第3章 図形と方程式

2つの円の位置関係
─ 中心間の距離と半径で決まる5つの場合分け

「2つの円はどのように交わるのか?」── 中心間の距離 $d$ と2つの半径 $r_1$, $r_2$ の大小関係だけで、位置関係が完全に分類できます。
交点の求め方、共通接線の本数まで、体系的に理解しましょう。

12つの円の位置関係の分類

2つの円 $C_1$, $C_2$ の位置関係は、中心間の距離 $d$ と半径 $r_1$, $r_2$($r_1 \geq r_2$ とする)の関係から、次の5つの場合に分類されます。

5つの位置関係

2つの円の中心を $\mathrm{O}_1$, $\mathrm{O}_2$、半径をそれぞれ $r_1$, $r_2$($r_1 \geq r_2 > 0$)、中心間の距離を $d = \mathrm{O}_1\mathrm{O}_2$ とします。

位置関係 条件 共有点の数
離れている(外部) $d > r_1 + r_2$ 0個
外接する(外接) $d = r_1 + r_2$ 1個
2点で交わる $|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2$ 2個
内接する(内接) $d = |r_1 - r_2|$($d \neq 0$) 1個
一方が他方の内部 $d < |r_1 - r_2|$ 0個
💡 ここが本質:位置関係は「距離」と「半径の和・差」で決まる

2つの円の位置関係を決めるのは、$d$ と $r_1 + r_2$、$|r_1 - r_2|$ の大小関係だけです。

直感的には、$d$ が大きいほど2つの円は離れていき、$d$ が小さいほど一方が他方に含まれていきます。境界値 $d = r_1 + r_2$ が外接、$d = |r_1 - r_2|$ が内接に対応します。

この分類は、2つの円が共有点をもつかどうかの判定に直結するため、入試では非常によく問われます。

なぜ5つの場合に分かれるのか

2つの円が共有点をもつための条件を考えます。円 $C_1$ 上の点 $\mathrm{P}$ から中心 $\mathrm{O}_2$ までの距離が $r_2$ に等しいとき、$\mathrm{P}$ は $C_2$ 上にもあります。

点 $\mathrm{P}$ が $C_1$ 上を動くとき、$\mathrm{O}_2\mathrm{P}$ の最小値は $|d - r_1|$、最大値は $d + r_1$ です。したがって、$C_2$ と共有点をもつ条件は

$$|d - r_1| \leq r_2 \leq d + r_1$$

この不等式を整理すると、$|r_1 - r_2| \leq d \leq r_1 + r_2$ が得られ、等号の場合が接する場合に対応します。

2中心間の距離による判定

判定の手順

2つの円の位置関係を判定するには、次の手順に従います。

  1. 2つの円の中心の座標と半径を求める
  2. 中心間の距離 $d$ を計算する
  3. $d$ と $r_1 + r_2$、$|r_1 - r_2|$ を比較する
📐 2つの円の位置関係の判定

円 $C_1$:中心 $(a_1, b_1)$, 半径 $r_1$ と 円 $C_2$:中心 $(a_2, b_2)$, 半径 $r_2$ について

$$d = \sqrt{(a_1 - a_2)^2 + (b_1 - b_2)^2}$$

として、

$d > r_1 + r_2 \Longrightarrow$ 離れている(共有点なし)

$d = r_1 + r_2 \Longrightarrow$ 外接する(共有点1個)

$|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2 \Longrightarrow$ 2点で交わる(共有点2個)

$d = |r_1 - r_2| \Longrightarrow$ 内接する(共有点1個)

$d < |r_1 - r_2| \Longrightarrow$ 一方が他方の内部(共有点なし)

