第8章 図形の性質

2つの円の位置関係
─ 共通接線と交点

2つの円が「どう配置されているか」は、中心間の距離と半径の大小関係だけで決まります。
5つのパターンを整理し、共通接線の本数や長さ、共通弦の性質まで体系的に理解しましょう。

12円の位置関係 ─ 5パターンを距離と半径で決める

平面上に2つの円があるとき、それらがどんな関係にあるかは、 中心間の距離 $d$2つの半径 $r$, $r'$($r \geq r'$)の大小だけで完全に決まります。 まず、この事実がなぜ成り立つのかを考えましょう。

円とは「中心からの距離が一定(=半径)の点の集合」です。 2つの円 $O$, $O'$ の共有点とは、円 $O$ の上にも円 $O'$ の上にもある点のことです。 共有点 $P$ があるとすると、$OP = r$ かつ $O'P = r'$ を満たします。 三角形 $OPO'$ を考えれば、三角形の成立条件(三辺の関係)から共有点の存在が判定できるのです。

💡 ここが本質:2円の位置関係は「三角不等式」で決まる

2つの円の共有点 $P$ が存在するとき、$O$, $P$, $O'$ は三角形を作ります(または一直線上)。 三角形の辺の長さは $OP = r$, $O'P = r'$, $OO' = d$ です。

三角不等式「2辺の差 $\leq$ 第3辺 $\leq$ 2辺の和」を $d$ について書くと:

$$r - r' \leq d \leq r + r'$$

この不等式を満たすとき(等号含む)、共有点が存在します。 等号のときは共有点が1個(接する)、真に不等式が成り立つときは共有点が2個(交わる)です。

5つのパターン

2つの円 $O$(半径 $r$)と $O'$(半径 $r'$, $r \geq r'$)の中心間の距離を $d = OO'$ とします。 $d$ の値によって、以下の5パターンに分かれます。

📐 2円の位置関係の分類($r \geq r'$)

(i) 互いに外部にある:$d > r + r'$  共有点なし

(ii) 外接する:$d = r + r'$  共有点1個(外側で接する)

(iii) 2点で交わる:$r - r' < d < r + r'$  共有点2個

(iv) 内接する:$d = r - r'$  共有点1個(内側で接する)

(v) 一方が他方の内部にある:$d < r - r'$  共有点なし

※ $d = 0$(中心が一致)かつ $r \neq r'$ のとき、2つの円は同心円で交点なし。 $d = 0$ かつ $r = r'$ のとき、2つの円は完全に一致(すべての点が共有点)。
⚠️ 落とし穴:外接と内接の条件式を取り違える

✕ 誤:「内接するのは $d = r + r'$ のとき」

○ 正:内接は $d = r - r'$。外接は $d = r + r'$。

覚え方:外接するとき2つの円は「外側」で触れるので、中心間の距離は半径の「和」。 内接するとき大きい円の中に小さい円がすっぽり入って「内側」で触れるので、距離は半径の「差」。

図をイメージして確認しましょう。外接なら2つの中心の間に接点があり $d = r + r'$。 内接なら中心と接点が同じ側に並び $d = r - r'$。

⚠️ 落とし穴:$r \geq r'$ の仮定を忘れて絶対値なしで計算する

内接の条件は正確には $d = |r - r'|$ です。$r \geq r'$ を仮定しているから $|r - r'| = r - r'$ と書けるのです。

✕ 誤:「半径3の円と半径5の円が内接する条件は $d = 3 - 5 = -2$」→ 距離が負になるのはおかしい!

