ベクトルは他の数学分野と自然に結びつきます。三角関数は内積の計算で不可欠であり、数列と組み合わせれば点の移動の規則を記述できます。2次曲線との融合では、図形の性質をベクトルの言葉で統一的に捉えることができます。分野横断型の問題に対応する力を養いましょう。
内積の定義 $\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|\cos\theta$ には三角関数が本質的に関わっています。ベクトルと三角関数の融合問題は、この関係を多角的に活用するものです。
原点 $O$ から出発して角度 $\theta$ の方向を向く単位ベクトルは $\vec{e}(\theta) = (\cos\theta, \sin\theta)$ です。これは単位円上の点そのものであり、三角関数の幾何学的定義と完全に一致します。
2つの単位ベクトル $\vec{e}(\alpha)$ と $\vec{e}(\beta)$ の内積は:
$$\vec{e}(\alpha) \cdot \vec{e}(\beta) = \cos\alpha\cos\beta + \sin\alpha\sin\beta = \cos(\alpha - \beta)$$
これは加法定理の幾何学的証明にほかなりません。内積の定義から $\vec{e}(\alpha) \cdot \vec{e}(\beta) = |\vec{e}(\alpha)||\vec{e}(\beta)|\cos(\alpha - \beta) = \cos(\alpha - \beta)$ なので、成分計算と一致します。
$\cos(\alpha - \beta) = \cos\alpha\cos\beta + \sin\alpha\sin\beta$ は「2つの単位ベクトルの内積を2通りに計算した結果」にすぎません。ベクトルの内積という1つの概念から、三角関数の加法定理が自然に導かれるのです。
$|\vec{a}| = r$, $|\vec{b}| = s$ が一定で角度 $\theta$ が変化するとき、$\vec{a} \cdot \vec{b} = rs\cos\theta$ の最大値は $rs$($\theta = 0$)、最小値は $-rs$($\theta = \pi$)です。
入試では「$\vec{a} = (2\cos\theta, 2\sin\theta)$, $\vec{b} = (1, \sqrt{3})$ のとき $\vec{a} \cdot \vec{b}$ の最大値を求めよ」のような問題が出題されます。
$$\vec{a} \cdot \vec{b} = 2\cos\theta + 2\sqrt{3}\sin\theta = 4\sin\left(\theta + \frac{\pi}{6}\right)$$
三角関数の合成により、最大値は $4$ と求まります。
✗ 誤:$2\cos\theta + 2\sqrt{3}\sin\theta$ の最大値を $2 + 2\sqrt{3}$ とする(各項の最大値を足す)
○ 正:$\cos\theta$ と $\sin\theta$ は同時に最大にならない。合成して $4\sin(\theta + \frac{\pi}{6})$ とし、最大値 $4$
$a\cos\theta + b\sin\theta$ の最大値は $\sqrt{a^2 + b^2}$ です。各項の最大値の和ではありません。
余弦定理 $c^2 = a^2 + b^2 - 2ab\cos C$ は、$\vec{c} = \vec{a} - \vec{b}$ として $|\vec{c}|^2 = |\vec{a}|^2 - 2\vec{a} \cdot \vec{b} + |\vec{b}|^2$ と展開し、$\vec{a} \cdot \vec{b} = ab\cos C$ を代入すれば直ちに得られます。このように、余弦定理は内積の性質の直接的な帰結です。
平面上のベクトルを角度 $\theta$ だけ回転させる操作は、三角関数を使って明快に記述できます。この操作は入試でも頻出であり、行列(線形写像)への橋渡しにもなります。
ベクトル $\vec{v} = (x, y)$ を原点中心に角度 $\theta$ だけ反時計回りに回転させると:
$$\begin{pmatrix} x' \\ y' \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} \cos\theta & -\sin\theta \\ \sin\theta & \cos\theta \end{pmatrix}\begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix}$$