実際の計算では $d^2$ と $(r_1 + r_2)^2$、$(r_1 - r_2)^2$ を比較すると、平方根の計算を避けられます。

具体例による判定

例題:次の2つの円の位置関係を調べよ。

$C_1 : x^2 + y^2 = 9$, $\quad C_2 : (x - 5)^2 + y^2 = 4$

解:$C_1$ の中心は $(0, 0)$, 半径 $r_1 = 3$。$C_2$ の中心は $(5, 0)$, 半径 $r_2 = 2$。

$$d = \sqrt{(5 - 0)^2 + (0 - 0)^2} = 5$$

$r_1 + r_2 = 3 + 2 = 5$ であり、$d = r_1 + r_2$ なので、2つの円は外接する。

$d^2$ を用いた判定

平方根の計算を省くため、$d^2$ と $(r_1 + r_2)^2$, $(r_1 - r_2)^2$ を比較する方法も有効です。

例題:$C_1 : (x - 1)^2 + (y - 2)^2 = 4$, $\quad C_2 : (x - 4)^2 + (y - 6)^2 = 9$

解:$C_1$ の中心 $(1, 2)$, $r_1 = 2$。$C_2$ の中心 $(4, 6)$, $r_2 = 3$。

$$d^2 = (4 - 1)^2 + (6 - 2)^2 = 9 + 16 = 25$$

$(r_1 + r_2)^2 = 5^2 = 25$, $\quad (r_1 - r_2)^2 = (-1)^2 = 1$

$d^2 = (r_1 + r_2)^2$ より $d = r_1 + r_2 = 5$ なので、2つの円は外接する。

⚠️ 落とし穴:外接と内接を混同しない

「接する」と言われたとき、外接か内接かを正しく区別することが重要です。

外接:2つの円が外側から接する($d = r_1 + r_2$)。接点は2つの中心の間にある。

内接:一方の円の内側で接する($d = |r_1 - r_2|$)。接点は中心を結ぶ線分の延長上にある。

✗ 誤り:「2つの円が接する」→ 常に $d = r_1 + r_2$

✓ 正しい:外接なら $d = r_1 + r_2$、内接なら $d = |r_1 - r_2|$ の2通りがある

「接する」という条件が出題されたら、必ず外接と内接の両方の場合を検討しましょう。

32つの円の交点

交点を求める方法

2つの円が2点で交わるとき、その交点の座標を求めるには、2つの円の方程式を連立させます。

しかし、2つの2次方程式をそのまま解くのは大変です。ここで重要なテクニックは、2つの方程式の差をとることです。

方程式の差と根軸

2つの円を次のように表します。

$$C_1 : x^2 + y^2 + l_1 x + m_1 y + n_1 = 0$$

$$C_2 : x^2 + y^2 + l_2 x + m_2 y + n_2 = 0$$

$C_1 - C_2$ を計算すると、$x^2$ と $y^2$ の項が消え、

$$(l_1 - l_2)x + (m_1 - m_2)y + (n_1 - n_2) = 0$$

という1次方程式(直線の方程式)が得られます。

📐 2つの円の交点を求める手順

2つの円 $C_1$, $C_2$ の方程式を $C_1 - C_2 = 0$(または $C_2 - C_1 = 0$)として差をとると、直線の方程式 $\ell$ が得られる。

この直線 $\ell$ と、もとの円のどちらか(例えば $C_1$)を連立して解けば、交点が求まる。

この直線 $\ell$ は、2つの円が交わるときは2つの交点を通る直線(共通弦)であり、接するときは接点を通る直線になります。一般にこの直線を根軸(radical axis)と呼びます。

具体例

例題:次の2つの円の交点を求めよ。

$$C_1 : x^2 + y^2 = 25, \quad C_2 : (x - 4)^2 + y^2 = 9$$

解:$C_2$ を展開すると $x^2 - 8x + 16 + y^2 = 9$、すなわち $x^2 + y^2 - 8x + 7 = 0$

$C_1 - C_2$ より、$(x^2 + y^2) - (x^2 + y^2 - 8x + 7) = 25 - 0$ から

$$8x - 7 = 25 \quad \Longrightarrow \quad x = 4$$

$x = 4$ を $C_1$ に代入:$16 + y^2 = 25$ より $y^2 = 9$、$y = \pm 3$

よって交点は $(4, 3)$ と $(4, -3)$。

🔬 深掘りTips:根軸と点の累乗(Power of a Point)

