定せよ。

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解答

(1) 傾き $m = \dfrac{-3 - 3}{4 - 1} = -2$。$y - 3 = -2(x - 1)$ より $y = -2x + 5$。一般形は $2x + y - 5 = 0$。

(2) $x$ 切片:$y = 0$ を代入して $2x - 5 = 0$、$x = \dfrac{5}{2}$。$y$ 切片:$x = 0$ を代入して $y - 5 = 0$、$y = 5$。

(3) 点 $\mathrm{C}(-2, 1)$ を $2x + y - 5 = 0$ に代入すると $2(-2) + 1 - 5 = -4 + 1 - 5 = -8 \neq 0$。よって点 $\mathrm{C}$ は直線 $\mathrm{AB}$ 上にない。

解説

点が直線上にあるかの判定は、直線の方程式に点の座標を代入して $0$ になるかどうかで行います。これは「方程式を満たす点の集合 = 直線」という考え方の直接的な応用です。

問題 3 B 標準

直線 $\ell$ が点 $(2, -1)$ を通り、$x$ 切片と $y$ 切片の絶対値が等しいとき、直線 $\ell$ の方程式をすべて求めよ。

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解答

場合1:$x$ 切片 $= y$ 切片 $= a$($a \neq 0$)のとき

切片形 $\dfrac{x}{a} + \dfrac{y}{a} = 1$ より $x + y = a$。点 $(2, -1)$ を代入すると $2 + (-1) = a$ より $a = 1$。

よって $x + y = 1$、すなわち $x + y - 1 = 0$。

場合2:$x$ 切片 $= -($y$ 切片$)$、すなわち $x$ 切片 $a$、$y$ 切片 $-a$($a \neq 0$)のとき

切片形 $\dfrac{x}{a} + \dfrac{y}{-a} = 1$ より $x - y = a$。点 $(2, -1)$ を代入すると $2 - (-1) = a$ より $a = 3$。

よって $x - y = 3$、すなわち $x - y - 3 = 0$。

場合3:原点を通る場合

$x$ 切片も $y$ 切片も $0$ なら直線は原点を通ります。原点と $(2, -1)$ を通る直線は $y = -\dfrac{1}{2}x$、すなわち $x + 2y = 0$。

よって、求める直線は $x + y - 1 = 0$、$x - y - 3 = 0$、$x + 2y = 0$ の3本。

解説

「$x$ 切片と $y$ 切片の絶対値が等しい」という条件を $|a| = |b|$ と解釈し、$a = b$ と $a = -b$ の2つの場合に分けます。さらに原点を通る場合(両方の切片が $0$)を忘れないことが重要です。

問題 4 C 発展

$a$ を実数の定数とする。直線 $\ell : (2a - 1)x + (a + 1)y - 3a = 0$ について、次の問いに答えよ。

(1) $a$ の値にかかわらず、直線 $\ell$ が通る定点を求めよ。

(2) $a$ が実数全体を動くとき、直線 $\ell$ が通りえない点が存在するかどうか調べよ。

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解答

(1) $(2a - 1)x + (a + 1)y - 3a = 0$ を $a$ について整理すると、

$$a(2x + y - 3) + (-x + y) = 0$$

これがすべての $a$ で成り立つには、

$$\begin{cases} 2x + y - 3 = 0 \\ -x + y = 0 \end{cases}$$

第2式より $y = x$。これを第1式に代入して $2x + x - 3 = 0$、$x = 1$。よって $y = 1$。

したがって、$a$ の値にかかわらず直線 $\ell$ は定点 $(1, 1)$ を通る。

(2) 点 $(p, q)$ を直線 $\ell$ が通るとすると、

$$a(2p + q - 3) + (-p + q) = 0$$

が何らかの実数 $a$ で成り立てばよい。

$2p + q - 3 \neq 0$ のとき、$a = \dfrac{p - q}{2p + q - 3}$ と一意に定まるので通れる。

$2p + q - 3 = 0$ のとき、$-p + q = 0$ が必要。すなわち $q = p$ かつ $2p + p - 3 = 0$ より $p = 1$、$q = 1$。これは定点 $(1, 1)$ そのもの。

$2p + q - 3 = 0$ かつ $-p + q \neq 0$ のとき、$0 \cdot a + (-p + q) = 0$ は $a$ によらず成り立たない。

つまり、直線 $2x + y - 3 = 0$ 上の点で $(1, 1)$ 以外の点(例えば $(0, 3)$)には $\ell$ は通れない。

よって、直線 $2x + y - 3 = 0$ 上の $(1, 1)$ 以外の点を、直線 $\ell$ は通ることができない。

解説

パラメータ $a$ を含む直線の方程式を $a$ について整理するテクニックは、入試頻出です。「$a$ の恒等式」として扱い、$a$ の係数と定数項をそれぞれ $0$ とおくことで定点が求まります。(2)では、$a$ についての方程式が解を持つ条件を考えます。

採点のポイント
  • (1) $a$ について整理して連立方程式を立てる
  • (1) 定点 $(1, 1)$ を正しく求める
  • (2) $a$ の係数が $0$ の場合と $0$ でない場合に場合分けする
  • (2) 通りえない点の集合を正しく特定する