すなわち $x' = x\cos\theta - y\sin\theta$, $y' = x\sin\theta + y\cos\theta$
※ この $2 \times 2$ 行列を回転行列と呼びます。行列の概念は数学Cの後半で学びます。
$\vec{v} = (r\cos\alpha, r\sin\alpha)$(極座標表示)とすると、角度 $\theta$ の回転後は $(r\cos(\alpha + \theta), r\sin(\alpha + \theta))$ です。
$r\cos(\alpha + \theta) = r(\cos\alpha\cos\theta - \sin\alpha\sin\theta) = x\cos\theta - y\sin\theta$
$r\sin(\alpha + \theta) = r(\sin\alpha\cos\theta + \cos\alpha\sin\theta) = x\sin\theta + y\cos\theta$
加法定理を使うだけで回転公式が得られます。
✗ 誤:$\theta > 0$ で時計回りに回転と思い込む
○ 正:数学の慣例では $\theta > 0$ は反時計回り(正の向き)
時計回りに $\theta$ 回転させたい場合は、$-\theta$ を代入します。$\cos(-\theta) = \cos\theta$、$\sin(-\theta) = -\sin\theta$ です。
角度 $\alpha$ の回転の後に角度 $\beta$ の回転を行うと、結果は角度 $\alpha + \beta$ の回転になります。これは回転行列の積が再び回転行列になることに対応しており、加法定理の行列版ともいえます。
回転の合成が角度の加法になるという性質は、回転が群をなすことの表れです。大学数学では $SO(2)$ という名前で呼ばれ、物理学の対称性の理論とも深く関わります。
複素数 $z = x + yi$ に $e^{i\theta} = \cos\theta + i\sin\theta$ を掛けると $ze^{i\theta}$ となり、これは $z$ を角度 $\theta$ だけ回転させた複素数です。ベクトルの回転公式と複素数の掛け算は本質的に同じ操作であり、これは数学Cの複素数平面で詳しく学びます。
点列 $P_0, P_1, P_2, \ldots$ が漸化式的に定められる問題は、ベクトルと数列の典型的な融合パターンです。位置ベクトルの漸化式を解くことで、一般項や極限を求めます。
$\overrightarrow{OP_{n+1}} = \alpha\overrightarrow{OP_n} + \beta\vec{c}$($\alpha, \beta$ は定数、$\vec{c}$ は定ベクトル)という漸化式は、数列の漸化式 $a_{n+1} = \alpha a_n + \beta c$ と全く同じ構造です。
特性方程式 $\vec{x} = \alpha\vec{x} + \beta\vec{c}$ を解くと $\vec{x} = \dfrac{\beta}{1 - \alpha}\vec{c}$($\alpha \neq 1$ のとき)が定点(極限の候補)となります。$\vec{q}_n = \overrightarrow{OP_n} - \vec{x}$ とおけば $\vec{q}_{n+1} = \alpha\vec{q}_n$ となり、等比型に帰着します。
$\overrightarrow{OP_{n+1}} = \alpha\overrightarrow{OP_n} + \beta\vec{c}$($|\alpha| < 1$)のとき:
$$\overrightarrow{OP_n} = \alpha^n\left(\overrightarrow{OP_0} - \frac{\beta}{1 - \alpha}\vec{c}\right) + \frac{\beta}{1 - \alpha}\vec{c}$$
※ $n \to \infty$ で $\alpha^n \to 0$ なら、$\overrightarrow{OP_n} \to \dfrac{\beta}{1 - \alpha}\vec{c}$(定点に収束)。
✗ 誤:$x$ 成分と $y$ 成分を別々に解いて関係を見失う
○ 正:ベクトルのまま漸化式を解き、幾何学的意味を読み取る
成分ごとに解くと計算は正しく進みますが、「定点に収束する」「渦巻き状に近づく」といった幾何学的直観を失いがちです。ベクトルとして扱うことで全体像が見えます。