2つの円 $C_1$, $C_2$ に対して、$C_1 - C_2 = 0$ で得られる直線(根軸)は、2つの円が交わらない場合にも定義できます。

点 $\mathrm{P}(x_0, y_0)$ から円 $C : (x - a)^2 + (y - b)^2 = r^2$ に対するべき(power)は、$(x_0 - a)^2 + (y_0 - b)^2 - r^2$ と定義されます。

根軸は、2つの円に対するべきが等しい点の集合です。これは大学の幾何学で重要な概念になり、3つの円の根軸が1点で交わるという根心(radical center)の定理にもつながります。

交点を通る円の方程式

2つの円 $C_1$, $C_2$ が2点で交わるとき、その2つの交点を通る図形は

$$C_1 + k \cdot C_2 = 0 \quad (k \neq -1)$$

で表されます($k = -1$ のとき直線になる)。ここで $C_1$, $C_2$ は円の方程式($=0$ の形にしたもの)を表します。この式は2つの交点を必ず通ることが保証されており、$k$ の値を変えることで交点を通るさまざまな円を表します。

4共通接線の本数

共通接線とは

2つの円の両方に接する直線を共通接線といいます。共通接線の本数は、2つの円の位置関係によって決まります。

共通接線の本数の分類

位置関係 条件 共通接線の本数
離れている $d > r_1 + r_2$ 4本
外接する $d = r_1 + r_2$ 3本
2点で交わる $|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2$ 2本
内接する $d = |r_1 - r_2|$ 1本
一方が他方の内部 $d < |r_1 - r_2|$ 0本

共通外接線と共通内接線

共通接線は2種類に分かれます。

  • 共通外接線:2つの円が接線の同じ側にある(2つの中心が接線の同じ側にある)
  • 共通内接線:2つの円が接線の反対側にある(接線が2つの中心の間を通る)

$d > r_1 + r_2$(離れている)のとき、共通外接線2本 + 共通内接線2本 = 4本です。

$d = r_1 + r_2$(外接)のとき、共通内接線の2本が1本に重なるので、合計3本です。

$|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2$(交わる)のとき、共通内接線は引けず、共通外接線のみ2本です。

$d = |r_1 - r_2|$(内接)のとき、共通外接線の2本が1本に重なり、合計1本です。

$d < |r_1 - r_2|$(含まれる)のとき、共通接線は1本も引けません。

💡 ここが本質:接線の本数と位置関係の対応

共通接線の本数は、$d$ が $r_1 + r_2$ と $|r_1 - r_2|$ のどの範囲にあるかで 4, 3, 2, 1, 0 と変化します。

$d$ が大きくなるほど2つの円が離れ、引ける接線の本数が増えます。逆に $d$ が小さくなり一方が他方に含まれると、接線は引けなくなります。

入試では「共通接線の本数を求めよ」という問題がよく出ますが、位置関係の判定ができれば自動的に本数が決まります。

52つの円の応用問題

接する条件とパラメータ

「2つの円が接する」という条件は、パラメータを含む問題で頻出です。接する条件は $d = r_1 + r_2$(外接)または $d = |r_1 - r_2|$(内接)であり、これを $d$ の式に代入して方程式を解きます。

例題:円 $C_1 : x^2 + y^2 = 4$ と円 $C_2 : (x - a)^2 + y^2 = 1$ が外接するとき、$a$ の値を求めよ。

解:$C_1$ の中心 $(0, 0)$, $r_1 = 2$。$C_2$ の中心 $(a, 0)$, $r_2 = 1$。

$d = |a|$、外接条件 $d = r_1 + r_2 = 3$ より $|a| = 3$、すなわち $a = \pm 3$。

交わる条件

2つの円が2点で交わる条件は $|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2$ です。パラメータを含む場合は、この不等式を解きます。

例題:円 $C_1 : x^2 + y^2 = 9$ と円 $C_2 : (x - a)^2 + y^2 = 4$($a > 0$)が2点で交わるような $a$ の範囲を求めよ。

