第3章 図形と方程式

軌跡(基本:条件からの導出)
─ 幾何的条件を方程式に翻訳する

「ある条件を満たす点全体はどんな図形を描くか?」── これが軌跡の問題です。
条件を座標の式に翻訳し、方程式として表現する手順を身につけましょう。

1軌跡とは

座標平面上で、ある幾何的条件を満たす点の集合を、その条件に対する軌跡(locus)といいます。

例えば、「点 $\mathrm{A}$ からの距離が $r$ である点の軌跡」は、中心 $\mathrm{A}$、半径 $r$ の円です。このように、幾何的な条件から図形の方程式を導くことが軌跡の問題の本質です。

軌跡の考え方

軌跡を求めるとは、次の2つを示すことです。

  • 十分性:条件を満たす点は、すべてその方程式の表す図形上にある
  • 必要性:その方程式の表す図形上の点は、すべて条件を満たす

すなわち、条件を満たす点の集合と方程式が表す図形が完全に一致することを確認する必要があります。

💡 ここが本質:軌跡 = 幾何的条件を方程式で表したもの

軌跡の問題は、「幾何の言葉」を「代数の言葉」に翻訳する作業です。

「2点から等距離」→ 垂直二等分線の方程式、「定点からの距離が一定」→ 円の方程式、のように、幾何的条件を座標と方程式の世界に変換することが核心です。

この章の「図形と方程式」というタイトルの意味が、軌跡の問題に最も明確に表れています。

軌跡と方程式の関係

点 $\mathrm{P}(x, y)$ に対する条件を方程式 $f(x, y) = 0$ の形に翻訳できれば、この方程式が表す曲線が軌跡です。ただし、後述するように「逆の確認」を忘れてはいけません。

2軌跡の求め方の手順

軌跡の問題には決まった手順があります。この手順を正確に踏むことで、ミスを防げます。

📐 軌跡を求める4つのステップ

Step 1:求める軌跡上の点を $\mathrm{P}(x, y)$ とおく

Step 2:与えられた幾何的条件を、$x, y$ の等式・不等式に翻訳する

Step 3:式を整理して、既知の曲線(直線、円、放物線など)の方程式にする

Step 4:逆に、求めた方程式上の点がすべて元の条件を満たすか確認する(逆の確認)

Step 4 を忘れると、余分な点を含んだ「偽の軌跡」を答えてしまうことがあります。

Step 2 における翻訳のコツ

幾何的条件を式に翻訳するとき、よく使う公式は次の通りです。

幾何的条件 式への翻訳
点 $(a, b)$ からの距離が $r$ $(x - a)^2 + (y - b)^2 = r^2$
2点 $\mathrm{A}$, $\mathrm{B}$ からの距離が等しい $\mathrm{PA}^2 = \mathrm{PB}^2$
直線 $ax + by + c = 0$ からの距離が $d$ $\dfrac{|ax + by + c|}{\sqrt{a^2 + b^2}} = d$
2点からの距離の比が $m : n$ $n \cdot \mathrm{PA} = m \cdot \mathrm{PB}$ または $n^2 \cdot \mathrm{PA}^2 = m^2 \cdot \mathrm{PB}^2$
⚠️ 落とし穴:両辺を2乗するとき余分な解が生じることがある

距離の条件を式にするとき、$\sqrt{\ }$ を外すために両辺を2乗することがよくあります。しかし、2乗は「正負の情報を失う」操作なので、余分な点が紛れ込む可能性があります。

✗ 危険:$\sqrt{(x-1)^2 + y^2} = x + 1$ を2乗して $(x-1)^2 + y^2 = (x+1)^2$ とすると、$x + 1 < 0$ の場合も含んでしまう

✓ 安全:2乗する前に $x + 1 \geq 0$ すなわち $x \geq -1$ の条件を確認する

Step 4 の「逆の確認」が必要な最大の理由がここにあります。

3基本的な軌跡の例

例1:2点から等距離にある点の軌跡(垂直二等分線)