$\overrightarrow{OP_{n+1}}$ が $\overrightarrow{OP_n}$ を角度 $\theta$ だけ回転して $r$ 倍($0 < r < 1$)にしたものである場合、点列は原点を中心に渦巻き状に収束します。複素数を使えば $z_{n+1} = re^{i\theta}z_n$ と書けるので、$z_n = (re^{i\theta})^n z_0$ です。
成分で書けば、回転行列を繰り返し適用することになります:
$$\overrightarrow{OP_n} = r^n \begin{pmatrix} \cos(n\theta) & -\sin(n\theta) \\ \sin(n\theta) & \cos(n\theta) \end{pmatrix}\overrightarrow{OP_0}$$
毎回 $r$ 倍しながら $\theta$ 回転するベクトル列は、対数螺旋上の点列になります。$r < 1$ なら原点に渦巻き状に収束し、$r > 1$ なら発散します。$r = 1$ のときは正多角形の頂点を巡回します($\theta$ が $\pi$ の有理数倍の場合)。
ベクトル列の極限集合がフラクタル(自己相似的な図形)を形成することがあります。例えば、3つの固定点に向かって交互に縮小移動する点列の極限はシェルピンスキーの三角形になります。反復関数系(IFS)と呼ばれるこの理論は、コンピュータグラフィックスでも活用されています。
楕円・双曲線・放物線といった2次曲線の性質をベクトルの言葉で記述すると、統一的な理解が得られます。特に焦点や接線の問題でベクトルが威力を発揮します。
楕円 $\dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2} = 1$ 上の点は、パラメータ $t$ を使って:
$$\vec{p}(t) = (a\cos t, b\sin t)$$
と表せます。$t$ は幾何学的には「補助円上の角度」に対応します。楕円上の2点 $P(a\cos\alpha, b\sin\alpha)$, $Q(a\cos\beta, b\sin\beta)$ に対して:
$$\overrightarrow{OP} \cdot \overrightarrow{OQ} = a^2\cos\alpha\cos\beta + b^2\sin\alpha\sin\beta$$
この式は三角関数の加法定理を使って変形でき、楕円の幾何学的性質の解析に役立ちます。
楕円の焦点 $F_1(-c, 0)$, $F_2(c, 0)$($c = \sqrt{a^2 - b^2}$)からの距離ベクトルを使うと、楕円の定義 $|PF_1| + |PF_2| = 2a$ をベクトルの大きさの式として扱えます。
楕円上の点 $P(a\cos t, b\sin t)$ について:
$$|PF_1| = a + c\cos t = a + ex\text{(離心率 $e = \frac{c}{a}$)}$$
$$|PF_2| = a - c\cos t = a - ex$$
※ ここで $x = a\cos t$ は $P$ の $x$ 座標です。焦点半径は $x$ 座標の1次関数になるという美しい性質があります。
✗ 誤:楕円のパラメータ $t$ は $\overrightarrow{OP}$ の偏角($x$ 軸からの角度)と同じ
○ 正:$t$ は補助円上の角度であり、$\overrightarrow{OP}$ の偏角とは一般に異なる
$(a\cos t, b\sin t)$ で $a \neq b$ のとき、$\tan\theta_{偏角} = \dfrac{b\sin t}{a\cos t} = \dfrac{b}{a}\tan t \neq \tan t$ です。
楕円 $\dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2} = 1$ 上の点 $(x_0, y_0)$ における接線は $\dfrac{x_0 x}{a^2} + \dfrac{y_0 y}{b^2} = 1$ です。この接線の法線ベクトルは $\vec{n} = \left(\dfrac{x_0}{a^2}, \dfrac{y_0}{b^2}\right)$ であり、楕円の「勾配ベクトル」に対応します。
$F(x, y) = \dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2} - 1 = 0$ のとき、点 $(x_0, y_0)$ における勾配ベクトル(法線方向)は $\nabla F = \left(\dfrac{2x_0}{a^2}, \dfrac{2y_0}{b^2}\right)$ です。接線はこのベクトルに垂直な直線です。楕円・双曲線・放物線のいずれでも、同じ原理で接線が求まります。