解:$r_1 = 3$, $r_2 = 2$, $d = a$($a > 0$)。

$$|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2$$

$$|3 - 2| < a < 3 + 2$$

$$1 < a < 5$$

共通弦の長さ

2つの円が2点で交わるとき、2つの交点を結ぶ線分(共通弦)の長さを求める問題も頻出です。

例題:$C_1 : x^2 + y^2 = 25$ と $C_2 : (x - 7)^2 + y^2 = 25$ の共通弦の長さを求めよ。

解:$C_1 - C_2$ より、$x^2 + y^2 - (x^2 - 14x + 49 + y^2) = 25 - 25$ から

$$14x - 49 = 0 \quad \Longrightarrow \quad x = \frac{7}{2}$$

$x = \frac{7}{2}$ を $C_1$ に代入:$\frac{49}{4} + y^2 = 25$ より $y^2 = \frac{51}{4}$、$y = \pm \frac{\sqrt{51}}{2}$

共通弦の長さは $2 \cdot \frac{\sqrt{51}}{2} = \sqrt{51}$。

📐 共通弦の長さの求め方

手順1:2つの方程式の差をとり、共通弦を含む直線の方程式を求める。

手順2:その直線と一方の円の方程式を連立し、交点を求める。

手順3:2つの交点間の距離を計算する。

別解として、中心から共通弦への距離 $h$ を求め、$\text{共通弦の長さ} = 2\sqrt{r^2 - h^2}$ を使う方法もあります。

円の通過領域

パラメータを含む円の方程式において、パラメータを変化させたとき、その円が必ず通る点を求める問題もあります。

例題:$k$ が実数全体を動くとき、円 $x^2 + y^2 + 2kx - 4ky - 5 = 0$ が必ず通る定点を求めよ。

解:$k$ について整理すると、

$$x^2 + y^2 - 5 + k(2x - 4y) = 0$$

これがすべての $k$ で成り立つ条件は

$$x^2 + y^2 - 5 = 0 \quad \text{かつ} \quad 2x - 4y = 0$$

$2x - 4y = 0$ より $x = 2y$。$x^2 + y^2 = 5$ に代入して $4y^2 + y^2 = 5$、$y^2 = 1$、$y = \pm 1$。

よって定点は $(2, 1)$ と $(-2, -1)$。

🔬 深掘りTips:根軸と点のべき(Power of a Point)の活用

点 $\mathrm{P}$ から円 $C$ に対するべき(power)は、$\mathrm{P}$ が円の外部にあるとき「$\mathrm{P}$ から円に引いた接線の長さの2乗」に等しくなります。

2つの円に対するべきが等しい点の軌跡が根軸であり、根軸上の任意の点から2つの円に引いた接線の長さは等しくなります。

この性質を利用すると、共通接線に関する問題や、複数の円に関する問題を効率よく解けることがあります。入試の発展的な問題では、この考え方が役立つ場面があります。

📋まとめ

  • 5つの位置関係:中心間の距離 $d$ と半径 $r_1$, $r_2$ の関係から、離れている・外接・2点で交わる・内接・一方が他方の内部の5つに分類される。
  • 判定条件:$d > r_1 + r_2$(離れる)、$d = r_1 + r_2$(外接)、$|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2$(交わる)、$d = |r_1 - r_2|$(内接)、$d < |r_1 - r_2|$(含まれる)。
  • 交点の求め方:2つの方程式の差をとると直線の方程式(根軸)が得られる。これと一方の円を連立して交点を求める。
  • 共通接線の本数:位置関係に応じて4本・3本・2本・1本・0本。共通外接線と共通内接線に分けて考える。
  • 応用の基本:「接する条件」「交わる条件」はパラメータの決定に直結する。2つの方程式の差をとるテクニックは必須。

✅ 確認テスト

Q1. 円 $x^2 + y^2 = 4$ と円 $(x - 3)^2 + y^2 = 1$ の位置関係を答えよ。

▶ クリックして解答を表示 中心 $(0,0)$, $r_1=2$ と 中心 $(3,0)$, $r_2=1$。$d=3$, $r_1+r_2=3$。$d=r_1+r_2$ なので外接する。

