自然数、整数、有理数──数の世界は段階的に広がってきました。
この節では、数直線を「隙間なく」埋める実数の全体像を理解し、
無理数を扱うための道具である平方根の計算法則を身につけます。
まず、これまでに学んできた数を整理しましょう。 数の世界は、方程式を解きたいという動機によって段階的に拡張されてきました。
$1, 2, 3, \ldots$ という自然数(正の整数)から始まり、 引き算を自由にできるようにするために $0$ と負の整数を加えて整数が生まれました。 さらに、割り算を自由にできるようにするために分数を加えて有理数が生まれました。
しかし、有理数だけでは数直線は「隙間だらけ」です。 たとえば、$x^2 = 2$ を満たす数は有理数の中には存在しません(後で証明します)。 こうした数を無理数と呼び、有理数と無理数を合わせた全体が実数です。
数の拡張の歴史をたどると、つねに「今ある数では解けない方程式」が動機になっています。
整数:$x + 3 = 0$ を解くために負の数が必要になった。
有理数:$3x = 2$ を解くために分数が必要になった。
実数:$x^2 = 2$ を解くために無理数が必要になった。
数学IIで学ぶ複素数は、$x^2 = -1$ を解くためにさらに拡張された数です。 「数の世界を広げる」とは、「解ける方程式を増やす」ことにほかなりません。
| 分類 | 定義 | 小数表示 | 例 |
|---|---|---|---|
| 自然数 | 正の整数 | ─ | $1, 2, 3, \ldots$ |
| 整数 | $\ldots, -2, -1, 0, 1, 2, \ldots$ | 有限小数 | $-3, 0, 5$ |
| 有理数 | $\dfrac{a}{b}$($a, b$ は整数、$b \neq 0$)で表せる数 | 有限小数 or 循環小数 | $\dfrac{1}{3} = 0.\dot{3}$、$0.5$ |
| 無理数 | 有理数でない実数 | 循環しない無限小数 | $\sqrt{2}$、$\pi$ |
| 実数 | 有理数と無理数の全体 | すべての小数 | 数直線上のすべての点 |
重要なポイントは、すべての実数は数直線上の点として表せるということです。 逆に、数直線上のすべての点に実数が対応します。 つまり、実数は数直線を「隙間なく」埋めるのです。
✕ 誤:$5$ は整数だから有理数ではない
○ 正:$5 = \dfrac{5}{1}$ と表せるので、$5$ は有理数でもある。 整数は有理数の一部です。同様に、自然数は整数の一部であり、整数は有理数の一部です。 数の分類は「入れ子構造」になっています。
「実数は数直線を隙間なく埋める」という直観を、19世紀にドイツの数学者デデキントが厳密に定式化しました。 デデキントの切断と呼ばれる方法で、有理数を2つの集合に「切断」することで 実数を構成するのです。
大学の解析学で学ぶこの理論は、微分・積分の基礎にあたるもので、 「なぜ数直線に隙間がないと言えるのか」という問いに答えます。 高校では直観的に受け入れて先に進みますが、背後にはこうした深い理論があることを知っておくとよいでしょう。
有理数と無理数は、小数に直したときの振る舞いで見分けることができます。 この区別を明確にしましょう。
有理数(分数で表せる数)を小数に直すと、必ず次のどちらかになります。
なぜ必ずこのどちらかになるのでしょうか? その理由は、割り算の「余り」にあります。
$\dfrac{a}{b}$($b > 0$)を筆算で計算するとき、各段階の余りは $0$ から $b - 1$ までの $b$ 個の整数のどれかです。 余りが $0$ になれば計算は終了し、有限小数になります。 余りが $0$ にならない場合でも、$b$ 回の計算以内に必ず同じ余りが再び現れます($b$ 個の選択肢しかないのだから)。 同じ余りが出た時点で、以後の計算は同じことの繰り返しとなり、循環小数になるのです。
有理数を小数で表すと、必ず有限小数か循環小数になります。
逆も成り立ちます。有限小数や循環小数は、必ず分数(有理数)で表せます。
したがって、無理数とは「循環しない無限小数」のことです。 $\sqrt{2} = 1.41421356\ldots$ や $\pi = 3.14159265\ldots$ のように、 どこまで計算しても同じパターンの繰り返しが現れない小数が無理数です。
循環小数を分数に変換するテクニックは、入試でもよく出題されます。 $x = 0.\dot{2}\dot{4} = 0.242424\ldots$ を分数に直してみましょう。