天体力学ではケプラーの法則により惑星の軌道が2次曲線(主に楕円)になります。軌道の形状を特徴づける離心率ベクトル(ルンゲ・レンツベクトル)は、エネルギーと角運動量から定まるベクトルで、軌道の向きと離心率を同時に表現します。
分野横断型の問題では、「ベクトルの道具」と「他分野の知識」をどう組み合わせるかが鍵です。読み解き方の指針を整理しましょう。
| 融合相手 | ベクトルの役割 | 典型的な問題 |
|---|---|---|
| 三角関数 | 内積の計算、角度の処理 | 内積の最大・最小、加法定理の証明 |
| 数列 | 漸化式による点列の記述 | 定点への収束、渦巻き運動 |
| 2次曲線 | パラメータ表示、接線の法線ベクトル | 焦点性質の証明、接線と法線 |
| 図形と計量 | 正弦定理・余弦定理のベクトル表現 | 三角形の面積、外接円の半径 |
融合問題でベクトルを使うべき場面は、以下のキーワードから判断できます:
✗ 誤:すべてをベクトルで解こうとして、座標計算の方が速い問題で時間を浪費
○ 正:ベクトルは「道具の一つ」。座標計算、複素数、初等幾何のうち最も効率的な方法を選ぶ
入試本番では時間が限られています。ベクトルが使えるかどうかだけでなく、他の方法と比較して「最速で解ける方法」を選びましょう。
Q1. 単位ベクトル $\vec{e}(\alpha)$ と $\vec{e}(\beta)$ の内積は?
Q2. ベクトル $(1, 0)$ を反時計回りに $\dfrac{\pi}{3}$ 回転させると?
Q3. $\overrightarrow{OP_{n+1}} = \dfrac{1}{2}\overrightarrow{OP_n} + \vec{c}$ の定点(特性方程式の解)は?
Q4. 楕円 $\dfrac{x^2}{9} + \dfrac{y^2}{4} = 1$ 上の点 $(3\cos t, 2\sin t)$ で、$t = \dfrac{\pi}{2}$ のとき座標は?
Q5. $\vec{a} = (3\cos\theta, 3\sin\theta)$, $\vec{b} = (1, 0)$ のとき $|\vec{a} \cdot \vec{b}|$ の最大値は?
$\vec{a} = (\cos\alpha, \sin\alpha)$, $\vec{b} = (\cos\beta, \sin\beta)$ とする。$|\vec{a} + \vec{b}|$ を $\alpha - \beta$ で表せ。
$|\vec{a} + \vec{b}|^2 = |\vec{a}|^2 + 2\vec{a} \cdot \vec{b} + |\vec{b}|^2 = 1 + 2\cos(\alpha - \beta) + 1 = 2 + 2\cos(\alpha - \beta)$
半角の公式より $2 + 2\cos(\alpha - \beta) = 4\cos^2\dfrac{\alpha - \beta}{2}$
$$|\vec{a} + \vec{b}| = 2\left|\cos\frac{\alpha - \beta}{2}\right|$$
平面上の点列 $P_0, P_1, P_2, \ldots$ が次の規則で定められる。$P_0 = (2, 0)$ とし、$P_{n+1}$ は $P_n$ を原点中心に $\dfrac{\pi}{4}$ だけ回転して $\dfrac{1}{\sqrt{2}}$ 倍した点とする。
(1) $P_n$ の座標を $n$ で表せ。
(2) $\displaystyle\sum_{n=0}^{\infty} |OP_n|$ を求めよ。
(1) 回転角 $\dfrac{\pi}{4}$、縮小率 $\dfrac{1}{\sqrt{2}}$ を $n$ 回適用すると:
$|OP_n| = 2 \cdot \left(\dfrac{1}{\sqrt{2}}\right)^n = 2 \cdot 2^{-n/2} = 2^{1-n/2}$
偏角は $\dfrac{n\pi}{4}$ なので:
$$P_n = \left(2^{1-n/2}\cos\frac{n\pi}{4},\; 2^{1-n/2}\sin\frac{n\pi}{4}\right)$$
(2) $|OP_n| = 2^{1-n/2} = 2 \cdot \left(\dfrac{1}{\sqrt{2}}\right)^n$
$$\sum_{n=0}^{\infty} |OP_n| = 2\sum_{n=0}^{\infty}\left(\frac{1}{\sqrt{2}}\right)^n = \frac{2}{1 - \frac{1}{\sqrt{2}}} = \frac{2\sqrt{2}}{\sqrt{2} - 1} = \frac{2\sqrt{2}(\sqrt{2}+1)}{1} = 4 + 2\sqrt{2}$$