Q2. 円 $x^2 + y^2 = 25$ と円 $(x - 3)^2 + (y - 4)^2 = 4$ の位置関係を答えよ。

▶ クリックして解答を表示 $d=\sqrt{9+16}=5$, $r_1=5$, $r_2=2$。$|r_1-r_2|=3 < 5 < 7=r_1+r_2$ なので2点で交わる。

Q3. 円 $x^2 + y^2 = 13$ と円 $(x - 2)^2 + (y - 1)^2 = 4$ の共通弦を含む直線の方程式を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 $C_2$ を展開:$x^2-4x+4+y^2-2y+1=4$ より $x^2+y^2-4x-2y+1=0$。$C_1-C_2$:$(x^2+y^2)-(x^2+y^2-4x-2y+1)=13-0$ より $4x+2y-1=13$、すなわち $4x+2y=14$、$2x+y=7$。

Q4. 円 $x^2 + y^2 = 16$ と円 $(x - a)^2 + y^2 = 9$($a > 0$)が外接するとき、$a$ の値を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 $r_1=4$, $r_2=3$, $d=a$。外接条件 $d=r_1+r_2$ より $a=7$。

Q5. 2つの円が離れている(共有点なし・外部)とき、共通接線は何本引けるか。

▶ クリックして解答を表示 4本(共通外接線2本 + 共通内接線2本)。

📝入試問題演習

問題 1 A 基礎

次の2つの円の位置関係を調べ、共通接線の本数を求めよ。

(1) $C_1 : x^2 + y^2 = 9$, $\quad C_2 : (x - 5)^2 + (y - 0)^2 = 1$

(2) $C_1 : x^2 + y^2 = 16$, $\quad C_2 : (x - 2)^2 + y^2 = 4$

(3) $C_1 : (x - 1)^2 + (y - 1)^2 = 4$, $\quad C_2 : (x - 4)^2 + (y - 5)^2 = 9$

▶ クリックして解答を表示
解答

(1) 中心 $(0,0)$, $r_1=3$ と 中心 $(5,0)$, $r_2=1$。$d=5$, $r_1+r_2=4$。$d > r_1+r_2$ なので離れている。共通接線は4本

(2) 中心 $(0,0)$, $r_1=4$ と 中心 $(2,0)$, $r_2=2$。$d=2$, $|r_1-r_2|=2$。$d=|r_1-r_2|$ なので内接する。共通接線は1本

(3) 中心 $(1,1)$, $r_1=2$ と 中心 $(4,5)$, $r_2=3$。$d=\sqrt{9+16}=5$, $r_1+r_2=5$。$d=r_1+r_2$ なので外接する。共通接線は3本

問題 2 B 標準

2つの円 $C_1 : x^2 + y^2 = 10$ と $C_2 : x^2 + y^2 - 6x - 2y + 6 = 0$ について、次の問いに答えよ。

(1) 2つの円の位置関係を調べよ。

(2) 2つの円の交点の座標を求めよ。

(3) 2つの交点を通り、点 $(0, 4)$ を通る円の方程式を求めよ。

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解答

(1) $C_1$:中心 $(0,0)$, $r_1=\sqrt{10}$。$C_2$ を変形:$(x-3)^2+(y-1)^2=4$、中心 $(3,1)$, $r_2=2$。

$d=\sqrt{9+1}=\sqrt{10}$。$r_1+r_2=\sqrt{10}+2$, $|r_1-r_2|=\sqrt{10}-2$。

$\sqrt{10}-2 \approx 1.16 < \sqrt{10} \approx 3.16 < \sqrt{10}+2 \approx 5.16$ なので、2点で交わる

(2) $C_1-C_2$:$(x^2+y^2)-(x^2+y^2-6x-2y+6)=10-0$ より

$6x+2y-6=10$、すなわち $3x+y=8$、$y=8-3x$

$C_1$ に代入:$x^2+(8-3x)^2=10$、$x^2+64-48x+9x^2=10$、$10x^2-48x+54=0$、$5x^2-24x+27=0$

