三角形には5つの「中心」があります。前回学んだ外心・内心に続いて、この記事では重心・垂心・傍心を扱います。
それぞれの中心が「なぜ1点で交わるのか」を原理から理解し、5つの中心の関係を俯瞰しましょう。
三角形の各頂点と、その対辺の中点を結んだ線分を中線(メディアン)といいます。 $\triangle ABC$ には3本の中線がありますが、驚くべきことに、この3本は必ず1点で交わります。 その交点を重心($G$)といいます。
しかも、重心は各中線を頂点側から 2:1 に内分します。 なぜ「2:1」という特別な比が現れるのでしょうか。これを中点連結定理を使って証明しましょう。
$\triangle ABC$ において、辺 $BC$, $CA$, $AB$ の中点をそれぞれ $L$, $M$, $N$ とします。
Step 1:まず、2本の中線 $BM$ と $CN$ の交点を $G$ とします。
$M$, $N$ はそれぞれ辺 $CA$, $AB$ の中点なので、中点連結定理により $MN \parallel BC$ かつ $MN = \dfrac{1}{2}BC$ です。
Step 2:$\triangle GMN$ と $\triangle GBC$ に注目すると、$MN \parallel BC$ なので この2つの三角形は相似で、相似比は $MN : BC = 1 : 2$ です。
よって $BG : GM = CG : GN = 2 : 1$ となります。
Step 3:同様に、2本の中線 $BM$ と $AL$ の交点を $G'$ とすると、 辺 $LM$ と辺 $AB$ に中点連結定理を適用し、$BG' : G'M = 2 : 1$ が得られます。
Step 4:$G$ も $G'$ も中線 $BM$ を $B$ 側から $2:1$ に内分する点なので、 $G$ と $G'$ は一致します。
したがって、3本の中線 $AL$, $BM$, $CN$ はすべて1点 $G$ で交わり、 $G$ は各中線を頂点側から $2:1$ に内分します。 $\blacksquare$
「重心」という名前は物理に由来します。もし三角形の板を一様な材質で作ったら、 その板を1点で支えてバランスをとれる点が重心です。
なぜ $2:1$ なのか、直感的に理解しましょう。中線 $AL$($A$ と辺 $BC$ の中点 $L$ を結ぶ)を考えます。 点 $L$ は辺 $BC$ の中点なので、$L$ 側には $B$ と $C$ の2頂点ぶんの「重さ」が集まっています。 一方、$A$ 側には $A$ の1頂点ぶんだけです。
したがって、バランスをとる点(重心)は $A$ 側に寄るのではなく、 $L$(2頂点ぶん)に近い側に寄るのです。 重さの比が $A : L = 1 : 2$ なので、支点は $A$ から $\dfrac{2}{3}$、$L$ から $\dfrac{1}{3}$ の位置、 つまり $AG : GL = 2 : 1$ となります。
$\triangle ABC$ の3本の中線は1点(重心 $G$)で交わる。
重心は各中線を頂点側から $2:1$ に内分する。
すなわち、辺 $BC$ の中点を $L$ とすると:
$$AG : GL = 2 : 1$$✕ 誤:重心は中線を $1:2$ に内分する(頂点側が1)
○ 正:重心は中線を頂点側から $2:1$ に内分する。 つまり「頂点に近い側」が長く、「対辺の中点に近い側」が短い。
覚え方:頂点から出発して重心に至る距離は中線全体の $\dfrac{2}{3}$、 重心から対辺の中点までは $\dfrac{1}{3}$ です。 「重心は頂点から $\dfrac{2}{3}$ の位置」と覚えると間違えにくいでしょう。
重心には「面積を等分する」という重要な性質もあります。 重心 $G$ と3頂点を結ぶと、$\triangle ABC$ は $\triangle GBC$, $\triangle GCA$, $\triangle GAB$ の3つに分割されます。 この3つの三角形の面積はすべて等しく、$\triangle ABC$ の面積の $\dfrac{1}{3}$ になります。
重心 $G$ が中線 $AL$ 上にあり $AG : GL = 2:1$ なので、$\triangle ABL$ と $\triangle ACL$ のそれぞれについて、 $G$ が底辺($AL$)を $2:1$ に分けます。
まず、$L$ は $BC$ の中点なので $\triangle ABL = \triangle ACL = \dfrac{1}{2}\triangle ABC$。 次に、$\triangle GBL$ は $\triangle ABL$ の底辺 $AL$ のうち $GL = \dfrac{1}{3}AL$ を底辺とみなせるので、 $\triangle GBL = \dfrac{1}{3}\triangle ABL = \dfrac{1}{6}\triangle ABC$。同様に $\triangle GCL = \dfrac{1}{6}\triangle ABC$。