問題:2点 $\mathrm{A}(1, 2)$、$\mathrm{B}(5, 4)$ から等距離にある点 $\mathrm{P}(x, y)$ の軌跡を求めよ。

▷ 解法

Step 1:求める軌跡上の点を $\mathrm{P}(x, y)$ とおく。

Step 2:条件は $\mathrm{PA} = \mathrm{PB}$ であるから、$\mathrm{PA}^2 = \mathrm{PB}^2$ とすると

$$(x - 1)^2 + (y - 2)^2 = (x - 5)^2 + (y - 4)^2$$

Step 3:展開して整理する。

$$x^2 - 2x + 1 + y^2 - 4y + 4 = x^2 - 10x + 25 + y^2 - 8y + 16$$

$$-2x - 4y + 5 = -10x - 8y + 41$$

$$8x + 4y - 36 = 0$$

$$2x + y - 9 = 0$$

Step 4:逆に、直線 $2x + y - 9 = 0$ 上の任意の点 $\mathrm{P}(x, y)$ について、上の計算を逆にたどると $\mathrm{PA}^2 = \mathrm{PB}^2$ すなわち $\mathrm{PA} = \mathrm{PB}$ が成り立つ(距離は正なので2乗の逆も成立)。

よって、求める軌跡は直線 $2x + y - 9 = 0$(線分 $\mathrm{AB}$ の垂直二等分線)。

例2:定点からの距離が一定の点の軌跡(円)

問題:点 $\mathrm{C}(3, -1)$ からの距離が $4$ である点 $\mathrm{P}(x, y)$ の軌跡を求めよ。

解:条件は $\mathrm{PC} = 4$ より

$$(x - 3)^2 + (y + 1)^2 = 16$$

逆に、この方程式を満たす点は明らかに $\mathrm{C}$ からの距離が $4$ であるから、求める軌跡は中心 $(3, -1)$、半径 $4$ の円。

例3:定点と定直線から等距離にある点の軌跡(放物線)

問題:点 $\mathrm{F}(0, 1)$ と直線 $\ell : y = -1$ から等距離にある点 $\mathrm{P}(x, y)$ の軌跡を求めよ。

▷ 解法

Step 1:$\mathrm{P}(x, y)$ とおく。

Step 2:$\mathrm{P}$ から $\mathrm{F}$ までの距離は $\sqrt{x^2 + (y - 1)^2}$、$\mathrm{P}$ から直線 $\ell$ までの距離は $|y + 1|$。

条件は $\sqrt{x^2 + (y - 1)^2} = |y + 1|$。

Step 3:両辺を2乗すると

$$x^2 + (y - 1)^2 = (y + 1)^2$$

$$x^2 + y^2 - 2y + 1 = y^2 + 2y + 1$$

$$x^2 = 4y$$

Step 4:逆に、$x^2 = 4y$ 上の点 $(x, y)$ について、$y = \frac{x^2}{4} \geq 0$ より $y + 1 > 0$ なので $|y + 1| = y + 1$。2乗の逆をたどれば元の等式が成り立つ。

よって、求める軌跡は放物線 $x^2 = 4y$。

📐 基本的な軌跡のまとめ

2点から等距離($\mathrm{PA} = \mathrm{PB}$)→ 線分 $\mathrm{AB}$ の垂直二等分線

定点から一定距離($\mathrm{PC} = r$)→ 中心 $\mathrm{C}$、半径 $r$ の

定点と定直線から等距離($\mathrm{PF} = \mathrm{P}$ と直線の距離)→ 放物線

放物線は数学IIIで詳しく学びますが、軌跡の基本例として押さえておきましょう。

42点からの距離の比が一定(アポロニウスの円)

2点 $\mathrm{A}$、$\mathrm{B}$ からの距離のが一定の点の軌跡は、古代ギリシャの数学者アポロニウスにちなんでアポロニウスの円と呼ばれます。

