三角比は、角度と辺の長さを結びつける道具です。
建物の高さの測量から天体までの距離の計算まで、「直接測れないものを計算で求める」力を持つこの概念を、原理から理解しましょう。
遠くにある木の高さを、木に登らずに求めることはできるでしょうか? 答えは「できる」です。そのために必要なのが三角比です。
三角比のアイデアはとてもシンプルです。 直角三角形を描いたとき、鋭角の大きさが決まれば、辺の比は一通りに決まる。 この事実を利用して、角度の情報から辺の長さ(つまり距離や高さ)を計算するのが三角比です。
なぜ「角度が決まれば辺の比が決まる」と言えるのでしょうか? それは中学校で学んだ相似の性質から導かれます。
直角三角形で、1つの鋭角が $\theta$ であるものを考えましょう。 大きさの異なる直角三角形であっても、$\theta$ が同じなら2つの三角形は相似です (直角 + $\theta$ で2角が一致するため)。 相似な三角形では対応する辺の比がすべて等しいので、 辺の比は三角形の大きさによらず、角度 $\theta$ だけで決まるのです。
三角比は「直角三角形の辺の比」として定義されますが、比の値が三角形の大きさによらないことは自明ではありません。
その根拠は相似です。直角と鋭角 $\theta$ が共通なら、どんなサイズの直角三角形でも相似になり、辺の比は等しくなります。
だからこそ、辺の比を角度 $\theta$ の「関数」として定義できるのです。 三角比とは、「角度 → 辺の比」の対応関係のことです。
✕ 誤:「辺が3, 4, 5の直角三角形で $\sin\theta = \dfrac{3}{5}$ とわかったけど、辺が6, 8, 10の三角形では別の値になるのでは?」
○ 正:3:4:5 と 6:8:10 は相似(比が同じ)。$\sin\theta = \dfrac{6}{10} = \dfrac{3}{5}$ で値は同じです。
三角比の値は辺の長さそのものではなく「比」なので、三角形の大きさを変えても変わりません。これが三角比の強みです。
高校数学Iでは三角比を「直角三角形の辺の比」として学びますが、数学IIではこれを三角関数に拡張します。 角度の範囲を $0^\circ$ ~ $180^\circ$、さらには全ての実数に広げ、単位円上の座標として定義し直すのです。
大学ではさらに、三角関数を冪級数(テイラー展開)で定義することもあります: $\sin x = x - \dfrac{x^3}{3!} + \dfrac{x^5}{5!} - \cdots$ 。 直角三角形の辺の比という素朴な定義が、解析学の中心概念へと発展していきます。
直角三角形の辺の比は、どの2辺を選ぶかによって3種類あります。 それぞれに名前をつけたものが $\sin$(サイン)、$\cos$(コサイン)、$\tan$(タンジェント) です。
まず、辺の名前を確認しましょう。$\angle C = 90^\circ$ の直角三角形 ABC で、鋭角 $\angle A = \theta$ に注目するとき:
$$\sin\theta = \frac{\text{対辺}}{\text{斜辺}} = \frac{BC}{AB}$$
$$\cos\theta = \frac{\text{隣辺}}{\text{斜辺}} = \frac{AC}{AB}$$
$$\tan\theta = \frac{\text{対辺}}{\text{隣辺}} = \frac{BC}{AC}$$
3つの定義を覚えるとき、分母が何かに注目すると整理しやすくなります。
$\sin\theta$, $\cos\theta$ → 分母は斜辺。斜辺は直角三角形で最も長い辺なので、$\sin\theta \leq 1$, $\cos\theta \leq 1$ が保証されます。
$\tan\theta$ → 分母は隣辺。斜辺ではないので、$\tan\theta$ は $1$ を超えることがあります(対辺 > 隣辺のとき)。
また、$\tan\theta = \dfrac{\sin\theta}{\cos\theta}$ という関係も、定義から直接確認できます: $\dfrac{\sin\theta}{\cos\theta} = \dfrac{BC/AB}{AC/AB} = \dfrac{BC}{AC} = \tan\theta$