循環する桁数は2桁なので、$100$ 倍します。
$$100x = 24.242424\ldots$$元の式 $x = 0.242424\ldots$ を引くと
$$99x = 24 \quad \therefore \quad x = \frac{24}{99} = \frac{8}{33}$$ポイントは、$n$ 桁が循環するなら $10^n$ 倍して差をとることです。 こうすると循環する部分が打ち消されて、きれいな整数が残ります。
$\sqrt{2}$ が有理数(分数)で表せないことは、証明できます。 この証明は背理法の代表的な例であり、入試でも出題される重要な論法です。
背理法を用います。$\sqrt{2}$ が有理数であると仮定して、矛盾を導きます。
Step 1:$\sqrt{2}$ が有理数であると仮定すると、互いに素な(これ以上約分できない)正の整数 $p, q$ を用いて $\sqrt{2} = \dfrac{p}{q}$ と表せます。
Step 2:両辺を2乗すると $2 = \dfrac{p^2}{q^2}$、すなわち $p^2 = 2q^2$。
Step 3:$p^2 = 2q^2$ より $p^2$ は偶数。$p^2$ が偶数なら $p$ も偶数です (奇数の2乗は奇数だから)。よって $p = 2m$($m$ は正の整数)とおけます。
Step 4:$p = 2m$ を $p^2 = 2q^2$ に代入すると $(2m)^2 = 2q^2$、すなわち $4m^2 = 2q^2$、$q^2 = 2m^2$。 よって $q^2$ も偶数、したがって $q$ も偶数です。
Step 5:$p$ も $q$ も偶数ということは、両方が $2$ で割れるので互いに素ではありません。 これは Step 1 の「互いに素」という仮定に矛盾します。
よって、$\sqrt{2}$ は有理数ではない。すなわち $\sqrt{2}$ は無理数です。$\blacksquare$
背理法の論理構造は非常にシンプルです。 「$A$ を仮定する → 矛盾が出る → よって $A$ は偽」。
$\sqrt{2}$ の無理数性の証明では、「有理数だと仮定 → $p, q$ が互いに素のはずなのに両方偶数 → 矛盾」 という流れです。背理法は「直接示すのが難しいが、否定すると矛盾が出る」場合に強力な武器になります。
$\sqrt{2}$ の無理数性の証明で、Step 3 の「$p^2$ が偶数なら $p$ も偶数」は自明ではありません。
✕ 誤:「$p^2$ が偶数だから $p$ も偶数」と理由なく述べる
○ 正:対偶を使います。「$p$ が奇数なら $p^2$ も奇数」を示します。 $p$ が奇数なら $p = 2k + 1$ とおけて、$p^2 = 4k^2 + 4k + 1 = 2(2k^2 + 2k) + 1$ は奇数。 したがって対偶より「$p^2$ が偶数なら $p$ も偶数」。 入試の論述では、この一言を添えると減点を防げます。
平方根とは、2乗してある数になる数のことです。 たとえば、$3^2 = 9$ かつ $(-3)^2 = 9$ なので、$9$ の平方根は $3$ と $-3$ の2つです。
正の数 $a$ の平方根のうち、正の方を $\sqrt{a}$、負の方を $-\sqrt{a}$ と書き、 まとめて $\pm\sqrt{a}$ と表します。$0$ の平方根は $0$ だけで、$\sqrt{0} = 0$ です。
この2つは意味が異なります。
✕ 誤:$9$ の平方根は $\sqrt{9} = 3$ である
○ 正:$9$ の平方根は $3$ と $-3$ の2つである。$\sqrt{9} = 3$(正の方だけ)。
「$a$ の平方根」は2つの数($\pm\sqrt{a}$)を指し、 「$\sqrt{a}$」は正の平方根だけを指します。 $\sqrt{9} = \pm 3$ とは書きません。
$\sqrt{a^2}$ の値はどうなるでしょうか。$a \geq 0$ なら $\sqrt{a^2} = a$ ですが、 $a < 0$ のときは注意が必要です。
たとえば $a = -3$ のとき、$\sqrt{(-3)^2} = \sqrt{9} = 3 = -(-3) = -a$。 つまり、$a < 0$ のときは $\sqrt{a^2} = -a$ です。 これをまとめると