一般的な導出

問題:2点 $\mathrm{A}(-a, 0)$、$\mathrm{B}(a, 0)$($a > 0$)からの距離の比が $\mathrm{PA} : \mathrm{PB} = m : n$($m > 0$、$n > 0$、$m \neq n$)である点 $\mathrm{P}(x, y)$ の軌跡を求めよ。

▷ 導出

Step 1:$\mathrm{P}(x, y)$ とおく。

Step 2:条件 $\mathrm{PA} : \mathrm{PB} = m : n$ より $n \cdot \mathrm{PA} = m \cdot \mathrm{PB}$。両辺を2乗すると

$$n^2 \cdot \mathrm{PA}^2 = m^2 \cdot \mathrm{PB}^2$$

$$n^2\{(x + a)^2 + y^2\} = m^2\{(x - a)^2 + y^2\}$$

Step 3:展開する。

$$n^2(x^2 + 2ax + a^2 + y^2) = m^2(x^2 - 2ax + a^2 + y^2)$$

$$(n^2 - m^2)x^2 + 2a(n^2 + m^2)x + (n^2 - m^2)a^2 + (n^2 - m^2)y^2 = 0$$

$m \neq n$ より $n^2 - m^2 \neq 0$ なので、両辺を $n^2 - m^2$ で割ると

$$x^2 + \frac{2a(m^2 + n^2)}{m^2 - n^2}x + a^2 + y^2 = 0$$

(ただし $n^2 - m^2$ で割ったので符号に注意し、分子は $m^2 + n^2$ に整理)

平方完成すると、これは円の方程式になります。

具体例で確認

例題:$\mathrm{A}(−3, 0)$、$\mathrm{B}(3, 0)$ からの距離の比が $\mathrm{PA} : \mathrm{PB} = 1 : 2$ である点 $\mathrm{P}$ の軌跡を求めよ。

▷ 解法

条件は $2\mathrm{PA} = \mathrm{PB}$。両辺を2乗すると $4\mathrm{PA}^2 = \mathrm{PB}^2$。

$$4\{(x + 3)^2 + y^2\} = (x - 3)^2 + y^2$$

$$4(x^2 + 6x + 9 + y^2) = x^2 - 6x + 9 + y^2$$

$$4x^2 + 24x + 36 + 4y^2 = x^2 - 6x + 9 + y^2$$

$$3x^2 + 30x + 3y^2 + 27 = 0$$

$$x^2 + 10x + y^2 + 9 = 0$$

$$(x + 5)^2 + y^2 = 16$$

Step 4:逆に、円 $(x + 5)^2 + y^2 = 16$ 上の任意の点について、計算を逆にたどると $4\mathrm{PA}^2 = \mathrm{PB}^2$ が成り立ちます。$\mathrm{PA} > 0$、$\mathrm{PB} > 0$ より $2\mathrm{PA} = \mathrm{PB}$ すなわち $\mathrm{PA} : \mathrm{PB} = 1 : 2$ が成立。

よって、求める軌跡は中心 $(-5, 0)$、半径 $4$ の円。

特別な場合:$m = n$ のとき

$\mathrm{PA} : \mathrm{PB} = m : n$ で $m = n$、すなわち $\mathrm{PA} = \mathrm{PB}$ の場合は、軌跡は円ではなく線分 $\mathrm{AB}$ の垂直二等分線になります(セクション3の例1)。

直感的には、$m : n$ の比が $1 : 1$ から離れるほどアポロニウスの円は小さくなり、$m = n$ の極限で円が「直線に開く」と理解できます。

📐 アポロニウスの円

2点 $\mathrm{A}$、$\mathrm{B}$ からの距離の比が $\mathrm{PA} : \mathrm{PB} = m : n$($m \neq n$)である点 $\mathrm{P}$ の軌跡は