○ 正:$d = |3 - 5| = 2$。大きい方から小さい方を引く(または絶対値を使う)。

🔬 深掘り:2円の位置関係と連立方程式

2つの円の方程式を連立して解くと、共有点の座標が求まります。 $(x - a)^2 + (y - b)^2 = r^2$ と $(x - a')^2 + (y - b')^2 = r'^2$ を引き算すると、 共有点を含む直線の方程式(根軸と呼ばれます)が得られます。

大学の解析幾何学では、この根軸が2つの円に対する「等しいべき(power)を持つ点の集合」として一般化されます。 3つの円の根軸は1点(根心)で交わるという美しい定理もあります。

2共通接線の本数 ─ なぜパターンごとに異なるのか

1つの直線が2つの円の両方に接しているとき、その直線を共通接線といいます。 共通接線には2種類あります。

  • 共通外接線:2つの円が接線の同じ側にある
  • 共通内接線:2つの円が接線の両側に分かれている
💡 ここが本質:共通接線の本数は「間を通れるか」で決まる

共通外接線は2つの円の「外側」を通る接線で、2つの円が離れていても外接していても交わっていても引けます。 ただし、一方が他方の内部に入ると引けなくなります。

共通内接線は2つの円の「間」を通る接線で、2つの円の間に隙間がないと引けません。 つまり、2つの円が交わっている状態では共通内接線は存在しません。

この「間を通れるかどうか」が、位置関係ごとに共通接線の本数が変わる理由です。

パターンごとの共通接線の本数

位置関係条件共通外接線共通内接線合計
(i) 外部にある$d > r + r'$2本2本4本
(ii) 外接する$d = r + r'$2本1本3本
(iii) 2点で交わる$r - r' < d < r + r'$2本0本2本
(iv) 内接する$d = r - r'$1本0本1本
(v) 内部にある$d < r - r'$0本0本0本
⚠️ 落とし穴:外接するとき「共通内接線は2本」と数え間違える

外接するとき、接点を通る共通内接線は1本だけです。 接点の両側に共通内接線を引こうとしても、接点で2つの円が触れ合っているため、1本に合流してしまいます。

✕ 誤:「外接だから接点の左右に内接線が1本ずつで2本」

○ 正:外接するとき、接点を通る直線が唯一の共通内接線(1本)。 共通外接線2本と合わせて計3本。

▷ 共通接線の本数の導出(外接する場合)

2つの円 $O$, $O'$ が外接し、接点を $T$ とします。$T$ を通る直線 $\ell$ を考えます。

$\ell$ が共通内接線であるためには、$\ell \perp OO'$ でなければなりません。 なぜなら、$OT$ は円 $O$ の接点における半径で $\ell \perp OT$。 同様に $O'T$ は円 $O'$ の接点における半径で $\ell \perp O'T$。 $O$, $T$, $O'$ は一直線上(外接の性質)なので、$OT$ と $O'T$ は同一直線。 したがって $\ell \perp OO'$ となる直線は1本だけです。

共通外接線は、$OO'$ の延長上の外分点を通る接線として考えられ、2本存在します。

したがって合計3本です。

🔬 深掘り:共通接線と相似の中心

共通外接線の2本は、$OO'$ の延長上の1点(外相似の中心)を通ります。 共通内接線の2本は、線分 $OO'$ 上の1点(内相似の中心)を通ります。

外相似の中心は $OO'$ を $r : r'$ に外分する点、内相似の中心は $r : r'$ に内分する点です。 これは射影幾何学の相似変換の中心と呼ばれる概念で、 2つの円を互いに写す拡大・縮小の中心点に対応します。

3共通接線の長さ ─ 直角三角形を見つける

共通接線の長さとは、2つの円との接点間の距離のことです。 この長さを求めるには、「中心と接点を結んで直角三角形を作る」のが基本戦略です。

💡 ここが本質:接線は半径と垂直 → 直角三角形が作れる

円の接線は接点における半径に垂直です。 これを利用すると、2つの中心と2つの接点を結ぶ四角形の中に直角三角形が見えてきます。

共通外接線の場合、片方の中心から他方の接点に向かって垂線を下ろすと、 直角三角形の斜辺が $d$、一辺が $r - r'$(半径の差)となります。

共通内接線の場合は、一辺が $r + r'$(半径の和)となります。

📐 共通接線の長さの公式

2つの円 $O$(半径 $r$), $O'$(半径 $r'$)の中心間の距離を $d$ とするとき:

共通外接線の長さ:

$$\ell_{\text{外}} = \sqrt{d^2 - (r - r')^2}$$

共通内接線の長さ:

$$\ell_{\text{内}} = \sqrt{d^2 - (r + r')^2}$$

※ 共通外接線の長さは2点で交わるとき以上($d \geq r - r'$)に定義される。 共通内接線の長さは互いに外部にあるとき以上($d \geq r + r'$)に定義される。
▷ 共通外接線の長さの導出

共通外接線が円 $O$ と接点 $A$ で、円 $O'$ と接点 $B$ で接しているとします。

$O'$ から直線 $OA$ に垂線 $O'H$ を下ろします。$OA \perp AB$(接線と半径は垂直)かつ $O'B \perp AB$ なので、 四角形 $ABOH'$ は長方形の一部になります。

$O'H \parallel AB$ より $O'H = AB = \ell_{\text{外}}$。 また $OH = OA - HA = r - r'$。

直角三角形 $OHO'$ で三平方の定理より:

$$d^2 = OH^2 + O'H^2 = (r - r')^2 + \ell_{\text{外}}^2$$

$$\therefore \quad \ell_{\text{外}} = \sqrt{d^2 - (r - r')^2}$$

具体例で確認する

円 $O$(半径5)と円 $O'$(半径2)の中心間の距離が $d = 7$ のとき、 2つの円は外接しています($d = 5 + 2 = 7$)。共通外接線の長さを求めましょう。

$$\ell_{\text{外}} = \sqrt{7^2 - (5 - 2)^2} = \sqrt{49 - 9} = \sqrt{40} = 2\sqrt{10}$$

⚠️ 落とし穴:共通外接線で「$(r + r')^2$」、共通内接線で「$(r - r')^2$」と逆に代入する

公式をうろ覚えで使うと、和と差を取り違えやすいです。

✕ 誤:共通外接線の長さ $= \sqrt{d^2 - (r + r')^2}$

○ 正:共通外接線の長さ $= \sqrt{d^2 - (r - r')^2}$

覚え方:共通接線は2つの円の側を通るので、半径の(外側の量)。 共通接線は2つの円のを通るので、半径の(内側を跨ぐ量)。 直角三角形を描いて導出する方が確実です。

🔬 深掘り:ベルトの長さの問題

工学では、2つの滑車にベルトをかけるときの長さを求める問題があります。 ベルトは2つの円(滑車)の共通外接線と、それぞれの弧の部分からなります。

共通外接線の長さの公式はそのまま使えます。 弧の長さは、中心と接点を結ぶ半径が作る角度から求まります。 このように、共通接線の長さは純粋な幾何の問題にとどまらず、 機械設計や物理の場面でも活用されます。

4共通弦 ─ 2円が交わるときの性質

2つの円が異なる2点で交わるとき、その2つの交点を結ぶ線分を共通弦といいます。 また、2つの円の中心を結ぶ直線を中心線といいます。

共通弦と中心線には、重要な性質があります。

💡 ここが本質:中心線は共通弦の垂直二等分線

2つの円が2点 $A$, $B$ で交わるとき、$A$ と $B$ はどちらの円の上にもあります。 したがって、$OA = OB = r$(円 $O$ 上の点)かつ $O'A = O'B = r'$(円 $O'$ 上の点)。

$O$ は $A$, $B$ から等距離にあるので中心線上に、$O'$ も同様に中心線上にあります。 「2点から等距離にある点の集合=垂直二等分線」ですから、 中心線 $OO'$ は線分 $AB$(共通弦)の垂直二等分線です。

共通弦の方程式を求める

2つの円の方程式が与えられたとき、共通弦の方程式は引き算で求められます。

円 $O$:$x^2 + y^2 + Dx + Ey + F = 0$ と 円 $O'$:$x^2 + y^2 + D'x + E'y + F' = 0$ を辺々引くと

$$(D - D')x + (E - E')y + (F - F') = 0$$

これは直線の方程式であり、2つの円の交点を通る直線(共通弦を含む直線)を表します。

▷ なぜ引き算で共通弦が求まるのか

共有点 $P(x_0, y_0)$ は両方の円の方程式を満たします。

つまり $x_0^2 + y_0^2 + Dx_0 + Ey_0 + F = 0$ かつ $x_0^2 + y_0^2 + D'x_0 + E'y_0 + F' = 0$。