$$\sqrt{a^2} = |a| = \begin{cases} a & (a \geq 0) \\ -a & (a < 0) \end{cases}$$$a > 0$, $b > 0$, $k > 0$ のとき
1. $(\sqrt{a})^2 = a$
2. $\sqrt{a^2} = |a|$($a$ は任意の実数)
3. $\sqrt{a}\,\sqrt{b} = \sqrt{ab}$(積のルート = ルートの積)
4. $\dfrac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} = \sqrt{\dfrac{a}{b}}$(商のルート = ルートの商)
5. $k\sqrt{a} = \sqrt{k^2 a}$(ルートの外を中に入れる)
$\sqrt{ab}$ は「2乗して $ab$ になる正の数」のことです。
$(\sqrt{a}\,\sqrt{b})^2 = (\sqrt{a})^2 \cdot (\sqrt{b})^2 = a \cdot b = ab$
$a > 0$, $b > 0$ より $\sqrt{a} > 0$, $\sqrt{b} > 0$ なので $\sqrt{a}\,\sqrt{b} > 0$。
したがって、$\sqrt{a}\,\sqrt{b}$ は「2乗して $ab$ になる正の数」であり、定義より $\sqrt{ab}$ に等しい。$\blacksquare$
$\sqrt{48}$ のような数は、$\sqrt{}$ の中の数を素因数分解して整理します。
$$\sqrt{48} = \sqrt{16 \times 3} = \sqrt{4^2 \times 3} = 4\sqrt{3}$$「$\sqrt{}$ の中に平方因数(2乗の因数)があれば外に出す」というのが基本操作です。 $\sqrt{a^2 b} = a\sqrt{b}$($a > 0$)を繰り返し使います。
ルートの積は分解できますが、ルートの和は分解できません。
✕ 誤:$\sqrt{9 + 16} = \sqrt{9} + \sqrt{16} = 3 + 4 = 7$
○ 正:$\sqrt{9 + 16} = \sqrt{25} = 5$。$5 \neq 7$ です。
$\sqrt{ab} = \sqrt{a}\,\sqrt{b}$ は成り立ちますが、$\sqrt{a + b} \neq \sqrt{a} + \sqrt{b}$ です。 ルートと足し算は「相性が悪い」と覚えておきましょう。
$f(x) = \sqrt{x}$ は凹関数(上に凸な関数)です。 凹関数には $f(a + b) \leq f(a) + f(b)$ という性質があり、 等号は $a = 0$ または $b = 0$ のときだけ成り立ちます。
大学数学では、この種の不等式をジェンセンの不等式として体系的に学びます。 「ルートと足し算は混ざらない」という高校の注意事項は、 凹関数の性質という一般理論の特殊な場合なのです。
分母に $\sqrt{}$ を含む式を、分母から $\sqrt{}$ を消す変形を分母の有理化といいます。 まず「なぜ有理化するのか」から考えましょう。
分母の有理化には2つのメリットがあります。
1. 約分できることがある。 たとえば $\dfrac{6}{\sqrt{3}}$ は一見これ以上簡単にできませんが、 有理化すると $\dfrac{6\sqrt{3}}{3} = 2\sqrt{3}$ と約分できます。
2. 近似値の計算が楽になる。 $\dfrac{1}{\sqrt{2}}$ の近似値を求めるには $1 \div 1.41421\ldots$ という面倒な割り算が必要です。 しかし有理化すると $\dfrac{\sqrt{2}}{2} \approx \dfrac{1.414}{2} = 0.707$ と簡単に求まります。
分母が $\sqrt{a}$ だけの場合は、分母・分子に $\sqrt{a}$ を掛けます。
$$\frac{c}{\sqrt{a}} = \frac{c \cdot \sqrt{a}}{\sqrt{a} \cdot \sqrt{a}} = \frac{c\sqrt{a}}{a}$$分母が $\sqrt{a} + \sqrt{b}$ の形の場合は、$(\sqrt{a} + \sqrt{b})(\sqrt{a} - \sqrt{b}) = a - b$ を利用します。分母・分子に $\sqrt{a} - \sqrt{b}$ を掛けると