特に、線分 $\mathrm{AB}$ を $m : n$ に内分する点と $m : n$ に外分する点が、この円の直径の両端になる。

$m = n$ のときは、軌跡は線分 $\mathrm{AB}$ の垂直二等分線(直線)。

🔬 深掘りTips:座標幾何とユークリッド幾何の軌跡

座標幾何では、点 $\mathrm{P}(x, y)$ をおいて方程式に翻訳するという「代数的手法」で軌跡を求めます。これに対してユークリッド幾何(初等幾何)では、図形の性質を使って軌跡を推測し、論証する手法をとります。

座標幾何の利点は、機械的な手順で方程式が得られることです。一方、ユークリッド幾何では図形の本質的な構造が見えやすいという利点があります。入試では両方の視点を持つことが強みになります。

5軌跡の「逆の確認」

なぜ逆の確認が必要なのか

Step 1〜3 で方程式を導出する過程は、「条件を満たす点 → 方程式を満たす」という一方向の推論です。しかし、逆方向、すなわち「方程式を満たす点 → 条件を満たす」も成り立つとは限りません。

特に、次のような操作を行った場合は、逆の確認が不可欠です。

  • 両辺の2乗:$A = B$ から $A^2 = B^2$ を導くとき、$A = -B$ の場合も含んでしまう
  • 分母の払い:分母が $0$ になる点が紛れ込む可能性がある
  • パラメータの消去:パラメータの範囲制限が失われることがある

逆の確認で軌跡が制限される例

例題:点 $\mathrm{F}(2, 0)$ からの距離と直線 $x = -2$ からの距離が等しい点 $\mathrm{P}(x, y)$ の軌跡を求めよ。

▷ 解法

条件:$\sqrt{(x - 2)^2 + y^2} = |x + 2|$

両辺を2乗すると

$$(x - 2)^2 + y^2 = (x + 2)^2$$

$$x^2 - 4x + 4 + y^2 = x^2 + 4x + 4$$

$$y^2 = 8x$$

逆の確認:$y^2 = 8x$ 上の点では $x = \frac{y^2}{8} \geq 0$。よって $x + 2 > 0$ が保証され、$|x + 2| = x + 2$。計算を逆にたどれば元の条件が成り立つ。

よって、求める軌跡は放物線 $y^2 = 8x$(全体)。

この例では逆の確認で軌跡が制限されませんでしたが、常にそうとは限りません。問題によっては、得られた曲線の一部だけが軌跡になることがあります。

⚠️ 落とし穴:「逆の確認」を忘れると失点する

入試の記述問題では、逆の確認を省略すると減点の対象になります。

✗ 不十分:「$y^2 = 8x$ が得られたので、軌跡は放物線 $y^2 = 8x$」で終わる

✓ 完全:「逆に、$y^2 = 8x$ 上の点は $x \geq 0$ であるから $|x + 2| = x + 2$ が成り立ち、元の条件を満たす。よって軌跡は放物線 $y^2 = 8x$」と確認する

特に、2乗した場合・分母を払った場合は必ず逆を確認しましょう。

逆の確認の3つのパターン

実際の問題では、逆の確認の結果は次の3パターンに分かれます。

パターン 内容 答え方
全て成立 方程式上の全ての点が条件を満たす 「軌跡は~(全体)」
一部制限 方程式上の一部の点だけが条件を満たす 「軌跡は~のうち、$\cdots$ の部分」
除外点あり 有限個の点を除外する必要がある 「軌跡は~(ただし点 $\cdots$ を除く)」

📋まとめ

  • 軌跡の定義:与えられた幾何的条件を満たす点の集合。幾何の言葉を方程式に翻訳する作業が軌跡の問題の本質。
  • 求め方の手順:(1) $\mathrm{P}(x, y)$ とおく → (2) 条件を式に翻訳 → (3) 整理して既知の曲線に帰着 → (4) 逆の確認。
  • 基本的な軌跡:2点から等距離 → 垂直二等分線、定点から一定距離 → 円、定点と定直線から等距離 → 放物線。
  • アポロニウスの円:$\mathrm{PA} : \mathrm{PB} = m : n$($m \neq n$)の軌跡は円。$m = n$ なら垂直二等分線。
  • 逆の確認:導出過程で2乗・分母の払いなどを行った場合は、得られた方程式上の点が本当に元の条件を満たすか確認が不可欠。