同じ直角三角形でも、注目する角が変わると「対辺」と「隣辺」が入れ替わります。 $\angle A = \theta$ のとき対辺だった BC は、$\angle B$ に注目すれば隣辺になります。
たとえば、$\angle C = 90^\circ$ で $BC = 3$, $AC = 4$, $AB = 5$ の直角三角形では:
$\sin A = \cos B$, $\cos A = \sin B$ となっていることに気づいたでしょうか? これは偶然ではなく、$A + B = 90^\circ$ の関係から来ています(余角の関係。4-2で詳しく扱います)。
$\angle C = 90^\circ$, $BC = 5$, $AC = 12$, $AB = 13$ の三角形で「$\sin A$ を求めよ」と聞かれたとき:
✕ 誤:$\sin A = \dfrac{12}{13}$(AC を対辺だと思ってしまう)
○ 正:$\angle A$ の対辺は、$A$ の「向かい側」にある辺 BC。よって $\sin A = \dfrac{BC}{AB} = \dfrac{5}{13}$
対辺・隣辺は「注目する角から見て」決まります。必ず「どの角の三角比か」を確認してから辺を選びましょう。
✕ 誤:$\sin 30^\circ = \sin \times 30^\circ$($\sin$ と $30^\circ$ の掛け算)
○ 正:$\sin$ は関数の名前です。$\sin 30^\circ$ は「$30^\circ$ のサイン」と読み、「$30^\circ$ を $\sin$ という関数に入れたときの出力(値)」を表します。
$f(x)$ の $f$ と同じで、$\sin$ 単体では意味を持ちません。必ず角度とセットで使います。
$0 < \sin\theta < 1$, $\quad 0 < \cos\theta < 1$, $\quad \tan\theta > 0$
三角比の定義がわかったところで、具体的な角度に対する値を求めてみましょう。 $30^\circ$, $45^\circ$, $60^\circ$ は三角比の値が綺麗な数で表せる特別な角度で、 有名角と呼ばれます。これらの値は、入試で即座に使えるようにしておく必要があります。
$45^\circ$ の三角比は、直角二等辺三角形から求まります。 直角をはさむ2辺の長さがともに $1$ の直角二等辺三角形を考えると、 三平方の定理から斜辺は $\sqrt{1^2 + 1^2} = \sqrt{2}$ です。
$\theta = 45^\circ$ のとき、対辺 $= 1$, 隣辺 $= 1$, 斜辺 $= \sqrt{2}$ なので:
$\sin 45^\circ = \dfrac{1}{\sqrt{2}} = \dfrac{\sqrt{2}}{2}$, $\quad \cos 45^\circ = \dfrac{1}{\sqrt{2}} = \dfrac{\sqrt{2}}{2}$, $\quad \tan 45^\circ = \dfrac{1}{1} = 1$
$30^\circ$ と $60^\circ$ の三角比は、正三角形を半分にした直角三角形から求まります。 一辺 $2$ の正三角形を頂角から底辺に垂線を下ろして二等分すると、 辺の比が $1 : 2 : \sqrt{3}$(短い辺 : 斜辺 : もう一辺)の直角三角形ができます。
$30^\circ$ に注目すると、対辺 $= 1$, 隣辺 $= \sqrt{3}$, 斜辺 $= 2$ なので:
$\sin 30^\circ = \dfrac{1}{2}$, $\quad \cos 30^\circ = \dfrac{\sqrt{3}}{2}$, $\quad \tan 30^\circ = \dfrac{1}{\sqrt{3}} = \dfrac{\sqrt{3}}{3}$
$60^\circ$ に注目すると、対辺 $= \sqrt{3}$, 隣辺 $= 1$, 斜辺 $= 2$ なので:
$\sin 60^\circ = \dfrac{\sqrt{3}}{2}$, $\quad \cos 60^\circ = \dfrac{1}{2}$, $\quad \tan 60^\circ = \dfrac{\sqrt{3}}{1} = \sqrt{3}$
Step 1:一辺の長さが $2$ の正三角形 ABC を考えます。正三角形の各内角は $60^\circ$ です。
Step 2:頂点 A から辺 BC の中点 M に垂線を下ろします。正三角形は線対称なので、AM $\perp$ BC かつ $BM = MC = 1$ です。
Step 3:直角三角形 ABM で、$AB = 2$, $BM = 1$。三平方の定理より $AM = \sqrt{4 - 1} = \sqrt{3}$。
Step 4:$\angle ABM = 60^\circ$, $\angle BAM = 30^\circ$, $\angle AMB = 90^\circ$。辺の比は $BM : AB : AM = 1 : 2 : \sqrt{3}$。
この $1 : 2 : \sqrt{3}$ の比が、$30^\circ$ と $60^\circ$ の三角比の根拠です。
| $\theta$ | $\sin\theta$ | $\cos\theta$ | $\tan\theta$ |
|---|---|---|---|
| $30^\circ$ | $\dfrac{1}{2}$ | $\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ | $\dfrac{1}{\sqrt{3}} = \dfrac{\sqrt{3}}{3}$ |
| $45^\circ$ | $\dfrac{1}{\sqrt{2}} = \dfrac{\sqrt{2}}{2}$ | $\dfrac{1}{\sqrt{2}} = \dfrac{\sqrt{2}}{2}$ | $1$ |
| $60^\circ$ | $\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ | $\dfrac{1}{2}$ | $\sqrt{3}$ |
特殊角の三角比は暗記することも可能ですが、忘れたときに自分で復元できることが重要です。
$45^\circ$ → 直角二等辺三角形($1 : 1 : \sqrt{2}$)を描く。
$30^\circ$, $60^\circ$ → 正三角形を半分にした三角形($1 : 2 : \sqrt{3}$)を描く。
三角形さえ描ければ、「対辺 / 斜辺」「隣辺 / 斜辺」「対辺 / 隣辺」で三角比が即座に求まります。 試験中に「$\sin 60^\circ$ っていくつだっけ?」となっても、10秒で復元できます。
✕ 誤:$\sin 30^\circ = \dfrac{\sqrt{3}}{2}$, $\sin 60^\circ = \dfrac{1}{2}$(逆にしてしまう)
○ 正:$\sin 30^\circ = \dfrac{1}{2}$, $\sin 60^\circ = \dfrac{\sqrt{3}}{2}$
確認法:$\sin\theta$ は $\theta$ が大きくなるほど値が大きくなります($0^\circ < \theta < 90^\circ$ の範囲で)。 $30^\circ < 60^\circ$ なので、$\sin 30^\circ < \sin 60^\circ$。 $\dfrac{1}{2} = 0.5$ と $\dfrac{\sqrt{3}}{2} \approx 0.87$ を比べれば、$\dfrac{1}{2}$ が $30^\circ$、$\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ が $60^\circ$ と確認できます。
物理学では、等速円運動する物体の座標が $\sin$ と $\cos$ で表されます。 半径 $r$ の円上を角速度 $\omega$ で回る点の位置は $(r\cos\omega t,\, r\sin\omega t)$ です。