$(5x-9)(x-3)=0$ より $x=\dfrac{9}{5}, 3$

$x=\dfrac{9}{5}$ のとき $y=8-\dfrac{27}{5}=\dfrac{13}{5}$、$x=3$ のとき $y=8-9=-1$

よって交点は $\left(\dfrac{9}{5}, \dfrac{13}{5}\right)$ と $(3, -1)$。

(3) $C_1+kC_2=0$ の形で表される円が通る:$(x^2+y^2-10)+k(x^2+y^2-6x-2y+6)=0$

$(0,4)$ を代入:$(0+16-10)+k(0+16-0-8+6)=0$、$6+14k=0$、$k=-\dfrac{3}{7}$

$(1-\frac{3}{7})(x^2+y^2)-(-\frac{3}{7})6x-(-\frac{3}{7})2y-10+(-\frac{3}{7})\cdot 6=0$

$\frac{4}{7}(x^2+y^2)+\frac{18}{7}x+\frac{6}{7}y-10-\frac{18}{7}=0$

両辺を $\frac{7}{4}$ 倍:$x^2+y^2+\frac{9}{2}x+\frac{3}{2}y-\frac{35}{2}-\frac{9}{2}=0$

$x^2+y^2+\frac{9}{2}x+\frac{3}{2}y-22=0$

すなわち $\left(x+\dfrac{9}{4}\right)^2+\left(y+\dfrac{3}{4}\right)^2=22+\dfrac{81}{16}+\dfrac{9}{16}=22+\dfrac{90}{16}=\dfrac{442}{16}=\dfrac{221}{8}$

解説

2つの円の交点を通る図形は $C_1 + kC_2 = 0$ で表せます。$k=-1$ のとき直線(共通弦)、$k \neq -1$ のとき円になります。通過条件から $k$ を決定するのが定番の流れです。

問題 3 B 標準

円 $C_1 : x^2 + y^2 = r^2$($r > 0$)と円 $C_2 : (x - 6)^2 + y^2 = 4$ について、次の問いに答えよ。

(1) 2つの円が外接するときの $r$ の値を求めよ。

(2) 2つの円が内接するときの $r$ の値を求めよ。

(3) 2つの円が2点で交わるような $r$ の範囲を求めよ。

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解答

$C_1$:中心 $(0,0)$, 半径 $r$。$C_2$:中心 $(6,0)$, 半径 $2$。$d=6$。

(1) 外接条件 $d=r+2$ より $6=r+2$、$r=4$。

(2) 内接条件 $d=|r-2|$ より $6=|r-2|$。

$r-2=6$ のとき $r=8$、$r-2=-6$ のとき $r=-4$(不適)。よって $r=8$。

(3) 2点で交わる条件:$|r-2| < 6 < r+2$

$r+2 > 6$ より $r > 4$。$|r-2| < 6$ より $-6 < r-2 < 6$、$-4 < r < 8$。$r > 0$ とあわせて $0 < r < 8$。

2つの条件をあわせて $4 < r < 8$。

解説

内接の場合、$C_1$ が $C_2$ を内部に含む形($r > 2$)と $C_2$ が $C_1$ を内部に含む形($r < 2$)の両方を検討する必要があります。$r-2 = -6$ は $r = -4$ となり不適なので、$r = 8$ のみです。

採点のポイント
  • (1) 外接条件を正しく適用
  • (2) 内接条件で絶対値の場合分けを行い、$r > 0$ を確認
  • (3) 2つの不等式を正しく連立して共通範囲を求める
問題 4 C 発展

$a$ を正の実数とする。円 $C_1 : x^2 + y^2 = a^2$ と円 $C_2 : (x - 3)^2 + (y - 4)^2 = 4$ について、次の問いに答えよ。