$$\frac{c}{\sqrt{a} + \sqrt{b}} = \frac{c(\sqrt{a} - \sqrt{b})}{(\sqrt{a} + \sqrt{b})(\sqrt{a} - \sqrt{b})} = \frac{c(\sqrt{a} - \sqrt{b})}{a - b}$$1. $\dfrac{c}{\sqrt{a}} = \dfrac{c\sqrt{a}}{a}$ (分母・分子に $\sqrt{a}$ を掛ける)
2. $\dfrac{c}{\sqrt{a} + \sqrt{b}} = \dfrac{c(\sqrt{a} - \sqrt{b})}{a - b}$ (分母・分子に $\sqrt{a} - \sqrt{b}$ を掛ける)
3. $\dfrac{c}{\sqrt{a} - \sqrt{b}} = \dfrac{c(\sqrt{a} + \sqrt{b})}{a - b}$ (分母・分子に $\sqrt{a} + \sqrt{b}$ を掛ける)
$\dfrac{1}{1 + \sqrt{2} + \sqrt{3}}$ のように分母が3項ある場合は、 2項と1項に分けてから有理化します。
分母を $(1 + \sqrt{2}) + \sqrt{3}$ とみなし、分母・分子に $(1 + \sqrt{2}) - \sqrt{3}$ を掛けます。
$$\frac{1}{(1 + \sqrt{2}) + \sqrt{3}} \cdot \frac{(1 + \sqrt{2}) - \sqrt{3}}{(1 + \sqrt{2}) - \sqrt{3}} = \frac{1 + \sqrt{2} - \sqrt{3}}{(1+\sqrt{2})^2 - 3} = \frac{1 + \sqrt{2} - \sqrt{3}}{2\sqrt{2}}$$分母がまだ $2\sqrt{2}$ なので、さらに有理化して
$$\frac{(1 + \sqrt{2} - \sqrt{3})\sqrt{2}}{2\sqrt{2} \cdot \sqrt{2}} = \frac{\sqrt{2} + 2 - \sqrt{6}}{4}$$$\dfrac{1}{\sqrt{5} + \sqrt{3}}$ を有理化するとき、
✕ 誤:分母・分子に $\sqrt{5} + \sqrt{3}$ を掛ける → 分母が $(\sqrt{5}+\sqrt{3})^2 = 8 + 2\sqrt{15}$ となり、有理化できていない
○ 正:分母・分子に $\sqrt{5} - \sqrt{3}$ を掛ける → 分母が $(\sqrt{5})^2 - (\sqrt{3})^2 = 2$ となり、有理化完了
和の形には差を掛け、差の形には和を掛ける。 $(A+B)(A-B) = A^2 - B^2$ で $\sqrt{}$ が消えるのがポイントです。
ここまで、数の分類から平方根の計算、分母の有理化まで学んできました。 これらの知識がこの先どのようにつながっていくか、全体像を整理しましょう。
Q1. 次の数を「整数」「有理数(整数でない)」「無理数」に分類してください:$-3$, $\sqrt{4}$, $\dfrac{2}{7}$, $\pi$, $\sqrt{5}$
Q2. 循環小数 $0.\dot{5}\dot{4} = 0.545454\ldots$ を分数で表してください。
Q3. $\sqrt{(-5)^2}$ の値を求めてください。
Q4. $\sqrt{72}$ を簡単にしてください。
Q5. $\dfrac{6}{\sqrt{3} + \sqrt{5}}$ の分母を有理化してください。
この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。
次の循環小数を分数で表せ。
(1) $0.\dot{1}\dot{8}$
(2) $1.2\dot{3}$
(1) $\dfrac{2}{11}$ (2) $\dfrac{37}{30}$
(1) $x = 0.181818\ldots$ とおく。2桁が循環するので $100x = 18.1818\ldots$。
$100x - x = 18$ より $99x = 18$、$x = \dfrac{18}{99} = \dfrac{2}{11}$。
(2) $x = 1.2333\ldots$ とおく。$10x = 12.333\ldots$、$100x = 123.333\ldots$。
循環が小数第2位から始まるので $100x - 10x = 111$ より $90x = 111$、$x = \dfrac{111}{90} = \dfrac{37}{30}$。