よって $\triangle GBC = \triangle GBL + \triangle GCL = \dfrac{1}{3}\triangle ABC$。 他の2つも同様に $\dfrac{1}{3}\triangle ABC$ となります。
大学数学では、三角形の3頂点に「重み」をつけて点を表す重心座標(バリセントリック座標)が登場します。 三角形の各頂点 $A$, $B$, $C$ に重み $\alpha$, $\beta$, $\gamma$ を割り当てたとき、 重心座標 $(\alpha : \beta : \gamma)$ で表される点は
$$P = \frac{\alpha \cdot A + \beta \cdot B + \gamma \cdot C}{\alpha + \beta + \gamma}$$
重心は $(\alpha, \beta, \gamma) = (1, 1, 1)$、つまり3頂点に等しい重みを割り当てた点です。 内心は $(a, b, c)$(辺の長さが重み)、外心はさらに複雑な重みになります。 この座標系はコンピュータグラフィックスでも広く使われています。
座標平面上で $\triangle ABC$ の3頂点が $A(x_1, y_1)$, $B(x_2, y_2)$, $C(x_3, y_3)$ のとき、 重心 $G$ の座標は非常にシンプルな公式で求まります。
$\triangle ABC$ の頂点が $A(x_1, y_1)$, $B(x_2, y_2)$, $C(x_3, y_3)$ のとき、重心 $G$ の座標は
$$G\left(\frac{x_1 + x_2 + x_3}{3}, \, \frac{y_1 + y_2 + y_3}{3}\right)$$辺 $BC$ の中点 $L$ の座標は $L\left(\dfrac{x_2 + x_3}{2}, \, \dfrac{y_2 + y_3}{2}\right)$ です。
重心 $G$ は中線 $AL$ を $A$ 側から $2:1$ に内分する点なので、内分の公式より
$$G_x = \frac{1 \cdot x_1 + 2 \cdot \dfrac{x_2 + x_3}{2}}{1 + 2} = \frac{x_1 + x_2 + x_3}{3}$$
$y$ 座標も同様に $G_y = \dfrac{y_1 + y_2 + y_3}{3}$ です。 $\blacksquare$
重心は $AL$ を $2:1$ に内分するので、内分の公式で $A$ 側の比が $2$、$L$ 側の比が $1$ です。
✕ 誤:$G_x = \dfrac{2 \cdot x_1 + 1 \cdot \dfrac{x_2+x_3}{2}}{3}$ ($A$ に重み $2$ をかけてしまう)
○ 正:内分の公式 $\dfrac{nA + mL}{m+n}$($m:n$ に内分するとき)を適用。 $AG:GL = 2:1$ なので $m = 2$, $n = 1$。 $G_x = \dfrac{1 \cdot x_1 + 2 \cdot L_x}{3}$ が正しい。
内分点の公式は「近い方に大きい重み」がつくことに注意しましょう。 $G$ は $L$ に近いので、$L$ の座標に大きい重み($2$)がかかります。
$A(1, 5)$, $B(4, -1)$, $C(7, 2)$ のとき、重心 $G$ の座標を求めましょう。
公式に代入するだけです:
$$G\left(\frac{1+4+7}{3}, \, \frac{5+(-1)+2}{3}\right) = G(4, \, 2)$$このように、重心の座標計算は非常に簡単です。 検算として、辺 $BC$ の中点 $L = \left(\dfrac{4+7}{2}, \dfrac{-1+2}{2}\right) = (5.5, \, 0.5)$ を求め、 $G$ が $AL$ を $2:1$ に内分するか確認してみましょう。 $\dfrac{1 \times 1 + 2 \times 5.5}{3} = 4$, $\dfrac{1 \times 5 + 2 \times 0.5}{3} = 2$。確かに一致します。
重心と外心はどちらも「三角形の中心」ですが、まったく異なる点です。
✕ 誤:重心は3頂点から等距離の点(それは外心の性質)
○ 正:重心は3本の中線の交点で、各中線を $2:1$ に内分する点。 外心は3辺の垂直二等分線の交点で、3頂点から等距離の点(外接円の中心)。