引き算すると $(D-D')x_0 + (E-E')y_0 + (F-F') = 0$。

これは共有点 $P$ がこの直線上にあることを意味します。 共有点が2つあるとき、その2点を通る直線は1つだけなので、 この式が共通弦を含む直線の方程式になります。

2つの円が接するとき

外接するとき、接点は中心線上にあり、接点は $OO'$ を $r : r'$ に内分する点です。 内接するとき、接点も中心線上にあり、接点は $OO'$ を $r : r'$ に外分する点(または同じ向きに並ぶ点)です。

⚠️ 落とし穴:「2つの円の方程式を引く」ときに展開を忘れる

円の方程式が $(x-a)^2 + (y-b)^2 = r^2$ の形で与えられた場合、 そのまま引き算しても共通弦の方程式にはなりません。

✕ 誤:$(x-1)^2 + (y-2)^2 = 9$ と $(x-3)^2 + (y+1)^2 = 4$ をそのまま引く

○ 正:まず両方を $x^2 + y^2 + Dx + Ey + F = 0$ の形に展開してから引く。 展開すると $x^2 + y^2 - 2x - 4y - 4 = 0$ と $x^2 + y^2 - 6x + 2y + 6 = 0$。 引き算:$4x - 6y - 10 = 0$、すなわち $2x - 3y - 5 = 0$。

🔬 深掘り:根軸(radical axis)と方べきの定理

2つの円の方程式の差で得られる直線は、2つの円が交わらない場合でも意味を持ちます。 この直線を根軸(radical axis)と呼びます。

根軸上の任意の点 $P$ について、円 $O$ に対するべき $PA \cdot PB$($P$ から円 $O$ への割線の積)と 円 $O'$ に対するべきが等しいという性質があります。 これは8-8で学んだ方べきの定理の一般化です。

3つの円の根軸は1点(根心)で交わり、 これは3つの円に対するべきがすべて等しい点です。

5俯瞰マップ ─ 2つの円の全体像

2つの円に関する問題では、3つの道具が中心的な役割を果たします。

2つの円をつなぐ3つの道具

道具定義いつ使うか
中心線2つの中心 $O$, $O'$ を結ぶ直線接点の位置、対称性の議論
共通弦2つの交点を結ぶ線分2円が交わるとき、方程式の引き算
共通接線2つの円に同時に接する直線接線の長さ、角度の問題

つながりマップ

  • ← 8-7 円の接線:1つの円の接線の性質(接線と半径は垂直、接線の長さが等しい)が、共通接線の長さの計算の基礎。
  • ← 8-8 方べきの定理:2つの円の交点に関する方べきの定理は、共通弦の性質と深く関連。根軸の概念につながる。
  • → 8-10 円周角の定理の応用:2つの円が交わるとき、交点を利用した角度の問題で円周角の定理を活用する。
  • → 8-11 作図問題:共通接線の作図は、2円の位置関係の理解が前提。作図の基本技法と組み合わせて使う。
  • → 数学II 図形と方程式:2つの円の方程式の引き算で共通弦を求める手法は、座標幾何での2円問題の基本。

📋まとめ

  • 2つの円の位置関係は中心間の距離 $d$ と半径 $r$, $r'$ の大小で5パターンに分類される
  • 外接:$d = r + r'$、内接:$d = r - r'$($r \geq r'$)。和が外接、差が内接
  • 共通接線の本数は位置関係で決まる。外部4本 → 外接3本 → 交わる2本 → 内接1本 → 内部0本
  • 共通外接線の長さ $= \sqrt{d^2 - (r-r')^2}$、共通内接線の長さ $= \sqrt{d^2 - (r+r')^2}$。直角三角形から導出
  • 中心線は共通弦の垂直二等分線。共通弦の方程式は2つの円の式の引き算で得られる
  • 2つの円をつなぐ3つの道具:中心線、共通弦、共通接線

確認テスト

Q1. 半径4の円と半径2の円の中心間の距離が3のとき、2つの円の位置関係を答えてください。

▶ クリックして解答を表示$r - r' = 4 - 2 = 2$, $r + r' = 4 + 2 = 6$。$2 < 3 < 6$ なので (iii) 2点で交わる。

Q2. 2つの円が外接するとき、共通接線は何本ですか? そのうち共通内接線は何本ですか?