高校の三角比は「静的な三角形の辺の比」ですが、大学では「回転や振動を記述する関数」へと発展します。 振り子の運動、交流電気、音波、光の波長 ── これらすべてが $\sin$, $\cos$ で記述されます。 三角比は、自然界の「周期的な変化」を理解する入口なのです。
$\sin$ の値は $30^\circ, 45^\circ, 60^\circ$ の順に $\dfrac{\sqrt{1}}{2}, \dfrac{\sqrt{2}}{2}, \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ です。 分子の根号の中が $1, 2, 3$ と増えていきます。$\cos$ はこの逆順($\dfrac{\sqrt{3}}{2}, \dfrac{\sqrt{2}}{2}, \dfrac{\sqrt{1}}{2}$)です。
$30^\circ$, $45^\circ$, $60^\circ$ 以外の角度の三角比は、綺麗な数では表せません。 たとえば $\sin 10^\circ \approx 0.1736$, $\sin 37^\circ \approx 0.6018$ のように、無理数になります。 こうした値を調べるために使われるのが三角比の表です。
三角比の表は、$1^\circ$ 刻みで $\sin\theta$, $\cos\theta$, $\tan\theta$ の近似値を一覧にしたものです。 教科書の巻末に掲載されており、入試でも必要に応じて問題文中に値が与えられます。
表の使い方は2つあります。
三角比の表の本質は、角度の世界と長さの世界を行き来する翻訳辞書です。
「角度はわかるが距離がわからない」→ 表で三角比の値を調べ、辺の比から距離を計算する。
「辺の長さの比はわかるが角度がわからない」→ 表で比の値に対応する角度を逆引きする。
現代では電卓やコンピュータが瞬時に計算してくれますが、三角比の表は「三角比が角度と長さの橋渡しをする」という本質を理解するのに役立ちます。
三角比の最も基本的な応用は測量です。 たとえば、木の根元から $200\,\text{m}$ 離れた地点で木の先端を見上げたときの角度(仰角)が $10^\circ$ だったとします。 目の高さを $1.6\,\text{m}$ とすれば、木の高さ $h$ は次のように求められます。
$\tan 10^\circ = \dfrac{h - 1.6}{200}$ なので、$h = 200 \tan 10^\circ + 1.6$。 三角比の表から $\tan 10^\circ \approx 0.1763$ を読み取ると、 $h \approx 200 \times 0.1763 + 1.6 = 35.26 + 1.6 = 36.9\,\text{m}$。
木に登ることなく、角度と距離だけから高さを計算できました。 これが三角比の威力です。
表に載っていない角度の値が必要なときは、前後の値から比例配分(内挿)で近似値を推定します。 ただし、入試では必要な三角比の値が問題文中に与えられるのが一般的なので、 内挿の技術よりも「三角比の表が何を意味しているか」を理解することが重要です。
この記事では三角比の定義と基本的な値を学びました。 ここから先、第4章ではこの三角比を使って多彩な問題を解いていきます。 全体像を見渡しておきましょう。
この記事で学んだ「三角比の定義」は、すべての出発点です。 $\sin$, $\cos$, $\tan$ の意味をしっかり理解していれば、 後続の定理や公式は「なぜそうなるか」がわかる形で学べます。
Q1. 三角比の値が三角形の大きさ(辺の長さ)によらず一定になるのは、どのような性質のおかげですか?
Q2. $\angle C = 90^\circ$, $BC = 8$, $AC = 15$, $AB = 17$ の直角三角形で、$\sin A$, $\cos A$, $\tan A$ を求めてください。
Q3. $\sin 60^\circ$ と $\cos 30^\circ$ はそれぞれいくつですか? また、両者が等しいのはなぜですか?