一般の三角形では、重心と外心は異なる位置にあります。 ただし正三角形に限り、重心・外心・内心・垂心はすべて一致します。
数学Bで学ぶベクトルを使うと、重心の位置ベクトルは次のように書けます:
$$\vec{OG} = \frac{\vec{OA} + \vec{OB} + \vec{OC}}{3}$$
これは「3つの位置ベクトルの算術平均」です。 大学の線形代数では、$n$ 個の点の重心(平均点)を $\dfrac{1}{n}\sum_{i=1}^n \vec{OP_i}$ と一般化します。 高校の「3頂点の平均」はその $n=3$ の特殊な場合です。
$\triangle ABC$ の各頂点から対辺(またはその延長)に下ろした垂線が1点で交わることは、 直感的にはそれほど自明ではありません。 この交点を垂心($H$)といいます。
なぜ3本の垂線が1点で交わるのでしょうか。実は、その証明には「外心」が使えます。 一見無関係に見える垂心と外心が、巧みにつながっているのです。
垂心が1点で交わることを直接証明するのは難しそうに見えますが、 次のアイデアで「外心の問題」に変換できます。
各頂点を通り、対辺に平行な直線を引いて、新しい三角形 $\triangle PQR$ を作ります。 すると、$\triangle ABC$ の頂点 $A$ は辺 $QR$ の中点になり、 $\triangle ABC$ における $A$ からの垂線 $AD$ は辺 $QR$ の垂直二等分線になります。
つまり、$\triangle ABC$ の3本の垂線は $\triangle PQR$ の3辺の垂直二等分線にほかならず、 これらは $\triangle PQR$ の外心で1点に交わります。
$\triangle ABC$ の頂点 $A$, $B$, $C$ を通り、それぞれの対辺に平行な直線を引き、 その交点で作られる三角形を $\triangle PQR$ とします($A$ が $QR$ 上、$B$ が $RP$ 上、$C$ が $PQ$ 上)。
Step 1:四角形 $ABCQ$ は $BC \parallel AQ$, $AB \parallel QC$ より平行四辺形なので $AQ = BC$。
同様に、四角形 $ARBC$ も平行四辺形なので $AR = BC$。
よって $AQ = AR$、すなわち $A$ は辺 $QR$ の中点です。
Step 2:$BC \parallel QR$ かつ $AD \perp BC$ なので $AD \perp QR$。
$A$ は $QR$ の中点で、$AD \perp QR$ なので、$AD$ は辺 $QR$ の垂直二等分線です。
Step 3:同様に $BE$ は辺 $RP$ の、$CF$ は辺 $PQ$ の垂直二等分線です。
Step 4:$\triangle PQR$ の3辺の垂直二等分線は $\triangle PQR$ の外心で1点に交わるので、 $AD$, $BE$, $CF$ は1点で交わります。 $\blacksquare$
垂心の位置は三角形の形状によって変わります。
直角三角形の場合、直角の頂点から対辺(斜辺)への垂線は高さですが、 他の2頂点からの垂線はそれぞれ直角を挟む辺そのものです。 3本の「垂線」はすべて直角の頂点を通るので、垂心は直角の頂点に一致します。
✕ 誤:垂心は常に三角形の内部にある(それは内心の性質)
○ 正:垂心は鋭角三角形では内部、直角三角形では直角の頂点、 鈍角三角形では外部にある。
五心のうち、常に三角形の内部にあるのは内心と重心だけです。 外心と垂心は三角形の外部に出ることがあります。
実は、垂心 $H$、重心 $G$、外心 $O$ の3点はつねに一直線上にあり、 しかも $G$ は $OH$ を $1:2$ に内分します。 すなわち $OG : GH = 1 : 2$ です。 この直線をオイラー線といいます(正三角形を除く)。
レオンハルト・オイラー(1707--1783)は、$\triangle ABC$ の外心 $O$、重心 $G$、垂心 $H$ が つねに一直線上にあり、$OG : GH = 1 : 2$ であることを発見しました。
さらに、九点円(三角形の各辺の中点、各頂点から対辺に下ろした垂線の足、 各頂点と垂心の中点の合計9点を通る円)の中心 $N$ もこのオイラー線上にあり、 $N$ は $OH$ の中点です。
たった3つの「中心」から、幾何学の深い構造が見えてくるのは面白いところです。
五心の最後は傍心です。 傍心は他の4つの中心と比べるとやや特殊で、1つの三角形に対して3つ存在します。
$\triangle ABC$ の頂点 $A$ に対する傍心 $J_A$ は、次の3本の直線の交点です:
なぜこの3本が1点で交わるのか、内心の証明と同じ考え方で示せます。
$\angle B$ の外角の二等分線と $\angle C$ の外角の二等分線の交点を $J$ とします。