▶ クリックして解答を表示合計3本。共通外接線2本、共通内接線1本(接点を通る直線)。

Q3. 半径5の円と半径3の円が中心間距離10で離れているとき、共通外接線の長さを求めてください。

▶ クリックして解答を表示$\ell = \sqrt{10^2 - (5-3)^2} = \sqrt{100 - 4} = \sqrt{96} = 4\sqrt{6}$

Q4. 2つの円が2点で交わるとき、中心線と共通弦にはどんな関係がありますか?

▶ クリックして解答を表示中心線は共通弦の垂直二等分線である。2つの円は中心線に関して対称である。

Q5. 2つの円 $x^2 + y^2 = 25$ と $x^2 + y^2 - 6x - 8y + 9 = 0$ の共通弦を含む直線の方程式を求めてください。

▶ クリックして解答を表示$x^2 + y^2 - 25 = 0$ と $x^2 + y^2 - 6x - 8y + 9 = 0$ の引き算で $6x + 8y - 34 = 0$、すなわち $3x + 4y - 17 = 0$。

8入試問題演習

この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。

A 基礎レベル

8-9-1 A 基礎 位置関係 条件式

半径 $r$ の円 $O$ と半径 $2$ の円 $O'$ が外接している。中心間の距離が $7$ であるとき、$r$ の値を求めよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

$r = 5$

解説

方針:外接の条件 $d = r + r'$ を使う。

$7 = r + 2$ より $r = 5$。

$r > 0$ を満たすので適する。

8-9-2 A 基礎 共通接線 長さ

半径 $3$ の円 $O$ と半径 $2$ の円 $O'$ の中心間の距離が $\sqrt{26}$ であるとき、共通外接線の長さを求めよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

$5$

解説

方針:共通外接線の長さの公式 $\ell = \sqrt{d^2 - (r-r')^2}$ を適用する。

$\ell = \sqrt{(\sqrt{26})^2 - (3-2)^2} = \sqrt{26 - 1} = \sqrt{25} = 5$

B 標準レベル

8-9-3 B 標準 位置関係 場合分け

半径 $r$ の円と半径 $3$ の円が異なる2点で交わるとき、中心間の距離が $5$ であるような $r$ の値の範囲を求めよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

$2 < r < 8$

解説

方針:2点で交わる条件 $|r - r'| < d < r + r'$ を使う。

$|r - 3| < 5 < r + 3$ を解く。

$r + 3 > 5$ より $r > 2$。

$|r - 3| < 5$ より $-5 < r - 3 < 5$、すなわち $-2 < r < 8$。$r > 0$ と合わせて $0 < r < 8$。

両方を満たす範囲は $2 < r < 8$。

採点ポイント
  • 2点で交わる条件を正しく立式(3点)
  • $|r - 3| < 5$ の解が正しい(3点)
  • $r + 3 > 5$ との共通部分を正しく求める(2点)
  • $r > 0$ の条件の確認(2点)

C 発展レベル

8-9-4 C 発展 共通接線 証明

半径 $r$, $r'$ の2つの円 $O$, $O'$ が点 $C$ で外接している。この2円の共通外接線の接点を $A$, $B$ とするとき、次のことを証明せよ。

(1) $AC \perp BC$

(2) $AB = 2\sqrt{rr'}$

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

(1), (2) ともに以下の解説参照。

解説

(1) の証明:

$A$ は円 $O$ 上の点で $OA = r$, $C$ も円 $O$ 上の点で $OC = r$。 $B$ は円 $O'$ 上の点で $O'B = r'$, $C$ も円 $O'$ 上の点で $O'C = r'$。