次の式の分母を有理化して簡単にせよ。
(1) $\dfrac{6}{3\sqrt{2}}$
(2) $\dfrac{5+\sqrt{3}}{\sqrt{5}-\sqrt{3}}$
(1) $\sqrt{2}$ (2) $\dfrac{5\sqrt{5}+5\sqrt{3}+\sqrt{15}+3}{2} = \dfrac{8 + 5\sqrt{3}+\sqrt{15}}{2}$
(1) $\dfrac{6}{3\sqrt{2}} = \dfrac{6}{3\sqrt{2}} \cdot \dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{2}} = \dfrac{6\sqrt{2}}{3 \cdot 2} = \dfrac{6\sqrt{2}}{6} = \sqrt{2}$
有理化したら約分できて簡潔な形になりました。これが有理化のメリットの一つです。
(2) 分母・分子に $\sqrt{5}+\sqrt{3}$ を掛けます。
$\dfrac{(5+\sqrt{3})(\sqrt{5}+\sqrt{3})}{(\sqrt{5}-\sqrt{3})(\sqrt{5}+\sqrt{3})} = \dfrac{5\sqrt{5}+5\sqrt{3}+\sqrt{15}+3}{5-3} = \dfrac{8+5\sqrt{3}+\sqrt{15}}{2}$
$\sqrt{3}$ が無理数であることを証明せよ。
(以下、背理法による証明)
$\sqrt{3}$ が有理数であると仮定すると、互いに素な正の整数 $p, q$ を用いて $\sqrt{3} = \dfrac{p}{q}$ と表せる。
両辺を2乗して $3 = \dfrac{p^2}{q^2}$ すなわち $p^2 = 3q^2$ ···①
①より $p^2$ は $3$ の倍数。$p$ が $3$ の倍数でないなら $p = 3k \pm 1$ と表せ、$p^2 = 9k^2 \pm 6k + 1$ は $3$ で割ると余り $1$ となり $3$ の倍数にならない。 よって対偶より $p$ は $3$ の倍数であり、$p = 3m$ とおける。
①に代入して $9m^2 = 3q^2$ すなわち $q^2 = 3m^2$。同様の議論で $q$ も $3$ の倍数。
$p, q$ がともに $3$ の倍数であることは、互いに素という仮定に矛盾する。
よって $\sqrt{3}$ は無理数である。$\blacksquare$
方針:$\sqrt{2}$ の場合と同じ背理法の構造。「偶数」の代わりに「$3$ の倍数」で議論します。
ポイントは「$p^2$ が $3$ の倍数なら $p$ も $3$ の倍数」の部分です。 $p$ を $3$ で割った余りで場合分けするか、対偶を使って示す必要があります。
$x = \dfrac{1}{\sqrt{5}-\sqrt{3}}$、$y = \dfrac{1}{\sqrt{5}+\sqrt{3}}$ のとき、次の値を求めよ。
(1) $x + y$
(2) $x^2 + y^2$
(1) $\sqrt{5}$ (2) $4$
方針:まず $x, y$ の分母を有理化してから計算します。
$x = \dfrac{1}{\sqrt{5}-\sqrt{3}} = \dfrac{\sqrt{5}+\sqrt{3}}{(\sqrt{5}-\sqrt{3})(\sqrt{5}+\sqrt{3})} = \dfrac{\sqrt{5}+\sqrt{3}}{2}$
$y = \dfrac{1}{\sqrt{5}+\sqrt{3}} = \dfrac{\sqrt{5}-\sqrt{3}}{(\sqrt{5}+\sqrt{3})(\sqrt{5}-\sqrt{3})} = \dfrac{\sqrt{5}-\sqrt{3}}{2}$
(1) $x + y = \dfrac{\sqrt{5}+\sqrt{3}}{2} + \dfrac{\sqrt{5}-\sqrt{3}}{2} = \dfrac{2\sqrt{5}}{2} = \sqrt{5}$
(2) $xy = \dfrac{(\sqrt{5}+\sqrt{3})(\sqrt{5}-\sqrt{3})}{4} = \dfrac{5-3}{4} = \dfrac{1}{2}$
$x^2 + y^2 = (x+y)^2 - 2xy = (\sqrt{5})^2 - 2 \cdot \dfrac{1}{2} = 5 - 1 = 4$