$J$ から直線 $BC$, 直線 $CA$, 直線 $AB$ に下ろした垂線の足をそれぞれ $D$, $E$, $F$ とします。
Step 1:$J$ は $\angle B$ の外角の二等分線上にあるので、$JD = JF$。
Step 2:$J$ は $\angle C$ の外角の二等分線上にあるので、$JD = JE$。
Step 3:Step 1, 2 より $JE = JF$。 よって $J$ は辺 $CA$ と辺 $AB$(の延長)から等距離にあるので、 $J$ は $\angle A$ の二等分線上にもあります。
したがって、3本の直線は1点 $J$ で交わります。 $\blacksquare$
傍心 $J_A$ から3辺(またはその延長)への距離がすべて等しいので、 $J_A$ を中心とする円が描けます。この円を傍接円(ぼうせつえん)といいます。
内接円は三角形の内部で3辺に接しますが、傍接円は1辺に内側から接し、 残り2辺の延長に外側から接するのが特徴です。
内心が「3つの内角の二等分線の交点」だったのに対し、 傍心は「1つの内角の二等分線 + 2つの外角の二等分線の交点」です。 内心との対比で覚えるとわかりやすいでしょう。
$\triangle ABC$ の面積を $S$、3辺の長さを $a = BC$, $b = CA$, $c = AB$、 半周長を $s = \dfrac{a+b+c}{2}$ とすると、 頂点 $A$ に対する傍接円の半径 $r_A$ は次の公式で求められます:
$$r_A = \frac{S}{s - a}$$ちなみに、内接円の半径 $r$ は $r = \dfrac{S}{s}$ でした。 分母が $s$ から $s-a$ に変わっただけで、形がよく似ていることに注目してください。
✕ 誤:「三角形の傍心」は1つ(他の4つの中心と同じように)
○ 正:傍心は3つある。 どの頂点の内角の二等分線を使うかによって、$J_A$, $J_B$, $J_C$ の3つが存在する。
重心・外心・内心・垂心はそれぞれ1つですが、 傍心だけは3つあります。これは傍心が「1つの内角 + 2つの外角」の組み合わせで定まるためです。
$\triangle ABC$ の内接円の半径を $r$、3つの傍接円の半径を $r_A$, $r_B$, $r_C$ とすると、 次の美しい関係が成り立ちます:
$$\frac{1}{r} = \frac{1}{r_A} + \frac{1}{r_B} + \frac{1}{r_C}$$
この等式は $r = \dfrac{S}{s}$, $r_A = \dfrac{S}{s-a}$, $r_B = \dfrac{S}{s-b}$, $r_C = \dfrac{S}{s-c}$ と $(s-a) + (s-b) + (s-c) = s$ から導けます。 4つの円(内接円と3つの傍接円)の半径が調和級数的な関係で結ばれているのは、幾何学の美しさの一例です。
ここまでに学んだ五心(重心・外心・内心・垂心・傍心)を一覧表で整理しましょう。
| 名称 | 定義(何の交点か) | 個数 | 位置 | 重要な性質 |
|---|---|---|---|---|
| 重心 $G$ | 3本の中線の交点 | 1 | 常に内部 | 中線を $2:1$ に内分。座標は3頂点の平均 |
| 外心 $O$ | 3辺の垂直二等分線の交点 | 1 | 鋭角:内部 直角:斜辺の中点 鈍角:外部 |
3頂点から等距離。外接円の中心 |
| 内心 $I$ | 3つの内角の二等分線の交点 | 1 | 常に内部 | 3辺から等距離。内接円の中心 |
| 垂心 $H$ | 各頂点からの垂線の交点 | 1 | 鋭角:内部 直角:直角の頂点 鈍角:外部 |
外心を利用して存在を証明 |
| 傍心 $J$ | 1つの内角 + 2つの外角の二等分線の交点 | 3 | 常に外部 | 傍接円の中心。$r_A = \dfrac{S}{s-a}$ |
特に混同しやすいのは次の2つのペアです:
✕ 混同例1:「外心 = 3頂点から対辺への垂線の交点」(それは垂心)
○ 正:外心は「3辺の垂直二等分線の交点」、垂心は「3頂点からの垂線の交点」
✕ 混同例2:「内心 = 3本の中線の交点」(それは重心)
○ 正:内心は「3つの角の二等分線の交点」、重心は「3本の中線の交点」
「垂直二等分線」と「垂線」、「角の二等分線」と「中線」は似て非なるものです。 どの線の交点なのかを正確に覚えましょう。
Q1. 三角形の重心は、各中線を頂点側からどのような比に内分しますか?
Q2. $A(2, 7)$, $B(-1, 1)$, $C(5, 4)$ を頂点とする三角形の重心の座標を求めてください。
Q3. 垂心が三角形の外部に位置するのは、三角形がどのような形のときですか?