楕円 $\dfrac{x^2}{4} + y^2 = 1$ 上の点 $P(2\cos\theta, \sin\theta)$ と焦点 $F_1(-\sqrt{3}, 0)$, $F_2(\sqrt{3}, 0)$ について、$\overrightarrow{F_1P} \cdot \overrightarrow{F_2P}$ の最小値を求めよ。
$\overrightarrow{F_1P} = (2\cos\theta + \sqrt{3}, \sin\theta)$, $\overrightarrow{F_2P} = (2\cos\theta - \sqrt{3}, \sin\theta)$
$\overrightarrow{F_1P} \cdot \overrightarrow{F_2P} = (2\cos\theta + \sqrt{3})(2\cos\theta - \sqrt{3}) + \sin^2\theta$
$= 4\cos^2\theta - 3 + \sin^2\theta = 4\cos^2\theta - 3 + 1 - \cos^2\theta = 3\cos^2\theta - 2$
$0 \le \cos^2\theta \le 1$ より、$\cos^2\theta = 0$($\theta = \dfrac{\pi}{2}, \dfrac{3\pi}{2}$)のとき最小値 $-2$
$$\overrightarrow{F_1P} \cdot \overrightarrow{F_2P} \text{ の最小値} = -2$$
このとき $P = (0, \pm 1)$ であり、楕円の短軸の端点です。
三角形 $ABC$ の内部に点 $P_0$ をとり、$P_{n+1}$ を $P_n$ と辺 $BC$ の中点 $M$ を結ぶ線分の中点とする。
(1) $\overrightarrow{AP_{n+1}}$ を $\overrightarrow{AP_n}$ と $\overrightarrow{AM}$ で表せ。
(2) $\overrightarrow{AP_n}$ を $n$, $\overrightarrow{AP_0}$, $\overrightarrow{AM}$ で表せ。
(3) $n \to \infty$ のとき $P_n$ はどこに収束するか。
(1) $P_{n+1}$ は $P_n$ と $M$ の中点なので:
$$\overrightarrow{AP_{n+1}} = \frac{\overrightarrow{AP_n} + \overrightarrow{AM}}{2} = \frac{1}{2}\overrightarrow{AP_n} + \frac{1}{2}\overrightarrow{AM}$$
(2) 特性方程式 $\vec{x} = \dfrac{1}{2}\vec{x} + \dfrac{1}{2}\overrightarrow{AM}$ より $\dfrac{1}{2}\vec{x} = \dfrac{1}{2}\overrightarrow{AM}$ すなわち $\vec{x} = \overrightarrow{AM}$
$\vec{q}_n = \overrightarrow{AP_n} - \overrightarrow{AM}$ とおくと $\vec{q}_{n+1} = \dfrac{1}{2}\vec{q}_n$ より $\vec{q}_n = \left(\dfrac{1}{2}\right)^n \vec{q}_0$
$$\overrightarrow{AP_n} = \left(\frac{1}{2}\right)^n(\overrightarrow{AP_0} - \overrightarrow{AM}) + \overrightarrow{AM}$$
(3) $n \to \infty$ で $\left(\dfrac{1}{2}\right)^n \to 0$ より:
$$\overrightarrow{AP_n} \to \overrightarrow{AM}$$
すなわち $P_n$ は辺 $BC$ の中点 $M$ に収束します。
漸化式 $\overrightarrow{AP_{n+1}} = \dfrac{1}{2}\overrightarrow{AP_n} + \dfrac{1}{2}\overrightarrow{AM}$ は「$P_n$ から $M$ に向かって距離を半分にする」という操作です。直観的に $P_n$ が $M$ に近づいていくのは明らかですが、漸化式を解くことで収束の速さ($\left(\dfrac{1}{2}\right)^n$ で減衰)まで定量的にわかります。