$OA \perp AB$(接線と半径は垂直)より $\angle OAB = 90°$。

同様に $O'B \perp AB$ より $\angle O'BA = 90°$。

$OC + O'C = r + r' = OO'$(外接)なので $O$, $C$, $O'$ は一直線上。

ここで直線 $AB$ 上の点 $M$($AB$ と $OO'$ の交点)を考えると、 $MA$ は円 $O$ の接線の長さ、$MC$ を含む割線に対して方べきの定理が使えます。

別解として、半円の弧に対する円周角は $90°$ であることを利用します。 $OC$ は円 $O$ の半径で、直径 $OC$ の延長を考えると、$\angle OAC$ に関連する角を追跡できます。

$\angle ACB$ について:$\angle OAC = \angle OCA$($OA = OC$ の二等辺三角形)、 $\angle O'BC = \angle O'CB$($O'B = O'C$ の二等辺三角形)。 $\angle OAC + \angle OCA + \angle AOC = 180°$ より $\angle OAC = \frac{180° - \angle AOC}{2}$。 同様に $\angle O'BC = \frac{180° - \angle BO'C}{2}$。

$\angle ACB = \angle OCA + \angle O'CB = \angle OAC + \angle O'BC$。 一方 $\angle OAB = 90°$ なので $\angle OAC + \angle CAB = 90°$。 同様に $\angle O'BA = 90°$ なので $\angle O'BC + \angle CBA = 90°$。

三角形 $ABC$ の内角の和より $\angle CAB + \angle CBA + \angle ACB = 180°$。 $(90° - \angle OAC) + (90° - \angle O'BC) + \angle ACB = 180°$ より $\angle ACB = \angle OAC + \angle O'BC$。 上の2式から $\angle ACB = \angle ACB$(恒等式)なので、別の方法で示します。

直接的な証明:$\angle CAB + \angle CBA = (90° - \angle OAC) + (90° - \angle O'BC)$。 $\angle OAC + \angle O'BC = \angle ACB$ を示すために、 $\angle AOC + \angle BO'C = 180°$($O$, $C$, $O'$ 一直線上で同じ側に $A$, $B$)を使います。 $\angle OAC = 90° - \frac{\angle AOC}{2}$, $\angle O'BC = 90° - \frac{\angle BO'C}{2}$。 $\angle OAC + \angle O'BC = 180° - \frac{\angle AOC + \angle BO'C}{2}$。 ここで $\angle AOC + \angle BO'C$ の値は一般に $180°$ とはならないので、内角の和から: $\angle ACB = 180° - \angle CAB - \angle CBA = 180° - (90° - \angle OAC) - (90° - \angle O'BC) = \angle OAC + \angle O'BC$。 したがって $\angle ACB = \angle OAC + \angle O'BC = (90° - \frac{\angle AOC}{2}) + (90° - \frac{\angle BO'C}{2}) = 180° - \frac{\angle AOC + \angle BO'C}{2}$。 $\angle AOC + \angle BO'C = 360° - 2 \angle ACB$ ... これは循環的なので、以下の直接法を使います。

直接法(接線の長さの利用): 共通外接線と $AB$ の交点を $M$ とします。$M$ から円 $O$ に引いた2本の接線の長さは等しいので $MA = MC$。 同様に $MB = MC$。したがって $MA = MB = MC$。 つまり $M$ は $AC$, $BC$ の中点から等距離にあり、$M$ は線分 $AB$ 上にあって $MC$ の長さは $MA = MB$ に等しい。 3点 $A$, $C$, $B$ は $M$ を中心とする円の上にあり、$AB$ はその直径。 直径に対する円周角より $\angle ACB = 90°$。

(2) の証明:

$d = OO' = r + r'$(外接条件)。共通外接線の長さの公式より

$AB = \sqrt{d^2 - (r - r')^2} = \sqrt{(r+r')^2 - (r-r')^2}$

$= \sqrt{4rr'} = 2\sqrt{rr'}$

採点ポイント
  • (1) $MA = MC$, $MB = MC$ の導出(3点)
  • (1) 直径に対する円周角で $90°$ を示す(3点)
  • (2) 共通外接線の長さの公式の適用(2点)
  • (2) $(r+r')^2 - (r-r')^2 = 4rr'$ の計算(2点)