Q4. 傍心は1つの三角形に対していくつ存在しますか? また、傍心を中心とする円を何といいますか?
Q5. 外心 $O$、重心 $G$、垂心 $H$ が一直線上に並ぶとき、その直線を何といいますか? また、$OG:GH$ の比は?
この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。
$\triangle ABC$ の頂点が $A(3, 6)$, $B(-3, 0)$, $C(6, -3)$ であるとき、重心 $G$ の座標と、 中線 $AL$($L$ は辺 $BC$ の中点)の長さを求めよ。
$G(2, 1)$、$AL = \dfrac{3\sqrt{10}}{2}$
方針:重心の座標公式を適用し、中線の長さは2点間の距離で求める。
$G\left(\dfrac{3+(-3)+6}{3}, \dfrac{6+0+(-3)}{3}\right) = G(2, 1)$
$L = \left(\dfrac{-3+6}{2}, \dfrac{0+(-3)}{2}\right) = \left(\dfrac{3}{2}, -\dfrac{3}{2}\right)$
$AL = \sqrt{\left(3-\dfrac{3}{2}\right)^2 + \left(6-\left(-\dfrac{3}{2}\right)\right)^2} = \sqrt{\dfrac{9}{4} + \dfrac{225}{4}} = \sqrt{\dfrac{234}{4}} = \dfrac{3\sqrt{26}}{2}$
(検算:$AG = \dfrac{2}{3}AL = \sqrt{(3-2)^2+(6-1)^2} = \sqrt{26}$。$AL = \dfrac{3}{2}\sqrt{26}$。✓)
$\triangle ABC$ の辺 $BC$, $CA$, $AB$ の中点をそれぞれ $L$, $M$, $N$ とし、重心を $G$ とする。
(1) $\triangle GBC$ の面積は $\triangle ABC$ の面積の何倍か。
(2) $\triangle LMN$ の面積は $\triangle ABC$ の面積の何倍か。
(1) $\dfrac{1}{3}$ 倍 (2) $\dfrac{1}{4}$ 倍
(1) の方針:重心は三角形を面積の等しい3つの三角形に分割する性質を利用。
$\triangle GBC = \triangle GCA = \triangle GAB = \dfrac{1}{3}\triangle ABC$
(2) の方針:中点連結定理により $\triangle LMN \sim \triangle ABC$ で相似比 $1:2$。
面積比は相似比の2乗なので、$\triangle LMN : \triangle ABC = 1^2 : 2^2 = 1 : 4$
よって $\triangle LMN = \dfrac{1}{4}\triangle ABC$。
$\triangle ABC$ が直角三角形($\angle C = 90^\circ$)のとき、垂心 $H$ が頂点 $C$ に一致することを説明せよ。
垂心は頂点 $C$ と一致する。
方針:各頂点から対辺への垂線が頂点 $C$ を通ることを示す。
$\angle C = 90^\circ$ なので、辺 $CA \perp$ 辺 $CB$ です。
頂点 $B$ から辺 $CA$ への垂線は辺 $CB$($CB \perp CA$)。同様に、頂点 $A$ から辺 $CB$ への垂線は辺 $CA$。
辺 $CA$ と辺 $CB$ はどちらも頂点 $C$ を通るので、これら2本の「垂線」は $C$ で交わる。
さらに、頂点 $C$ から辺 $AB$ への垂線も $C$ を通る($C$ 自身から出発する垂線)。
よって、3本の垂線はすべて $C$ を通り、垂心 $H = C$。 $\blacksquare$
$\triangle ABC$ の重心 $G$ と外心 $O$ が一致するとき、$\triangle ABC$ は正三角形であることを証明せよ。
$\triangle ABC$ は正三角形である。
方針:$G = O$ の仮定から $AB = BC = CA$ を導く。
辺 $BC$ の中点を $L$ とする。
外心 $O$ は辺 $BC$ の垂直二等分線上にあるので、$O$ と $L$ を結ぶ線分 $OL$ は $BC$ に垂直。
重心 $G$ は中線 $AL$ 上にある。$G = O$ なので、$G$ は $AL$ 上にあり、かつ $GL \perp BC$ である。
$GL$ は中線 $AL$ の一部なので、$AL \perp BC$。
つまり、中線 $AL$ は辺 $BC$ に垂直。$L$ は $BC$ の中点なので、$AL$ は辺 $BC$ の垂直二等分線である。
よって $AB = AC$。
同様に、辺 $CA$ の中点に関して $BC = BA$、辺 $AB$ の中点に関して $CA = CB$ が得られる。
したがって $AB = BC = CA$ となり、$\triangle ABC$ は正三角形。 $\blacksquare$