Q4. $\tan 45^\circ = 1$ であることを、直角二等辺三角形を使って説明してください。
Q5. ビルから $50\,\text{m}$ 離れた地点で、ビルの屋上の仰角が $60^\circ$ でした。目の高さを $1.5\,\text{m}$ として、ビルの高さを求めてください。
この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。
$\angle C = 90^\circ$, $AB = 10$, $\angle A = 30^\circ$ の直角三角形 ABC について、辺 BC, AC の長さをそれぞれ求めよ。
$BC = 5$, $AC = 5\sqrt{3}$
方針:$\sin$ と $\cos$ の定義に特殊角の値を代入する。
$\sin 30^\circ = \dfrac{BC}{AB}$ より $\dfrac{1}{2} = \dfrac{BC}{10}$。$BC = 5$。
$\cos 30^\circ = \dfrac{AC}{AB}$ より $\dfrac{\sqrt{3}}{2} = \dfrac{AC}{10}$。$AC = 5\sqrt{3}$。
検算:$BC^2 + AC^2 = 25 + 75 = 100 = AB^2$。✓
$\angle C = 90^\circ$ の直角三角形 ABC で $BC = 5$, $AC = 12$ のとき、$\sin A$, $\cos A$, $\tan A$ の値をそれぞれ求めよ。
$\sin A = \dfrac{5}{13}$, $\cos A = \dfrac{12}{13}$, $\tan A = \dfrac{5}{12}$
方針:まず三平方の定理で斜辺を求め、三角比の定義に当てはめる。
$AB = \sqrt{BC^2 + AC^2} = \sqrt{25 + 144} = \sqrt{169} = 13$
$\angle A$ の対辺は $BC = 5$, 隣辺は $AC = 12$, 斜辺は $AB = 13$。
$\sin A = \dfrac{5}{13}$, $\cos A = \dfrac{12}{13}$, $\tan A = \dfrac{5}{12}$
検算:$\sin^2 A + \cos^2 A = \dfrac{25}{169} + \dfrac{144}{169} = \dfrac{169}{169} = 1$。✓(4-2で学ぶ公式)
水平面上の点 A から塔の先端 P の仰角は $35^\circ$ であった。 塔に向かって $40\,\text{m}$ 近づいた点 B からの仰角は $55^\circ$ であった。 目の高さを無視するとき、塔の高さ $h$ を求めよ。 ただし、$\tan 35^\circ = 0.7002$, $\tan 55^\circ = 1.4281$ とする。
$h \approx 54.9\,\text{m}$
方針:塔の根元を C、$AC = d$ とおく。A, B それぞれから $\tan$ の式を立て、$h$ について解く。
点 A から:$\tan 35^\circ = \dfrac{h}{d}$ より $d = \dfrac{h}{\tan 35^\circ}$ ... (1)
点 B から($BC = d - 40$):$\tan 55^\circ = \dfrac{h}{d - 40}$ より $d - 40 = \dfrac{h}{\tan 55^\circ}$ ... (2)
(1) $-$ (2) より:$40 = \dfrac{h}{\tan 35^\circ} - \dfrac{h}{\tan 55^\circ} = h\!\left(\dfrac{1}{\tan 35^\circ} - \dfrac{1}{\tan 55^\circ}\right)$
数値を代入:$40 = h\!\left(\dfrac{1}{0.7002} - \dfrac{1}{1.4281}\right) = h(1.4282 - 0.7003) = 0.7279\,h$
$$h = \frac{40}{0.7279} \approx 54.9\,\text{m}$$
$\angle C = 90^\circ$ の直角三角形 ABC で $\tan A = t$($t > 0$)とする。$\sin A$ と $\cos A$ を $t$ を用いて表せ。
$\sin A = \dfrac{t}{\sqrt{1 + t^2}}$, $\quad \cos A = \dfrac{1}{\sqrt{1 + t^2}}$
方針:$\tan A = t$ を満たす直角三角形を具体的に設定する。
$\tan A = \dfrac{\text{対辺}}{\text{隣辺}} = t$ なので、対辺 $= t$, 隣辺 $= 1$ とおける。
三平方の定理より、斜辺 $= \sqrt{t^2 + 1^2} = \sqrt{1 + t^2}$。
よって:
$\sin A = \dfrac{\text{対辺}}{\text{斜辺}} = \dfrac{t}{\sqrt{1 + t^2}}$
$\cos A = \dfrac{\text{隣辺}}{\text{斜辺}} = \dfrac{1}{\sqrt{1 + t^2}}$
検算:$\sin^2 A + \cos^2 A = \dfrac{t^2}{1+t^2} + \dfrac{1}{1+t^2} = \dfrac{1+t^2}{1+t^2} = 1$。✓
また $\dfrac{\sin A}{\cos A} = \dfrac{t/\sqrt{1+t^2}}{1/\sqrt{1+t^2}} = t = \tan A$。✓