✅ 確認テスト

Q1. 「軌跡」とは何か、簡潔に説明せよ。

▶ クリックして解答を表示 与えられた幾何的条件を満たす点の集合(点全体が描く図形)のこと。

Q2. 2点 $\mathrm{A}(0, 0)$、$\mathrm{B}(6, 0)$ から等距離にある点の軌跡を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 $\mathrm{PA}^2 = \mathrm{PB}^2$ より $x^2 + y^2 = (x - 6)^2 + y^2$、整理すると $12x - 36 = 0$ すなわち $x = 3$。逆も成立するので、軌跡は直線 $x = 3$。

Q3. 点 $(−1, 3)$ からの距離が $5$ である点の軌跡の方程式を書け。

▶ クリックして解答を表示 $(x + 1)^2 + (y - 3)^2 = 25$(中心 $(-1, 3)$、半径 $5$ の円)。

Q4. 軌跡を求める際に「逆の確認」が特に必要になるのは、どのような操作を行ったときか。

▶ クリックして解答を表示 両辺の2乗、分母の払い、パラメータの消去など、逆方向が必ずしも成り立たない操作を行ったとき。

Q5. $\mathrm{PA} : \mathrm{PB} = m : n$($m \neq n$)を満たす点 $\mathrm{P}$ の軌跡はどんな図形か。また $m = n$ のときはどうなるか。

▶ クリックして解答を表示 $m \neq n$ のとき軌跡は円(アポロニウスの円)。$m = n$ のとき軌跡は線分 $\mathrm{AB}$ の垂直二等分線。

📝入試問題演習

問題 1 A 基礎

2点 $\mathrm{A}(2, 1)$、$\mathrm{B}(-4, 5)$ から等距離にある点 $\mathrm{P}(x, y)$ の軌跡を求めよ。

▶ クリックして解答を表示
解答

$\mathrm{PA}^2 = \mathrm{PB}^2$ より

$$(x - 2)^2 + (y - 1)^2 = (x + 4)^2 + (y - 5)^2$$

$$x^2 - 4x + 4 + y^2 - 2y + 1 = x^2 + 8x + 16 + y^2 - 10y + 25$$

$$-4x - 2y + 5 = 8x - 10y + 41$$

$$-12x + 8y - 36 = 0$$

$$3x - 2y + 9 = 0$$

逆に、この直線上の点は上の変形を逆にたどれば $\mathrm{PA} = \mathrm{PB}$ を満たす。

よって、求める軌跡は直線 $3x - 2y + 9 = 0$。

問題 2 B 標準

2点 $\mathrm{A}(0, 0)$、$\mathrm{B}(6, 0)$ からの距離の比が $\mathrm{PA} : \mathrm{PB} = 1 : 2$ である点 $\mathrm{P}(x, y)$ の軌跡を求めよ。

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解答

条件 $\mathrm{PA} : \mathrm{PB} = 1 : 2$ より $2\mathrm{PA} = \mathrm{PB}$。両辺を2乗して

$$4(x^2 + y^2) = (x - 6)^2 + y^2$$

$$4x^2 + 4y^2 = x^2 - 12x + 36 + y^2$$

$$3x^2 + 12x + 3y^2 - 36 = 0$$

$$x^2 + 4x + y^2 - 12 = 0$$

$$(x + 2)^2 + y^2 = 16$$

逆に、この円上の任意の点について $4\mathrm{PA}^2 = \mathrm{PB}^2$ が成り立ち、$\mathrm{PA} > 0$、$\mathrm{PB} > 0$ より $2\mathrm{PA} = \mathrm{PB}$ すなわち $\mathrm{PA} : \mathrm{PB} = 1 : 2$ が成立。