(1) $C_1$ と $C_2$ が外接するとき、接点の座標を求めよ。

(2) $C_1$ と $C_2$ が2点で交わるとき、共通弦の長さが $2\sqrt{3}$ となるような $a$ の値を求めよ。

(3) $C_1$ と $C_2$ の共通接線がちょうど2本であるような $a$ の範囲を求めよ。

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解答

$C_1$:中心 $\mathrm{O}_1(0,0)$, 半径 $a$。$C_2$:中心 $\mathrm{O}_2(3,4)$, 半径 $2$。

$d = \sqrt{9+16} = 5$。

(1) 外接条件 $d = a + 2$ より $5 = a + 2$、$a = 3$。

接点は $\mathrm{O}_1\mathrm{O}_2$ を $a : 2 = 3 : 2$ に内分する点。

$$\left(\frac{2 \cdot 0 + 3 \cdot 3}{3+2},\ \frac{2 \cdot 0 + 3 \cdot 4}{3+2}\right) = \left(\frac{9}{5},\ \frac{12}{5}\right)$$

(2) $C_1 - C_2$ の差をとる。$C_2$ を展開すると $x^2 - 6x + 9 + y^2 - 8y + 16 = 4$ より $x^2 + y^2 - 6x - 8y + 21 = 0$。

$C_1 - C_2$:$(x^2+y^2) - (x^2+y^2-6x-8y+21) = a^2 - 0$ より

$$6x + 8y - 21 = a^2 \quad \Longrightarrow \quad \ell : 6x + 8y = a^2 + 21$$

$\mathrm{O}_1(0,0)$ から直線 $\ell$ への距離 $h$ は

$$h = \frac{|6 \cdot 0 + 8 \cdot 0 - (a^2+21)|}{\sqrt{36+64}} = \frac{a^2+21}{10}$$

($a > 0$ より $a^2 + 21 > 0$ なので絶対値は外せる。)

$C_1$ における共通弦の半分の長さを $\ell_0$ とすると、$\ell_0^2 = a^2 - h^2$。

共通弦の長さが $2\sqrt{3}$ なので $\ell_0 = \sqrt{3}$、$\ell_0^2 = 3$。

$$a^2 - \left(\frac{a^2+21}{10}\right)^2 = 3$$

$$100a^2 - (a^2+21)^2 = 300$$

$$100a^2 - a^4 - 42a^2 - 441 = 300$$

$$-a^4 + 58a^2 - 741 = 0$$

$$a^4 - 58a^2 + 741 = 0$$

$a^2 = t$ とおくと $t^2 - 58t + 741 = 0$。判別式 $= 3364 - 2964 = 400$。

$$t = \frac{58 \pm 20}{2} = 39 \text{ または } 19$$

2点で交わる条件 $|a-2| < 5 < a+2$ より $3 < a < 7$、すなわち $9 < a^2 < 49$。

$t = 19$ は $9 < 19 < 49$ を満たす。$t = 39$ は $9 < 39 < 49$ を満たす。

よって $a = \sqrt{19}$ または $a = \sqrt{39}$。

(3) 共通接線がちょうど2本 $\Longleftrightarrow$ 2つの円が2点で交わる $\Longleftrightarrow$ $|a - 2| < 5 < a + 2$。

$a + 2 > 5$ より $a > 3$。$|a-2| < 5$ より $-5 < a-2 < 5$、$-3 < a < 7$。$a > 0$ とあわせて $0 < a < 7$。

2つの条件の共通範囲は $3 < a < 7$。

解説

(1) 外接するとき、接点は2つの中心を半径の比に内分する点です。(2) では「方程式の差 → 共通弦の直線 → 中心からの距離 → 三平方の定理」という定番の流れを使います。(3) 共通接線の本数は位置関係で決まるので、「2本 = 2点で交わる」と読み替えて不等式を立てます。

採点のポイント
  • (1) 外接条件から $a=3$ を求め、接点が内分点であることを正しく立式
  • (2) 共通弦の方程式を求め、中心からの距離と三平方の定理で $a$ の方程式を導く
  • (3) 共通接線2本の条件を位置関係の不等式に正しく翻訳する