よって、求める軌跡は中心 $(-2, 0)$、半径 $4$ の円。

解説

線分 $\mathrm{AB}$ を $1 : 2$ に内分する点は $(2, 0)$、$1 : 2$ に外分する点は $(-6, 0)$ です。これらの中点が $(-2, 0)$ であり、2点間の距離の半分が $4$ で、確かに求めた円と一致します。

問題 3 B 標準

点 $\mathrm{F}(0, 2)$ と直線 $\ell : y = -2$ から等距離にある点 $\mathrm{P}(x, y)$ の軌跡を求めよ。

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解答

$\mathrm{P}$ から $\mathrm{F}$ への距離 $= \sqrt{x^2 + (y - 2)^2}$、$\mathrm{P}$ から $\ell$ への距離 $= |y + 2|$。

条件 $\sqrt{x^2 + (y - 2)^2} = |y + 2|$ の両辺を2乗すると

$$x^2 + (y - 2)^2 = (y + 2)^2$$

$$x^2 + y^2 - 4y + 4 = y^2 + 4y + 4$$

$$x^2 = 8y$$

逆に、$x^2 = 8y$ 上の点では $y = \frac{x^2}{8} \geq 0$ より $y + 2 > 0$ なので $|y + 2| = y + 2$。変形を逆にたどれば元の条件が成り立つ。

よって、求める軌跡は放物線 $x^2 = 8y$。

解説

焦点 $(0, 2)$ と準線 $y = -2$ をもつ放物線です。焦点から準線までの距離が $4$ なので、放物線の式は $x^2 = 4 \cdot 2 \cdot y = 8y$ となります。

問題 4 C 発展

2点 $\mathrm{A}(-2, 0)$、$\mathrm{B}(4, 0)$ に対して、$\mathrm{PA}^2 + \mathrm{PB}^2 = 40$ を満たす点 $\mathrm{P}(x, y)$ の軌跡を求めよ。

▶ クリックして解答を表示
解答

$\mathrm{PA}^2 = (x + 2)^2 + y^2$、$\mathrm{PB}^2 = (x - 4)^2 + y^2$ であるから

$$(x + 2)^2 + y^2 + (x - 4)^2 + y^2 = 40$$

$$x^2 + 4x + 4 + y^2 + x^2 - 8x + 16 + y^2 = 40$$

$$2x^2 - 4x + 2y^2 + 20 = 40$$

$$x^2 - 2x + y^2 = 10$$

$$(x - 1)^2 + y^2 = 11$$

逆に、$(x - 1)^2 + y^2 = 11$ 上の任意の点について、$x^2 - 2x + y^2 = 10$ が成り立ち、展開を逆にたどれば $\mathrm{PA}^2 + \mathrm{PB}^2 = 40$ が成立する。

よって、求める軌跡は中心 $(1, 0)$、半径 $\sqrt{11}$ の円。

解説

円の中心 $(1, 0)$ は線分 $\mathrm{AB}$ の中点です。一般に、$\mathrm{PA}^2 + \mathrm{PB}^2 = k$(定数)の軌跡は、$k$ が十分大きければ線分 $\mathrm{AB}$ の中点を中心とする円になります。$k$ が小さすぎると条件を満たす点が存在しなくなることに注意しましょう。

本問では $\mathrm{AB}$ の中点 $(1, 0)$ を中心にすると整理が楽になるので、最初から中点を原点にとる座標設定も有効です。

採点のポイント
  • $\mathrm{PA}^2$, $\mathrm{PB}^2$ を正しく立式する
  • 展開・整理して円の標準形に帰着させる
  • 逆の確認を記述する(本問では2乗操作がないため簡潔でよい)
  • 中心と半径を明示して答える